ESの趣味・特技はこう書く!例文を交えて意識するポイントを解説

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ESの趣味・特技はこう書く!例文を交えて意識するポイントを解説

採用選考の大切な要素であるエントリーシート(ES)には、「趣味・特技」を記入する欄が設けられています。

趣味・特技の記載を通して、就活生の人間性や企業との相性などが確認されます。チェックされるポイントを意識して、少しでも選考にプラスになるように準備をしなくてはなりません。

しかし、趣味・特技に何を書くべきか、どのように表現すれば良い印象を与えられるのか、悩むことも多いのではないでしょうか。

ここでは、エントリーシート(ES)で趣味・特技が聞かれる理由や具体的な書き方、例文を通して注意点や評価点などを徹底解説していきます。

企業がes(エントリーシート)で「趣味・特技」を聞く理由とは?

エントリーシート(ES)で「趣味・特技」を聞く理由は、就活生の特徴を把握して、企業との相性や仕事への適性などを判断する材料にするからです。

趣味・特技への向き合い方から、仕事に取組む姿勢や価値観が推測できます。日常的な姿を知ることで、一緒に仕事をしている姿がイメージしやすくなります。

趣味・特技は、ただの雑談ネタではなく、人柄やポテンシャルを見るための重要な材料です。

企業が見るポイントを意識して準備を進めましょう。

●企業が見たいポイント

①             継続力・習慣化

趣味・特技に熱心に取り組んでいる人は、「継続力=物事をやり遂げることができる」「習慣化=行動をルーティン化できる」が身についている人です。

継続力は、困難があっても粘り強くやり遂げてくれることを期待できるだけでなく、長く働いてくれることを期待できる基準にもなります。

習慣化は、業務や取り組みを着実に積み重ねることを期待できるだけではなく、複雑な事情がある事柄も継続して取り組めることを期待できる基準にもなります。

趣味・特技を伝える際には、取り組んだプロセスや取り組んだ期間を具体的に伝えましょう。

②             社会性・協調性

趣味・特技のジャンルや内容は、「社会性=社会や他者との関わり方」や「協調性=他者と協力して行動する能力」を推測する根拠となります。

グループでのプロジェクト業務に向いているのか、1人で黙々と課題をこなす業務に向いているのかの判断が可能です。

コミュニケーション能力や協力関係を築く力、円滑な人間関係を保つことは、スムーズな業務遂行に不可欠な要素となります。

趣味・特技を伝える際には、立ち位置や役割、関係者との交流などを具体的に伝えましょう。

③             成長志向

趣味・特技の積極的な取り組みや結果は、「成長志向=向上心+好奇心、積極的なスキルアップ」を判断する根拠となります。

より良い方法や改善策などを意識する前向きな姿勢は、仕事のクオリティを高め、レベルの高い成果を期待することができます。

成長志向は個人だけでなく、チームや組織、企業全体の発展にもつながる貴重な要素です。

趣味・特技を伝える際には、取得できた資格や身についたスキルなどを具体的に伝えましょう。

④             ストレス耐性

趣味・特技があることは、「ストレス耐性=心身のバランスを維持する力」があると判断する根拠となります。

仕事や生活でのストレスを解消し、リフレッシュの手段を持っていることは、社会人としての大きな強みです。

身体を動かす趣味・特技だけではなく、自分の世界に没頭できる時間や気分転換につながる行動もストレス耐性に結びつきます。

趣味・特技を伝える際には、ストレス耐性の側面も意識して伝えましょう。

⑤             表現力

趣味・特技といった、話題にしやすい内容をテーマにすることで、「表現力=他者に物事を伝える力」を確認することができます。

自分の意見や考えを分かりやすく伝える力は、通常の業務でも、チームで仕事をする上でも、顧客対応をする上でも必要不可欠な能力です。

趣味・特技を伝える際には、いかにして自分のことを分かりやすく伝えるかを考えましょう。

es(エントリーシート)で高評価につながる構成テンプレート(PREP型)

エントリーシート(ES)での「趣味・特技」は、PREP型(PREP法)の流れで書くと好印象を与えることができます。

PREP型(PREP法)は、情報を分かりやすく伝えるための論理的な文章構成です。

説得力を持って、効果的に相手に物事を伝えることができるというメリットがあります。

以下のテンプレートを活用することで、負担を減らして論理的に趣味・特技を表現することができます。

P:Point(結論)

