人生の大きな転機となる就活ですが、何から始めるのがベストなのか分からない人も多くいます。早くから進めるほど心にも余裕が生まれますので、しっかりと内定までの流れを把握しておくことが大切です。
就活の進め方は個人差があるものですが、ライバルに後れを取らないようにすることも重要です。
そこで、新卒を迎える人にとって、就活のやり方を完全マニュアル化していきますのでご参考ください。
就活のやり方・全体像をまずは見極める
就活は「準備期間」→「選考」→「内定」と3つのフェーズに分かれています。大まかな進め方としては大学3年生の6月ごろからスタートし、自己分析や業界の研究に入るのが基本です。
大学の研究や学業との両立に影響が出ないように気を付けながら進めていきます。
就活のやり方として、まずは就活スタートから内定までの流れを追っていき、全体像を見極めるようにしましょう。
〇就活のやり方~内定までの流れ
・就活準備期間(大学3年6月~)
①自己分析・業界企業研究
②インターンや説明会に参加
③エントリーシートの作成
④SPI・Webテスト対策
⑤面接対策
・選考(大学3年3月~)
①企業にエントリー(ES提出)
②適性検査(SPI・Webテスト)
③面接(一次・二次など複数回)
④最終面接(内定)
・内定・入社準備(大学4年6月~)
①企業から内定通知が届く
②複数内定している場合は返答
③内定式など入社準備
就活は早くするほど有利というわけではありません。内定までの流れを把握し、それぞれの準備を適切に行うことが大切です。
スタート時期がいつになろうとも、焦らずにじっくりと就活に臨む姿勢が重要ですので、この流れを見極めておくようにしましょう。
ステップ1:自己分析
就活の流れをステップごとに見ていきます。何から始めるのがいいか迷う人も多いですが、まずは自己分析です。自己分析はやり方次第で自分の強みや弱みをしっかり把握できるようになり、企業選びにも大きなポイントとなります。
自分を知ることが自己分析になりますので、まずはやり方からみていきましょう。
・自己分析の方法
新卒者がつまずきやすいのが最初の自己分析です。自己分析は主に4つのやり方があります。自分に適した方法を選ぶといいでしょう。
1. 過去の経験を振り返る
幼少期から現在までの経験を振り返り、自分史を作成していきます。部活やサークルでの活動、アルバイトの経験や職種、ゼミやボランティアもどのようなことをしてきたのか、まずは挙げていきます。
そこでどんなときにやりがいを感じ、達成感を得たのかを思い出し、自分の得意なことや苦手な項目を振り返るようになるでしょう。
2. 強み・弱みを明確にする
過去の自分が分かるようになると、強みや弱みも明確化できるようになります。たとえば、強みでいけば、「リーダーシップ」「問題解決力」「協調性」「挑戦意欲」などがあり、生徒会や部活の主将を任されていた人はチームを率いるリーダーシップが強みです。
弱みもしっかりと挙げないといけません。弱みは弱点のように見えますが、実際に完璧な人間などあり得ないので、「自分の弱みをどの程度理解しているのか」、「それを克服するのはどうしたらいいのか」、ということを企業はみています。
弱みの例だと「優柔不断」「短気」「計画性がない」などが挙げられ、これらの解決策をどのように対策・克服してきたのかも説明できるようにしましょう。
3. 適性診断を受ける
リクナビやマイナビの診断テストを受ける方法や、自己分析ツールで適性診断を受けることができます。また、有料版のやり方になりますが、ストレングスファインダーの適性テストで診断するとより詳細な結果を把握できるようになるでしょう。
4. モチベーショングラフを作る
モチベーショングラフは、人生のどの時点で自らのモチベーションが向上したのかを探ります。自分の強みや弱みが分からない人は何から始めるのか迷うものなので、モチベーショングラフが大いに役立ちます。
モチベーショングラフは横軸に時系列(小学生・中学生……現在)、縦軸にモチベーションの高低を記入していきます。
