合同企業説明会とは、複数の企業が一堂に会し、会社説明を行うイベントです。企業の担当者と就活生が直接出会い、交流できる貴重な機会となります。
就活の方向性を定めていく上でも、本格的に就活に向き合うモチベーションを確立するためにも、合同企業説明会への参加は欠かせません。
しかし、準備や会場内での行動、マナーなど分からないことが多く、参加を躊躇してしまうことも多いのではないでしょうか。
ここでは、合同企業説明会への準備やマナー、実際に取り入れることができる質問例などを徹底解説していきます。
合同企業説明会とは?
合同企業説明会とは、複数の企業が集まって、自社の採用情報などの説明を行うイベントです。
企業側がブースを設置し、情報を提供しながら資料を配布し、個別相談に応じる形式が一般的です。
1日で効率良く情報を収集し、業界や企業を比較検討したり、自分の適性を確認することができます。
たくさんの企業との出会いは、これまで知らなかった業界や職種を知る機会にもなり、将来の選択肢を広げることができます。
合同企業説明会の形式
合同企業説明会には、「対面型(会場開催)」と「オンライン型(Web開催)」の2つの形式があります。
状況に応じて、自分に合った形式で参加しましょう。
対面型(会場開催)
対面型(会場開催)の合同企業説明会は、イベント施設や展示会場などを貸し切り、各企業がブースを出展する形で実施されます。
就活生は自由にブースを訪問して説明を受けたり、資料を入手したり、質問をすることができます。
名刺や履歴書を持参して、その場で採用担当者にアピールすることも可能です。
【メリット】
・企業の担当者と直接コミュニケーションをとり、貴重な生の声を聞くことができます。
・企業の担当者に直接質問することができ、その場で回答がもらえます。
・その企業の雰囲気や空気感を感じ取ることが可能です。
【デメリット】
・実施会場まで移動する必要があります(移動時間、交通費がかかる)。
・時間に制約がある中での実施です(時間をかけて詳しい話を聞くことは難しい)。
・思い通りにブースを訪問できない場合もあります(人気のあるブースは混雑)。
オンライン型(Web開催)
オンライン型(Web開催)の合同企業説明会は、Zoomや専用プラットフォームを使って、説明会が配信(公開)されます。
ライブ形式か録画形式かは、企業によって異なります。
就活生は、チャットやビデオ通話で質問をすることが可能です。
場所を選ばず参加できるため、全国の合同企業説明会にアクセスすることができます。
【メリット】
・移動することなく、どこからでも参加することができます。
・希望する企業の説明を、計画的かつ効率的に視聴することが可能です。
【デメリット】
・通信環境によっては、参加しにくいことがあります。
・企業との距離感があり、リアルな空気感を感じ取ることは難しいです。
合同企業説明会に参加するメリット
多くの企業と就活生が一堂に会する合同企業説明会には、多くのメリットがあります。
参加するメリットを把握することで、より有意義な時間を過ごせます。 短時間で多くの企業を比較できる
合同企業説明会は、1つの会場に複数の企業が集まっているため、短時間で多くの企業を比較することができる貴重な機会です。
効率的にたくさんの情報を集めることができるため、様々な効果が見込めます。
・業界や業種、職種の違いをその場で実感できます。
・同じ業界内の企業ごとの違い(社風や経営方針、雰囲気など)を知ることが可能です。
・興味のある業界や企業が複数ある人は、それぞれの概要を把握することができます。
・興味のなかった業界や、知らない企業と出会うことで、将来への可能性が広がります。
方向性が定まっていない人も、リアルな就活のイメージを掴むことで、意識改革の契機にしましょう。
企業の「人」を直接見ることができる
合同企業説明会では、企業の採用担当者や社員、スタッフと直接コミュニケーションをとることが可能です。
会話や質疑応答をする中で、その企業の風通しの良さ、人間関係(上下関係)の距離感を感じ取ることができます。
自分が「働きたい」と思える業界(企業)なのかを見極めるために、積極的に交流を図るようにしましょう。
ネットや資料では知ることのできない「生の情報」は、企業の理解を深め、働くイメージを膨らませることができます。自分の希望や適性と、企業との照合の精度が上がります。
エントリーのきっかけになる
合同企業説明会で、入社を希望する企業が見つかった場合、エントリーのステップに進みます。