【P(Point)=結論】最初に結論(言いたいこと)を伝えます。

【具体例】簡潔に相手の興味を引くことが大切です。

・私の趣味は〇〇です。

・私の特技は〇〇です。

・私は○○を通して、××しました。

R:Reason(理由) 

【R(Reason)=理由】そう思った理由や、考えた根拠を明確にします。

【具体例】理由を明らかにすることが大切です。

・〇〇を始めたきっかけは□□で、△△な魅力に惹かれました。

・○○をしたことで、△△したためです。

・××ができた理由は、□□です。

E:Example(具体例)

【E(Example)=具体例】事例や実体験、データなどで説得力を出します。

【具体例】独自性も意識することが大切です。

・例えば、□□という取り組みで成果を出しました。

・△△した結果、◇◇した経験もあります。

・□□では、◇◇を得ることができました。

P:Point(まとめ・学び) 

【P(Point)=結論】:再度結論を伝えます。

【具体例】そこから得た学びを意識することが大切です。ポイントを再認識してもらいます。

・この経験を通じて、◇◇だけでなく●●力が身に付きました。

・これまでの◇◇を活かして、●●できると考えています。

・◇◇する姿勢は、●●などにも応用できる効果的な取り組みだと思っています。

es(エントリーシート)における趣味・特技ジャンル別の評価点と例文

エントリーシート(ES)における趣味・特技のジャンル別の評価点と例文を把握することは、効果的なアピールにつながります。

自分自身の経験などに置き替えて、完成のイメージを持ちましょう。

【スポーツ系】

部活動やサークルなどのスポーツ経験は取り組んだ内容が明確に分かるため、アピールしやすいジャンルです。

スポーツ系の趣味・特技は、体力・継続力・チームワーク・指導力などの評価の対象になります。

●バスケットボール

<例文>

私の趣味はバスケットボールです。中学から現在まで10年以上続けています。大学ではサークルの副代表を務め、練習計画の立案や新人指導にも携わりました。チームで目標を共有し、協力する経験を通じて、リーダーシップと協調性を身につけました。

●自然の中で行うスポーツ

<例文>

私の特技はスキー競技です。雪の世界のスピード感や疾走感に惹かれました。天候の急変やコース状況の悪化など、即座に中止を決断することや、全員の安全を指示することが日常的にありました。状況を冷静にとらえて、物事を判断する力は様々な場面で役に立つと考えています。

【芸術系】

アートや工芸、音楽や映像などの芸術系の経験は、生み出すプロセスを整理して伝えることによって、好印象を持たれるジャンルです。

芸術系の趣味・特技は、創造力・PDCA思考・プレゼン力などの評価の対象になります。

●イラスト制作(デジタル)

<例文>

私の特技はイラスト制作です。SNSで作品を投稿しており、月1回のコンテストに挑戦しています。デザイン力に加え、テーマに合った表現を工夫することで、柔軟な発想力を養いました。制作工程では細部までこだわる集中力と、PDCAを回す意識が磨かれました。

●楽器演奏

<例文>

私の趣味は鍵盤楽器の演奏です。小学生の頃からピアノを続け、中学生からはキーボードにも挑戦しました。多数のオーディションに参加して、合唱の伴奏やバンドのサポートなどをしてきました。継続的に技術を向上させる意識と取り組む習慣が身についています。

【知的・文化系】

科学や歴史、クイズやパズルなどの知的・文化系の経験は、時間と思考力の使い方やバランスをアピールできるジャンルです。

知的・文化系の趣味・特技は、論理的思考・対人理解・計画性などの評価の対象になります。

●ボードゲーム

<例文>

私の趣味はボードゲームで、戦略や心理戦を楽しんでいます。友人と定期的にプレイする中で、相手の立場を考える力や、複雑なルールを理解し応用する力が鍛えられました。分析と観察をもとに計画を立てる力は、仕事にも活かせると考えています。

●歴史の勉強

<例文>

私の趣味は歴史研究です。平日はネットや書籍で情報を収集し、休日は史跡や神社などに足を運びます。知識と実地の相乗効果で興味がさらに高まり、理解が深まります。写真と情報はSNSにまとめて発信しています。実地の計画や段取りは業務などにも活かせると考えています。

【自己研鑽系】

資格取得や語学学習、自己啓発などの自己研鑽系の経験は、成長過程や習慣付けなどをアピールできるジャンルです。

自己研鑽系の趣味・特技は、計画性・継続力・成長意欲などの評価の対象になります。

●資格勉強(簿記・TOEICなど)