このときにモチベーションの高かったものを分析していきます。たとえば、「文化祭のリーダーとしてまとめ上げて成功した」のように、高揚していたのがどのようなときなのかを抽出するのが目的です。
ステップ2:業界・企業研究
業界や企業の研究では、自分がどんな企業で働きたいかを決めるために、徹底的にリサーチしていきます。
業界研究のやり方として、まずはどのような業界・分野があるのか調べることから始めましょう。主な業界を挙げていきます。
メーカー(食品、化学、自動車、電機)
いわゆる「モノづくり」の業界になり、今日までに日本の経済を支えてきた主力分野ともいえます。自動車や食品、家電といった日常生活に欠かせない“モノ”を生産しているのがメーカーです。
特に日本のメーカーは世界中で評価も高く、高品質を誇るものです。大規模な拠点を構え、従業員数も多く、春闘などでニュースになるように労働組合も強いのが特徴といえます。
メーカーには自社生産でほぼすべての工程を生産する場合と、一部のみ行う企業もあります。AI技術の発展により、Iot(モノのインターネット)によって効率化を図り、少子化による人材不足にも対応できる仕組みを取り入れています。
メーカーは対企業(BtoB)やエンドユーザーが消費者(BtoC)によって分かれており、素材メーカーや加工・組み立てメーカーなどがあります。
就活生に馴染みのあるメーカーとして、自動車やバイク、食品、スマホ、医薬品、化粧品、ゲーム関連などのメーカーをよく目にする機会が多いといえます。コンビニや自販機で購入できるペットボトルの飲料品も大きなメーカーです。
製造業でトップに位置するトヨタ自動車もメーカーですが、自動車はさまざまなパーツで構成されており、タイヤ、ベアリング、エンジン、シート、ガラスなどネジに至るまでさまざまな部品メーカーが関連しています。
その部品メーカーにも納品する素材メーカーがおり、メーカーとはいえども、その範囲はかなり広いといえるでしょう。
商社(総合商社、専門商社)
総合商社とは原料や加工品、サービスなどの商材を扱い、売りたい相手と買いたい相手を結び付け、取引の仲介をしていきます。
たとえば、メーカーが機材や部品を新たに導入したいと考えても、国内や海外を含むとさまざまな業者がいるので、どこと商談を進めていいのか分からず、時間もかかるものです。
そこで、メーカーの求める条件を参考に、販売チャネルやネットワークを多数手がける商社が仲介に入ってメーカーに紹介します。
これによってメーカーは探す手間が省け、部品メーカーも新たな顧客を取り入れることが可能となります。商社には専門の分野に絞って取引を手掛ける専門商社があります。
国内だけでなく、海外にもネットワークを持っているので、海外志向の高い就活生にも人気があります。
IT企業
我々の日常を支えているのはIT分野といっても過言ではありません。スマートフォンの爆発的な普及もあり、インターネットが身近な存在となっています。
ITはさまざまなところで活躍しており、ネットショッピングやサブスクの契約、銀行口座の開設やローン契約までもがスマホで可能となっています。
多くの企業はIT技術で、データの管理や業務効率化を実現しており、今後もIT業界のニーズは非常に高いといえるでしょう。
IT関連にはソフトウェアとハードウェアの開発だけでなく、コンサルタントも行っている企業もあります。クラウド化やDX化の推進、リモートワークも増えているため、ますますIT分野の需要は高いものですが、その反面、IT技術者が不足しているのが実情です。
金融関連
銀行や証券会社、保険会社などの金融関連では、顧客が個人の場合と法人によって業務が分かれています。
銀行は基本的に顧客からの預かり金を貸し出して収益を得ており、メガバンクや地方銀行、投資も行う信託銀行、信用金庫・信用組合があります。
証券会社は金融商品の仲介手数料や株式・債券の運用利益が収益となっています。
保険会社は保険料を元に株式や債券を運用して収益を得ています。
就活生の年齢では個人で契約している人は少ないものですが、生命保険や損害保険を扱う保険会社も金融企業です。
小売・サービス業