「合同企業説明会での説明を聞いて決断した」という志望動機は強いアピールポイントになります。
合同企業説明会の段階から興味を持ち、積極的に活動している姿勢は評価の対象です。
企業のプレゼンが、効果的に参加者に届いたことの証明にもなります。
企業によっては、合同企業説明会の参加者を優遇するために、その場で履歴書やエントリーシートの提出を求めることもあります。
面接前の情報収集に有効
合同企業説明会で入手した情報は、選考の準備、過程、面接対策にも役立ちます。
面接の前段階である、業界(企業)研究にも利用でき、質の高い志望動機にも活用できます。
面接においては、企業が求める人物像や企業文化、価値観などを事前に把握できるため、自分がいかにその企業に適しているかを的確にアピールすることが可能です。
企業の人材育成の方針やキャリアプランの情報を事前に知ることで、将来のビジョンを効果的に伝えることもできます。
合同企業説明会に参加する際の準備
合同企業説明会を、有効で価値のある時間にするためには、事前の準備が大切です。
事前に準備する項目、持ち物、服装(マナー)を把握し、万全の体制で臨みましょう。
事前に出展企業をチェック
事前に公式サイトなどで出展企業を確認し、説明を聞きたい企業をリストアップしましょう。
業界ごとに分類して比較表を作ったり、訪問の優先順位をつけて整理します。
企業名、企業概要、事業内容、選考情報などをまとめていく中で、分からないことや知りたいことを明確にしておきます。
当日の説明を聞いて情報を補足し、それでも不明な部分を質問事項にしましょう。
説明を聞くという受け身の姿勢ではなく、情報を入手するという積極的な姿勢は好印象につながります。
自己紹介・質問を準備
合同企業説明会では、限られた時間の中で企業の採用担当者や社員と交流します。
交流のきっかけとなる、端的な自己紹介をあらかじめ準備しておきましょう。
1分を目安に自己紹介を定型化して練習しておくと、スムーズに会話を開始できます。
また、企業に対して「よく考えられた質問事項」を準備しておくと、会話が有意義になるだけでなく、関心の高さや熱意を伝えられます。
服装はスーツが基本(対面の場合)
合同企業説明会の服装は、特別な指定がなければ、リクルートスーツを着用するのがマナーです。ビジネスマナーに基づき、清潔感を意識して正しく着こなすことが大切です。
オンラインの場合は、上半身(カメラに映る部分)の準備が整っていれば、カメラに映らない部分は問われません。
しかし、予期せぬ下半身の映り込みなどのリスク回避から、対面同様の準備をすることが推奨されます。
服装を整えることで、心身ともに整った状態で合同企業説明会に臨むことができます。
合同企業説明会でよくやる失敗例
合同企業説明会で就活生がよくやる失敗例を紹介します。失敗の原因と対処方法を知ることで、同じ失敗をしないだけではなく、より有意義な行動をとることができます。
・ケース1: なんとなく参加して話を聞くだけで終わる(情報が頭に残らない)
【原因】事前準備を行わず、目的意識がないまま漠然と参加したことが原因として考えられます。
【対策】参加する前に「知りたいこと」「聞きたいこと」を整理しておきましょう。
【学び】事前にしっかりと準備を行い、目的を明確にすることで、貴重な情報をたくさん入手できます。
・ケース2: 説明を聞くだけで満足してしまう
【原因】説明を聞けばよいという、消極的な気持ちが原因として考えられます。
【対策】そこでしか得られない情報を聞き出すという、積極的な姿勢で臨みましょう。
【学び】質疑応答できる機会を最大限活かすことで、より多くの情報を得ることができ、企業理解も深まります。相手に良い印象が残ることも期待できます。
・ケース3: メモをとらずに忘れてしまう
【原因】覚えたつもりでメモを残さなかったことが、原因として考えられます。
【対策】説明内容をメモするだけでなく、気になった部分や確認が必要な部分などに印をつけておきましょう。
【学び】合同企業説明会で得た情報は、エントリーシートや面接対策などにも活用できる価値のあるものです。相手の顔(目)を見ながら話を聞き、熱心にメモを取る姿勢は、熱意のアピールにもなります。
・ケース4: 予定していた企業のブースを訪問できない
【原因】所要時間の見込みが間違っていたり、当日の混雑で予定が狂うなど、スケジュール管理の甘さが原因として考えられます。
【対策】時間に余裕を持って行動予定を組みましょう。あらかじめブース訪問の優先順位を明確にしておくと、予定外の状況になっても、スムーズに切り替えて行動できます。