<例文>

私の趣味は資格勉強です。現在は簿記2級の取得を目指しており、平日は1日2時間、休日は3~4時間を勉強に充てています。自分の計画に沿って地道に努力する中で、自己管理力と粘り強さが身につきました。

●自己啓発

<例文>

私の趣味は自己啓発です。「Udemy」を利用して自分自身の知識の幅を広げています。知らなかった分野を知る楽しさや、もっと深く知りたいという探求心を満たすことに喜びを感じています。受講するため時間を確保し、受講後は復習することを徹底しています。これらの取り組みは、仕事における成長意欲や、業務を進める上での計画性に直結すると思っています。

NG例とその対策

趣味・特技を記入する上で、避けるべきNG例と対策を紹介します。

どのような趣味・特技でも、情報が浅かったり、抽象的だとマイナスイメージを持たれてしまいます。

それぞれ対策を講じることで、プラスに働く要素に変換することが可能です。

・NG例

「趣味は音楽です」

→抽象的すぎるので内容も浅く伝わります。

<対策>

「趣味はジャズのドラム演奏です。毎週スタジオで練習し、発表会ではリズムの安定性と即興力を磨いています。」

→好きな楽器とジャンルが明確になっています。行動や場面が具体的で、継続的に取り組んでいる内容もわかります。

・NG例

「特技は早起きです」

→シンプルで汎用的すぎますので、事実以外何も伝わってきません。

<対策>

「毎朝6時に起き、ランニングを習慣にしています。生活リズムを整えることで、集中力を維持できるようになりました。」

→早起きしている理由が明確になっています。習慣化したことにより、得られた結果までがわかりやすく整理されています。

・NG例

「ボランティア活動に力を入れました」

→ボランティアに参加した理由がわかりません。

<対策>

「趣味はボランティア活動です。小さい頃から海が好きで、ボランティア団体に所属して毎週砂浜の清掃活動をしています。活動を継続することの大切さを実感しています。」

→理由や活動内容が明確であり、活動を通した学びもわかりやすいです。

・NG例

「趣味は読書です」「本を読むのが好きです」

→アピールが弱く映ってしまいます。

<対策>

「趣味は読書です。現在は意識してビジネス書を選び、週1冊以上のペースを守っています。将来のために、仕事に役立つ知識やマナーを勉強しています。自己啓発は実務を行う上で実践的で効果的だと考えています。」

→読書をしている理由やジャンルが明確で、仕事への関連性も具体的です。

es(エントリーシート)での「趣味・特技」記述で意識すべき7つのポイント

エントリーシート(ES)での「趣味・特技」を記述する上で、意識するべき7つのポイントを紹介します。

ポイントを意識して記述することによって、選考にプラスに働く可能性のある要素を的確に伝えることができます

①             「人柄」や「強み」が伝わる内容にする

趣味・特技を通して、自分がどんな人なのか、何を大切にしているのか、どのような能力を持っているのかなどを伝える必要があります。

②企業が求める人物像に寄せる

趣味・特技を選ぶ際には、志望業界や企業の価値観・文化に合わせたエピソードを選びましょう。

表現や強調するポイントも企業に合わせることが大切です。

・協調性を重視する企業:

ベンチャー企業など横のつながりを重視したフラットな組織では、チームワークや周囲との協力、コミュニケーション能力を強調 すると効果的です。

・成果主義の企業

外資系企業など成果に応じた評価をする実力主義の組織では、勝ち負けが明確な競技経験、成果が可視化された活動をアピールすると効果的です。

③エピソードを交えて具体的に書く

趣味・特技を書く際には、「いつから、どれくらい、どんな工夫・成果があったか」を明記すると説得力が高まります。

具体的に書くことによって、よりリアルな情報を伝えることができます。

例:

NG「趣味は音楽です」

OK「高校時代からギターを独学で学び、現在はSNSに演奏動画を週1回投稿しています」

NG「ダンスが得意です」

OK「小学生の頃からダンスを続けています。年2回の定期発表会では毎回50人以上を集客しています」

④「学び」や「身についた力」を示す

趣味・特技を紹介する際には、活動紹介だけではなく、そこから得た資格やスキルをアピールしましょう。

資格として名前がついている必要はありません。活動全体を通して得た学びや身についた力、かけがえのない経験も立派なスキルになります。

例文:「ダンスを通じて人前で堂々と表現する力や、仲間との調整力を養いました」

⑤仕事に応用できそうな要素をにじませる

趣味・特技を記入する際には、直接仕事に関係がなくても、「社会人としての資質」を連想できるような内容にして、仕事にも応用できる可能性をアピールしましょう。

その経験を仕事に活かすとプラスになることをイメージすると書きやすいです。

例文:

「長距離ランニングを習慣にしており、体力と粘り強さには自信があります」

「趣味の海外旅行の経験から、他者に話しかけることに抵抗がありません。自然に身についた社交性を仕事にも活かしたいです」

⑥             ネガティブにとられない趣味・表現を選ぶ

趣味・特技を選ぶ時には、ネガティブに受け取られてしまうジャンルは避けましょう。

・ギャンブル系(パチンコ、競馬、競輪など):イメージを損なう可能性がある

・政治・宗教系:個人の価値観。デリケートなジャンル

・犯罪を連想させるもの(刃物の収集、暴力的なゲームなど):公序良俗に反する

・過度なオタク(過激なアイドルオタクやアダルト要素の強いアニメなど):心証が悪い

企業は、社会的地位を守る観点から、イメージダウンの可能性があることや、信頼を失墜させてしまうことを嫌います。

ネガティブな印象の強い趣味や特技は敬遠される可能性が高く、選考に悪影響を与えるリスクがあるものです。

リスクがある可能性のある事柄や、人間性に不安を感じさせる記載はやめましょう。

ただし、高度なテクニックを用いることで、ポジティブなイメージに転換できる場合もあります。

工夫次第で就活においても通用する例:

「アニメ好き」→「ストーリー構成の分析を通じて論理的思考力が養われた」

ゲームやアニメは書かない方がいいのではなく、イメージや業界、内容などによって判断するべきです。ジブリ作品のような子供から大人に愛されるような良質なアニメであれば、そこから会話が広がる可能性も期待できます。

そこまで知名度が高くない作品でも、「ストーリー構成に影響を受けた」「ブログでレビューしている」など、深さがあるのであれば、書いても問題ありません。

⑦             簡潔かつ内容に深みを持たせる

エントリーシート(ES)にはスペースに限りがあります。150〜200字前後で、簡潔ながらエピソードと学びを1つに絞ると印象に残りやすくなります。

企業や仕事への適性、向上心や継続力など、仕事との関連性やつながりを意識してまとめましょう。

採用担当者が見ているポイント

趣味・特技を通して、採用担当者は何を知ろうとしているかを把握することで、ポイントごとに対策をとることができます。

①趣味・特技の内容

採用担当者は、趣味・特技の内容を通して、就活生の価値観や関心分野を確認しています。

趣味・特技を伝える中で、大切にしていることや、もっと追及したいと考えていることなどを具体的に伝えることで、ポイントをクリアすることができます。

②継続年数・取り組み方

採用担当者は、趣味・特技の継続年数や取り組み方から継続力・努力の習慣の有無を確認しています。

趣味・特技を伝える際には、取り組み始めた時期や、取り組んでいる期間を明確にしましょう。

加えて、どのような姿勢で取り組んでいるのか、どのくらいのペースで実施しているのかを伝えることで、担当者の評価を期待できます。

③得た経験・スキル

採用担当者は、趣味・特技から得た経験やスキルから、業務に応用できる要素があるかを確認しています。

趣味・特技を通して取得した資格やスキルは強くアピールするべき要素です。

特に今後の仕事や業務に関連する資格やスキルは、差別化を図る武器になります。

④書き方・構成

採用担当者は、趣味・特技の書き方や構成から、論理的に自己表現をできるかを確認しています。

PREP法を使って論理的にわかりやすく伝えるようにしましょう。

PREP法のテンプレートを活用することで、簡単に準備をすることができます。

「趣味・特技がない」と感じる人の対処方

趣味・特技がないと感じる人にも、自覚していないだけで趣味・特技はあるものです。日々の生活や習慣を見つめ直し、趣味・特技の概念を再度認識し直してみましょう。

家族や友人などの客観的な視点を借りることも選択肢のひとつです。

そもそも「趣味・特技」は一般的な強みではない

趣味や特技は、「特別なもの」でも「凄いこと」でもありません。ここでは、よくある誤解や認識違いを例に挙げて、実際の評価を紹介します。

正しい認識と実際の評価を知ることで、自分のアピールポイントになる趣味・特技を見つけることができます。

●プロ並みの実績が必要か?