小売・サービス業界には、外食やコンビニ、ホテル、教育、福祉などがあります。人と接する機会が多くあり、就活生の中でも利用した人が多い学習塾や予備校も該当します。
アパレルショップを利用する人も多いですが、店舗はサービス業となるものの、直販しているような店舗では所属する企業は衣料メーカーとなります。
このようなケースではデザイン・開発部門とサービス部門に分かれており、実際にデザインや開発を手掛ける人でも、現場の声をリサーチするために直接店舗で販売・接客を担当することもあります。
インフラ
インフラ業界は鉄道や電力、ガスといった生活に欠かせない分野を担っています。近年では環境問題への取り組みが課題となっており、再生可能エネルギーや省エネなどの法案も次々に成立しているのが特徴です。
インフラ業界の課題には少子化もあり、鉄道利用者の減少など、利用者が年々少なくなっていく上での収益確保のアイデアも必要といえます。
広告・マスコミ
メディアを通じて情報を提供するのが広告代理店やテレビ局、新聞社、出版社です。ネット社会となるにつれて紙媒体の新聞や雑誌というのが売れ行きが減少し、YouTubeなどの動画サイトの影響でテレビ離れも課題となっています。
広告代理店は興味を引き立てるコンテンツを作成して、CMやイベントを手掛けて告知し、広告手数料で収益を確保しています。
企業の将来性を調べて比較検討する
業界が定まったら企業の将来性を調べていきます。新聞や業界レポートを活用しながら決算書も読んでおきましょう。
何から始めるのがいいか分からない場合、公式ホームページや口コミ、OB訪問を活用して企業ごとの特徴を比較していきます。せっかく自分に適した業界を見つけたのに、新卒で入社後にその企業の将来性に不安を感じてしまうと就活がムダになってしまいます。
しっかりと企業の将来性についてもリサーチするようにしましょう。
ステップ3:インターン・説明会に参加
インターンとは実際の企業で働く体験をするプログラムで、早めに企業と接点を持つことで就活に有利となりやすくなります。企業側も学生の能力や相性を把握するのに役立つので、双方に利点があるものです。
インターンで好印象を持った新卒者を内定したいというのは、至極当然のことといえるでしょう。
インターンの種類
・1dayインターン
主に半日から1日程度で終了します。会社説明や簡単な作業のほか、座談会などを中心に行っています。
実績を積めずに選考にもつながる可能性は少ないですが、企業の理解度を上げるのには役立つでしょう。
・短期インターン
2日から2週間程度で終了します。1dayインターンも含めることがあるものの、実務作業やプレゼン、営業体験などもできるので、ある程度は実務経験を積めます。
さらに、ここから早期選考に呼ばれるケースもメリットです。
・長期インターン
数ヶ月から半年ほどかけて実務業務に携わります。企業の社員とも関われるので、やりがいもあり、即戦力として活躍できるほど経験を積めるのがメリットとなります。
面接でもインターンの経験を語れますし、就活全般において有利に運べます。入社後に企業の雰囲気を肌で感じているのは、新卒としてもスムーズに仕事に取り組めるでしょう。
インターンの応募に必要なもの
インターンの応募に必要なものはエントリーシートと適性検査です。そして、面接もあるのでしっかり準備して臨むようにしましょう。
・エントリーシート(ES)
エントリーシートは自己PRや志望動機のほかに、学生時代に頑張ったこと(ガクチカ)が基本です。形式が定まっている場合と自由な形式を採用している企業があります。
・適性検査(SPI、Webテスト)
適性検査は基礎学力や性格検査となります。特に大手企業では適性検査に通過しないと面接にすら進めない場合があるので注意が必要です。
・面接(オンラインが多い)
本採用の試験とは違いますので、面接官は人事担当者や若手社員が務めることが多くあります。質問内容はエントリーシートと同じように、自己PRや志望動機、ガクチカが一般的といえます。
インターン志望動機の例文
インターン志望動機の例文のやり方や書き方が分からず、苦手という人も少なくありません。不動産業界の例文を参考にしてみてください。