【学び】多くの企業と就活生が集まる合同企業説明会では、予想外のこともたくさん起こります。状況に応じた臨機応変な対応ができるように事前準備を整えておきましょう。
・ケース5: 友人に影響されて思うように行動できない
【原因】不安な気持ちなどから、友人と一緒に行動したことが原因と思われます。
【対策】自分の将来のキャリアビジョンを軸に、確固たる意思と目的を持って計画通り行動しましょう。
【学び】企業合同説明会をはじめとする就活は、友人と一緒に行うものではありません。友人との情報交換は往復の交通機関などを利用して行い、会場内の行動は自己の責任と判断で決めることが大切です。
合同企業説明会は「情報収集」と「自己アピール」の場
合同企業説明会は、さまざまな業界や企業の情報を得ることができる「情報収集」の場であると同時に、「自己アピール」の場として活用できます。
企業の担当者と直接対話できる質疑応答は、自己アピールの絶好の機会です。
疑問を持つことは、その企業に対して興味を持っている証拠となります。
質問することによって、企業理解の深さや企業に向き合う真摯な姿勢が伝わり、将来の選考にプラスの作用があるかもしれません。
合同企業説明会を企業の説明を「聞く場所」ではなく、企業に自分を知ってもらう「出会いの場所」であると認識を変えてみましょう。
合同企業説明会に必要な持ち物
合同企業説明会に必要な持ち物は、状況に応じて使用するだけではく、印象を良くすることにも役立ちます。
それぞれの用途のポイントを把握して、有利になるように活用していきましょう。
必須アイテム
① 筆記用具・ノート
筆記用具とノートは、企業の説明や情報を書き留めておくために不可欠なアイテムです。
ビジネスの基本サイズであるA4のメモ帳や就活ノートがおすすめです。
会話や質疑応答を記録するのに十分なスペースがあるだけなく、受領した資料などと揃えて管理できます。
配布された資料やパンフレットに直接書き込むことや、メモをとらないといった行動は、マナーとして好ましくありません。
筆記用具は、落下や紛失などのリスクを考慮して複数用意しておくと安心です。
メリハリのあるメモを作成するために、多機能ペン(3色ボールペン+シャープペン)があると便利です。
速やかに取り出せるように工夫し、必要な時にすぐに使えるようにしておきましょう。
② クリアファイル or バインダー
クリアファイルやバインダーは、企業から受領した資料やパンフレットを整理し、保管するために不可欠なアイテムです。
持参する履歴書やメモ、ノートの保管にも便利です。
往復の交通機関でも、混雑した会場内でも、カバンの中でもきれいな状態を維持できます。
クリアファイルやバインダーを利用して、相手から受領した資料を丁寧に扱う姿は、良い印象を持たれます。
③ スケジュール帳 or スマホのカレンダーアプリ
スケジュール帳やスマホのカレンダーアプリは、予定を正確に把握し、就活を計画的に進めるために不可欠なアイテムです。
複数の企業の説明会、イベント、選考予定などを記録し、重複などが発生した場合には速やかに調整をかけましょう。
スマホの操作ができない(するべきではない)状況を想定して、紙ベースのスケジュール帳とカレンダーアプリの併用がおすすめです。
次回の選考や会社説明会の予定を、情報を得た時点でスケジュール帳にメモします。
その後、カレンダーアプリを使って、確認と整理を行うことは、二重チェックにもなります。
④ 学生証(場合によっては必要)
学生証は、就活で携帯するべきアイテムです。
合同企業説明会などの就活イベントの受付時に、本人確認で提示を求められます。
また、各企業ブース内で提示を求められることがあります。
身分証明書として常に身につけておきましょう。
あると便利なアイテム
① エントリーシートのコピーや履歴書(予備)
合同企業説明会のブース内の運営は、企業により異なります。
企業によっては、選考の色合いが強く、その場でエントリーシートや履歴書の提出を求められることがあります。
チャンスを逃さないためにも、事前に準備して持ち歩くようにしましょう。
予備として、コピーを数部ファイルしておくと安心です。
② 名刺(ある場合)
就活用の名刺を準備しておくと、相手の印象に残りやすく、スマートに自己アピールや連絡先の交換ができます。
名刺は、名前・大学名・連絡先(電話番号、メールアドレス)が記載されたシンプルなものが適しています。
名刺は受け渡しのマナーが重視されるため、受け渡しの順序や、受け取った名刺の取り扱いなど基本ルールを確認しておきましょう。