受賞歴や評価などは強みとしてアピールできますが、なくても問題ありません。

大切なのは、過程(物事が結果に達するまでのプロセス)や習慣(ルーティン)です。

●資格や表彰がないと書けないのか?

資格や表彰などは強みとしてアピールできますが、なくても問題ありません。

大切なのは、目標を達成するために、どのような計画を立てたか、どのような行動(継続・工夫)をしたかです。

結果が伴わなかった(不合格だった)原因は何かを明確にすることで、目標達成には至らなくても多くの学びがあったはずです。

一連のプロセスや学びは、価値のある趣味・特技です。自信を持って書きましょう。

●他人と違う“珍しいこと”が求められるか?

趣味・特技は、他人と違う「珍しいこと」「特別なこと」である必要はありません。

大切なのは内容や伝え方、今後への活かし方です。

理解が困難な珍しい趣味・特技よりも、相手が共感できる身近な話題の方が良い印象を与えられます。

●自慢できるほどの趣味がない

趣味・特技は、他社と比較するものではないので「自慢できる」必要はありません。

取り組んでいる過程や工夫、長期間に渡って1つのことを継続していることに価値があります。

●特技なんてない

誰にでも特技になることはあります。

「特技なんてない」と思っている人は、特技を難しく考えすぎている可能性があります。

日常生活を振り返って、人より効率的にできること(例:部屋の掃除など)、夢中になっていること(例:お菓子作りなど)はありませんか?