・不動産業界の場合
「私は人と接することが好きで、信頼関係を築く営業職に興味があります。中でも不動産は、お客様の人生に深く関わる仕事だと感じ、今回のインターンを通して業界理解を深めたいと考えました」
この例文では自分の強み(好きな・得意な)から、興味がある職種を挙げています。そこから不動産業界の仕事が自分の強みとマッチしているとして、何を目的としているかをあげています。
ハッキリとした理由から業界理解を深めるという目的意識を持っているのがポイントといえるでしょう。
インターンに受かるためのポイント
インターンに受かるためにはしっかりとポイントを抑えるのが賢いやり方です。自己分析を適切に行ってからエントリーするようにしましょう。
企業ごとに志望動機を変えていきます。コピペは厳禁ですし、的外れな志望動機もNGです。
ガクチカは結論から入り、背景や工夫した内容を挙げて締めに数字で結果を示しましょう。 志望したい業界のインターンは早めに応募するようにします。人気の業界や企業はすぐ埋まってしまうので注意が必要です。
インターンは夏と冬に分かれており、大学3年の夏からスタートさせるのが基本です。エントリーシートは就活の練習にもなります。
ステップ4:エントリーシート(ES)作成
就活の適切なやり方として、書類の添削が重要なポイントです。特にエントリーシートは誤字脱字もしてはいけないほど慎重に作成しないといけません。
内定までの流れの中でも大事な書類です。
エントリーシート作成のポイントは結論から書くことであり、ダラダラと説明するのはマイナスといえます。また、数字を盛り込んで信憑性が高くなるようにしましょう。
1. 志望動機
志望動機はなぜこの企業を選んだのかを説明していきます。企業側が知りたいのは、どうしてこの業界の中から自分たちの企業を選択したのか、どこに魅力を感じたのか、入社してどこを目指したいのかなどを図ります。
2. 自己PR
自己PRは自分の強みを仕事でどのように活かせるかを説明していきます。ここでは弱みを記入する必要はありません。
あまりに突飛なPRは過剰となってマイナス印象を与えてしまいがちです。自分の強みが応募する業界にマッチしていることが前提であり、希望する職種に活かせるように説明していきましょう。
3. 学生時代に頑張ったこと(ガクチカ)
ガクチカは学生時代の経験を通じてどのように成長したか伝えることが大切です。ただ何をしたのかではなく、困難に対してどのように考え、対処してきたのかという、原因や課題解決のための手段を説明していきます。
基本的に志望動機や自己PRは他の応募者と被りやすいものですが、ガクチカは自分にしか書けない具体的な内容を作成できます。
ガクチカの例として、NGなのが状況を説明するだけのものです。たとえば、「私はサークル活動を頑張りました」では、相手にとって何を頑張ったのか、どのようにしてやり遂げたのかが分からず、小学生の作文のように映ってしまいます。
そこで、「私はサークルでリーダーを務め、〇〇人のメンバーを統率し、前年比●●%アップの入場者数を達成し、イベントを成功させました」となれば、具体的な頑張り度が分かりやすく伝わります。
ステップ5:SPI・Webテスト対策
多くの企業は就活で適性検査のSPI・Webテストを実施しています。何の準備もしていないと面接までたどり着けないことも多いので、早めの対策が必要です。
SPIには能力検査と性格検査があります。
・能力検査
能力検査は言語分野と非言語分野の問題を実施し、理解力や論理的思考力を判断しています。SPIは多くの仕事で必要とされるコミュニケーション力や知識・技能習得のベースを図るのにも用いられています。
業界や企業によって求められる水準が異なり、言語分野と非言語分野でも比重が違う場合があるでしょう。
・性格検査
性格検査は日常の行動や考え方に関する質問があり、就活生の人柄やどのような仕事に向いているのかを判断していきます。
ステップ6:面接対策