③ 携帯・スマホ
企業合同説明会などの就活イベントでは、企業情報の検索や、QRコードを利用してのエントリー、アンケート回答、マップ検索などにスマホが必要です。
企業のSNSフォローや、採用担当者との連絡先交換などを行うこともあります。
企業合同説明会は長時間のイベントになるため、モバイルバッテリーがあると安心です。
非常識な就活生と評価されるリスクを避けるために、スマホを操作する際には、以下のマナーを徹底しましょう。
・企業の担当者が説明している時はスマホを操作しない
・メモや録音、写真撮影などを行う時は必ず許可をとる
・会場内では原則音が鳴らない設定をしておく
④ 印鑑
履歴書やエントリーシートに印鑑欄がある場合や、個人情報の取り扱いに関する書類などに押印を求められることがあります。
企業によっては、資料請求や参加受付時に捺印が必要です。
シャチハタではなく、認印を携帯していると安心です。
合同企業説明会には何を着ればいいの? 服装と身だしなみグッズ
合同企業説明会は、直接顔を合わせる機会となるため、第一印象が極めて重要です。
第一印象は身だしなみ(=見た目)で決まります。
スーツを着ていれば大丈夫というわけではなく、清潔感を意識することが大切です。
リクルートスーツ
就活における、基本の服装は男女ともに「リクルートスーツ」です。
ビジネスマナーの主旨に沿ったポイントを押さえて、正しく着こなしましょう。
・男性の場合:
【スーツ】リクルートスーツは、落ち着いた色味のシンプルなものが最適です。
一般的には、黒・紺・ダークグレー(無地)などが選ばれます。
着用前には、ほつれや糸くずがないか確認しましょう。
【ワイシャツ】無地の白のワイシャツが最適です。
シワや汚れがないように準備しておきましょう。
【ネクタイ】ネクタイは、紺・エンジ・グレーなどの落ち着いた色味でシンプルなものが最適です。
ネクタイを締めること、整えることに慣れておきましょう。
【靴】靴は黒の革靴が最適です。
汚れやかかとの減りなどがないか確認し、しっかりと磨いておくことが大切です。
「靴を見ればその人が分かる」という言葉があるように、足元はチェックポイントのひとつです。
足元(細部)にまで気を配れる人間性を確認されます。
【靴下】靴下は黒かダークカラーが最適です。
白や派手な色は避けることが無難です。
スーツの裾から肌が見えないように気を配りましょう。
【髪型】耳や襟に髪がかからないことが理想です。
派手なカラーは避け(黒髪が基本)、寝ぐせは直しておきましょう。
・女性の場合:
【スーツ】リクルートスーツは、黒・紺・ダークグレーのシンプルなものが最適です。
パンツスーツでもスカートスーツでも問題ありません。
スカートスーツの場合は、膝丈のものを選びましょう。
着用前には汚れやほつれがないか、スリットが崩れていないかを確認します。
【ブラウス】白のブラウス(襟付き)が最適です。
フリルなどの装飾が少ないシンプルなものを選びましょう。
【靴】装飾のないシンプルな黒のパンプス(ヒールは3〜5cm)が最適です。
汚れや傷がないかを確認し、しっかりと磨いておくことが大切です。
特にヒール部分は傷つきやすく、傷が目立つため、毎回のチェックが欠かせません。
【ストッキング】肌色のストッキングが最適です。
光沢のあるものや、柄のあるものは避けましょう。
ストッキングの伝線はだらしがない印象を与えるため、必ず予備を準備しておきましょう。
【髪型】長い髪は結んで(ハーフアップ・一つ結びなど)顔まわりをすっきりとさせましょう。
身だしなみチェックグッズ
朝どれだけ完璧に身支度をしても、時間とともにどうしても乱れが生じてしまいます。
手軽に身だしなみを整えることができるグッズを持っていると安心です。
自分の体質などを考慮して必要なものを準備しましょう。
・鏡…顔回りの確認だけなく、スーツの首・肩周辺のほこりなどもチェックしましょう。
・ヘアブラシ…髪の長さや髪型にもよりますが、折り畳み式のくしが便利です。
・フェイシャルシート・制汗スプレー…顔や身体がスッキリするだけでなく、気持ちもリフレッシュできます。
・洗顔シート・油とり紙…顔のテカリや汗が気になる人は、対面前にケアしておくと自信を持って行動できます。
・口臭ケアグッズ…口臭が気になる人は、タブレットやマウスウォッシュなどを用意しておきましょう。
予期せぬトラブルや天候の急変に備えて、予備のマスク、予備のストッキング、折り畳み傘、ハンドタオルなどもあるとさらに万全です。