それらは、能力や技術を高めることで「特技」になります。大学での授業や専攻科目、ゼミの風景を思い出してください。

資料を作成する能力や資料を作るためのソフト操作の能力も「特技」です。自分が当たり前だと思っていることも、見る角度を変えることで特技になります。

●周りと比べて地味

趣味・特技に、華やかさや派手さは必要ありません。地味という言葉はネガティブなイメージの強い言葉です。

しかし、地味な人の「人間性」には評価される要素がたくさんあります。

地味な人は、静かに黙々と作業に取り組み、落ち着いて周囲の状況を判断することができます。

誠実な姿勢や冷静な判断力は、業務を行う上で求められる信頼性や協調性につながります。

就活に活かせる趣味・特技を「隠れ資産」から見つける

1. 生活習慣・日常行動から発掘

趣味・特技を生活習慣や日常生活から発掘するポイントを紹介します。

・朝型の生活

朝型の生活は、生活習慣そのものがアピールポイントです。

朝型の生活によって確保できた時間の使い方をアピールすることもできます。

【アピールできる能力】自己管理力・安定感

【具体例】毎朝同じ時間に起き、生活リズムを維持している

・掃除・片付けが得意

掃除・片付けが得意であることもアピールポイントです。

掃除に関する民間資格などを取得しておくと、確固たるスキルの証明になります。

【アピールできる能力】注意力・継続力

【具体例】部屋の整理整頓を習慣にしていて、人にも手伝って喜ばれる

・料理が好き

料理が好きなこともアピールポイントです。

料理に必要な、段取り、時間配分、効率性などの管理項目に着目してみましょう。

【アピールできる能力】計画性・段取り力

【具体例】限られた食材でレシピを考え、工夫する力がついた

2. IT・ネット・SNS系

趣味・特技をIT・ネット・SNS系から発掘するポイントを紹介します。

・スマホ・アプリに詳しい

スマホ・アプリに詳しいこともアピールポイントです。

新しいことに興味を持つ、好奇心や探求心の裏付けにもなります。仕事や生活に高度な機能を取り入れることを提案できます。

【アピールできる能力】情報収集力・ITスキル

【具体例】新しいアプリを使いこなすのが得意。友人にも操作を教えている

・SNSで投稿・運営している

SNSで投稿・運営していることもアピールポイントです。

情報を集約する力や、継続して取り組む姿勢、適切な管理運営の手法などが評価されます。

【アピールできる能力】表現力・発信力

【具体例】自分の趣味アカウントでフォロワー○人達成。週1更新を継続中

・動画編集・サムネ作成

動画編集・サムネ作成もアピールポイントです。

動画編集ソフトの操作方法や、編集スキルなども併せて評価されます。

業界によっては、デザイン性やクリエイティブな表現に興味を持たれることもあります。

【アピールできる能力】創造力・自己表現力

【具体例】学祭の動画編集を担当。構成や視聴者目線を意識して工夫した経験あり

3. コミュニケーション・性格から

趣味・特技をコミュニケーション・性格から発掘するポイントを紹介します。

・聞き上手・相談されやすい

「聞き上手・相談されやすい」こともアピールポイントです。相手の話に耳を傾けることのできる共感力は、信頼関係構築にも役立ちます。

相手に安心感を与えることから、様々な情報が集まることを期待されます。

【アピールできる能力】共感力・信頼感

【具体例】アルバイト先で後輩の相談にのることが多く、人間関係の潤滑油になっている

・初対面でも話せる

「初対面でも話せる」こともアピールポイントです。

人見知りをすることなく、コミュニケーションをとれることは貴重なスキルです。円満な人間関係と円滑なビジネスが展開できるでしょう。

【アピールできる能力】社交性・柔軟性

【具体例】ボランティアやイベント運営で様々な年代の人と話す機会が多かった

・気配りが得意

「気配りが得意」なこともアピールポイントです。

周囲の状況や相手が求めていることを察知する空気の読める人は、サポート能力の高さも評価されます。

【アピールできる能力】協調性・気遣い

【具体例】店舗のバイトでお客様の動きに合わせて先回り行動を心がけている

4. 学び・知的好奇心系

  趣味・特技を 学び・知的好奇心系から発掘するポイントを紹介します。

・ニュースチェックが習慣

「ニュースチェックが習慣」であることもアピールポイントです。

世界情勢や経済状況といった世の中の動きを把握することで自分自身の視野を広げるだけでなく、仕事に必要な情報や知識を得ることができます。

【アピールできる能力】情報感度・社会性

【具体例】毎朝ニュースアプリで3つの分野をチェック。話題の変化にも敏感であるよう心がけている

・雑学が好き

「雑学が好き」であることもアピールポイントです。

知識や話題が豊富であることは、自分自身のキャリアアップだけでなく、高い社交性にもつながります。

【アピールできる能力】探究心・発想力

【具体例】気になることがあるとすぐに調べるクセがあり、豆知識を共有して場を和ませることも期待できるでしょう。

・資格・勉強を継続中

「資格・勉強を継続中」であることもアピールポイントです。

自分自身のスキルアップを図れることに加えて、向上心を持っていることの証明にもなります。

資格取得というゴールも大切ですが、そこに至るプロセスも評価の対象となります。

【アピールできる能力】成長意欲・継続力

【具体例】独学で〇〇の資格取得に挑戦中。日々勉強のペース配分に気を配っている

「趣味・特技の文章」に仕上げるテンプレと例文

エントリーシート(ES)に実際に記載する「趣味・特技」の文章を作成しましょう。

PREP法のテンプレートを活用することで、質の高い文章に仕上げることができます。

文章の構成は、結論→理由・根拠→具体例(説明)→結論・要点(今後に生かす点)の流れを意識するとスムーズです。

<テンプレ>(PREP法)

私の【趣味/特技】は〇〇です。(P:最初に結論を簡潔に)

〇〇を始めたきっかけは△△で、今では□□を継続しています。(R:理由・根拠)

具体的には××という工夫や経験をしており、そこで◇◇力が身につきました。(E:具体例)

この力は今後の仕事にも活かせると考えています。(P:結論・要点)

例文①(生活習慣系)

私の特技は朝型の生活を習慣にしていることです。

大学入学時から、生活リズムを整えるため毎朝6時に起きて1日の予定を立てるようにしています。

早朝の時間を有効に使うことで集中力が高まり、課題にも余裕を持って取り組めるようになりました。

自己管理力は社会人としても大切な力だと考えています。

例文②(SNS系)

私の趣味はSNSで飲食店の紹介投稿をすることです。

週に1回、自分で撮影・編集・投稿を行っており、現在はフォロワー数が約800人となりました。

魅力を伝える構成力や、反応から改善する観察力が鍛えられ、企画力や発信力を高めることができました。

まとめ

エントリーシート(ES)に記載する趣味・特技は大切な評価のポイントです。

企業側の目的は、堅苦しくないテーマを通して「就活生の人柄を知る」「企業(仕事)との適性を確認する」ことにあります。

自分の強みや人間性を伝え、企業が求める人物像であることを、多角的にアピールすることで他の就活生との差別化を図れます。

採用担当者に好印象を持たれる「趣味・特技」を準備して、アピールのチャンスを最大限に活かしましょう。

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