企業パンフレットを入れる用の大きめバッグ
黒をベースとしたビジネスバッグまたはリクルートバッグを用意しましょう。
企業ブースを訪問するごとに、書類や資料、パンフレットなどが増えていきます。
ある程度マチ(幅)のある、A4サイズを出し入れしやすいサイズが最適です。
書類用にエコバッグを使うことは問題ありませんが、スーツにマッチする、落ち着いた色味のシンプルなデザインのものを選ぶようにしましょう。
注意すべきポイント
身だしなみで最も重要なのが、「清潔感」です。
注意すべきポイントを押さえて全身をチェックし、必要な対策を進めましょう。
スーツやシャツ、ネクタイ、ハンカチなどはシワや汚れ、ホコリの付着がないことをこまめに確認しましょう。
合同企業説明会を含む就活の場では、髪・爪・靴までトータルで見られます。
髪色は落ち着いた色(黒が基本)に調整し、髪型は顔まわりがすっきりと見えるように整えます。
自然な髪型をキープする目的で使用する整髪料は問題ありませんが、ヘアワックスや光沢の出る整髪料は使わないようにしましょう。
特別な事情がない限り、髭はきれいに剃ることがマナーです。
メイクはナチュラルメイクを意識します。
爪は自然な長さ、形に整えておきます。
靴はキズ・汚れがないことを確認し、よく磨いておきましょう。
ジュエリーなどの装飾品は就活になじまないため、外していくのがマナーです。
特に注意したいのが、ピアス、ネイル、香水です。
就活時のピアス、ネイル、香水はTPOをわきまえていないと判断されることが多いため、避けた方が無難です。
一粒タイプのピアスであれば問題ないこともありますが、判断に迷うのであれば外しましょう。
ネイルは落とし忘れてしまうと、会場でのオフが難しいので早めに落としておきましょう。
香水の強い香りはマナー違反と判断されるだけではなく、マイナス評価にもつながるリスクがあります。
習慣になっている人は特に注意が必要です。
私服OKな場合
「私服でお越しください」「服装自由」と書かれている場合でも、オフィスカジュアル以上のキレイめな服装が無難です。
オフィスカジュアルとは、ビジネスの場にふさわしいスーツよりもカジュアルな服装です。
Tシャツやデニム、露出の多いデザインの服装などは、ラフな印象が強く、ビジネスの場にふさわしくありません。
オフィスカジュアルの例:
・男性:ジャケット+シャツ+チノパン or スラックス
・女性:ブラウス+カーディガン+スカート or スラックス
判断に不安や迷いがある場合は、スーツで行っても問題ありません。
オンライン合説の服装
オンラインでの参加でも、基本は対面と同様のリクルートスーツでの参加がおすすめです。
トラブルなどで下半身が映り込んだ時でも安心です。
気持ちを引き締めて参加するという効果もあります。
明るめの部屋で(必要に応じてスポット照明を追加)、背景はできるだけ私物などが映り込まないように整理整頓しておきましょう。
合同企業説明会でのおすすめの質問例
合同企業説明会で質問をすることは、不安や疑問を解消したり、社風や求める人物像などを理解する上でとても重要です。
質問の内容によっては、企業担当者の印象に残る可能性があります。
調べれば簡単に分かるような質問をすると、参加姿勢に疑問を持たれてしまいます。
有意義な時間にするために、企業について深堀りできるような質問や、たくさんの情報を引き出せるような質問を準備していきましょう。
企業理解を深めるための質問
【質問例】
「御社が大切にしている企業理念や価値観について、具体的なエピソードがあれば教えてください。」
「同業他社と比べたときに、御社ならではの強みはどこにあるとお考えですか?」
「今後の事業展開や注力している分野について教えていただけますか?」
【ポイント】
自分に合った企業を探す上で、企業理解を深めることは、重要なポイントです。
表面上の情報だけでは、判断できないことがたくさんあります。
例えば、経営理念に「正当な評価」の記載があったとします。
しかし、成果主義に軸をおいているのか、年功序列に軸をおいているのかの判断はできません。
やりがいや評価方針、将来のキャリアビジョンなどに大きく影響するため、しっかりと確認しておくべき項目になります。
「従業員第一」の記載があれば、社員の定着率や男女比も確認したい項目となります。
ホームページやパンフレットに掲載されている情報を理解した上で、さらに1歩踏み込んで詳細な情報や具体的な話を聞くことを心がけましょう。
職場環境や働き方について知る質問
【質問例】
「新入社員の1日のスケジュールや研修内容について教えてください。」
「若手社員が活躍している具体例があれば知りたいです。」
「在宅勤務やフレックスタイム制度など、柔軟な働き方の取り組みはありますか?」
【ポイント】
安心して長く働くことができるかは、必ず確認しておきたい要素です。
新入社員や若手社員の研修制度や育成方針、活躍のチャンスなどを確認することで、向上心を維持して働くことができます。
職場環境や働き方(リモートワークやフレックスタイム制導入など)は、仕事の集中力や能率だけではなく、モチベーションにも大きく影響します。
福利厚生の詳細や住居の変更を伴う転勤の有無など、資料から判断できない事項は確認をとりましょう。
職場環境や働き方については、具体的なイメージが持てるレベルまで情報収集を重ねることが理想です。
キャリアパス・成長機会についての質問
【質問例】
「入社後、どのようなステップでキャリアを築いていくことが一般的ですか?」
「御社で働く上で求められるスキルや資格はありますか?」
「社内での異動や職種変更はどのくらいあるものですか?」
【ポイント】
自分の成長意欲や向上心に応えてくれる制度や指針があるかは、事前に確認しておくべき要素の1つです。
優秀な人材の確保や組織力強化などを目的として、多くの企業がキャリアパス制度を導入しています。
企業が設定しているキャリアパス制度が、自分の求める内容、レベルに合致しているかを確認しましょう。
キャリアアップに必要なスキルや資格に加え、資格取得支援制度や報奨金制度の有無なども確認しておきたいポイントになります。
選考に関する具体的な質問
【質問例】
「今後の採用スケジュールや選考フローを教えてください。」
「選考で特に重視されるポイントがあれば教えていただきたいです。」
「エントリーシートで他の学生と差をつけるために、意識した方が良いことはありますか?」
【ポイント】
採用選考に関する情報は、参加者全員にとって、最も知りたい最重要項目です。
採用選考のスケジュールや選考フローについては、認識に誤りがないか、追加された情報がないかを確認します。
募集要項や就活サイトの情報を基本ベースにして、より詳しい情報を引き出す質問を準備しておきましょう。
「求められること」「期待すること」「重視するポイント」「選考を左右するポイント」など失礼のない範囲で、出来る限り詳しく追求していきます。
企業側も質問されることを想定しているため、疑問に思ったことは素直に聞いてみましょう。
質問のコツ・マナー
合同会社説明会で質問する際に、押さえておきたい質問のコツとマナーがあります。
企業の担当者とのコミュニケーションをとる時の参考にしてください。
・質問は簡潔にまとめて、分かりやすく伝えましょう
→例:「新入社員の業務について質問します。~に新入社員が携わった実績はありますか?」
→冒頭に質問内容を明示するなど、短時間でやりとりが完結する工夫が必要です。
・説明された内容を踏まえた質問だと印象がアップします
→例:「さきほど○○についてお話がありましたが、具体的に~」
→相手の話をよく聞き、理解した上での質問は、ポジティブな印象を与えます。
・答えやすい質問を意識(YES/NOで終わらない質問)しましょう
→例:NG「人材育成に力を入れていますか?」
→例:OK「どのような人材育成の制度がありますか?」
→できるだけたくさんの情報を引き出せる質問を事前に準備しておくことが大切です。
・Webで調べたら出る情報や調べれば簡単に分かる知る質問は避けましょう
→ 調べればすぐに分かることを質問すると、準備不足や意欲不足と判断され、ネガティブな印象を持たれます。参加前の十分な企業研究が不可欠です。
・時間が限られている場合は手短に質問しましょう
→「1つだけ質問してもよろしいでしょうか?」と前置きすると、状況を理解し、時間を意識していることが伝わり、プラス評価につながります。
まとめ
合同企業説明会は、将来の可能性を広げ、より良い就活を進める上で極めて重要なステップとなります。
合同企業説明会をより意義のあるものにするポイントは下記の4点です。
・参加前に業界研究、企業研究を行う
・参加する目的を明確にして、優先順位を決めて行動予定を組む
・より多くの情報を引き出せる質問を準備する
・説明や情報はメモ(記録)を残し、選考の準備に活用する
合同企業説明会を効果的に活用し、理想の就活をスタートさせましょう。
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