内定までの流れで最終局面となるのが面接です。まずは面接までたどり着くのも大変なのですが、ここで気を抜かないように気を付けましょう。
段階的に行われる
面接のやり方は段階的に行われ、一次面接と二次面接、最終面接となるケースが多く見られます。
中には二次面接が最終となる企業もありますが、大学生の就活では二回以上の面接があるケースが多々あります。
一次面接は人事担当者や若手社員がフィルタリング目的で実施することがあるものです。部門長クラスが対応する二次面接では価値観のマッチングを行い、社長や役員クラスの最終面接では意欲や人柄を確認しています。
面接では入社後にお互いこんなはずではなかったとならないように、新卒者の適性や企業理念の確認が必要となります。
面接でよく聞かれる質問
就活の面接では1対1ではなく、複数の面接官が応対するケースがほとんどです。これは企業側も先入観を持たず、客観的な視点で評価するためともいえます。そのため、質問事項も人によって変わることがありますが、基本的には同じ下記のことを踏まえて確認するようにしましょう。
1.自己紹介(1分以内)
2.ガクチカ
3.志望動機
4.強み・弱み
5.入社後のビジョン
6.逆質問(企業への質問)
自己紹介は1分以内が理想です。ダラダラと話すのはまとめきれていないと判断されてしまいます。
ガクチカや志望動機はエントリーシートと同じ方向性になるように確認しておきましょう。違いがあると一貫性がなく、エントリーシートの信憑性が疑われてしまいます。
強みと一緒に弱みも質問されやすくなります。弱みはそのまま伝えるのではなくて、どのように改善していけるのか、克服してきたのかを説明するようにしましょう。
入社後のビジョンでは、自分が3年後や5年後、10年後にどのように成長していきたいのかをイメージしておきます。
逆質問は面接の最後で必ず聞かれます。企業に聞きたいことを事前にまとめておくことが大切です。
「御社の活躍する社員に共通する特徴は何ですか?」
「若手が活躍するための制度やサポートはありますか?」
など、入社してから気になるポイントを挙げるようにしていきましょう。NGなのは「特にありません」と何も質問しないことです。自社に興味がないのかと思われてもおかしくはないので注意してください。
面接の練習方法
面接は就活のクライマックスです。しっかりと練習して臨むようにしましょう。特に本番では時間が近づくにつれて緊張してきます。当日にあれこれ考えても忘れてしまいがちなので、練習は何度も重ねておくのが無難です。
大学のキャリアセンターで模擬面接を行い、客観的な意見をもらうようにしましょう。もちろん、友達や家族に付き合ってもらって練習をするのも効果的です。
人前で話すことをまずは練習しておき、自宅では録音しながら話し方をチェックするのもポイントです。
内定が決まったらやるべきこと
内定が確定すればすぐに入社とは限りません。1社のみを受けている人は別ですが、なかなかそんなことはなく、複数社の面接を受けているものです。
面接時期も異なれば、内定が出るまでに時間がかかる企業も多く見られます。複数内定しているなら比較検討するようにしましょう。
内定承諾・辞退の連絡
内定が確定した場合、そのまま就職を決めるなら内定承諾書を提出します。郵送以外にオンラインでの提出もあるので確認しましょう。
そのほか、内定が出てもまだ本命企業からの結果が届いていない場合があります。複数の企業に応募するのは職業選択の自由の観点からも社会人としても当たり前のことであり、すぐに返送できないのも致し方ありません。
もし、検討の結果、内定を辞退したい場合は迅速かつ丁寧な連絡がマナーといえます。やり方として、メールや電話で早めに辞退する旨を伝えましょう。
内定辞退に関してはルールがある訳でもありません。いつまでに連絡すればいいのか、というのも明確にはないものです。ただ、企業側も内定通知を出した就活生には来てほしいものであり、ライバル企業に人材が流出するのは避けたいものといえます。内定を確定した人材が辞退すれば、代わりの人材を補充しないといけません。
そのためにも早めの連絡がマナーといえます。企業的には内定辞退は数日以内が理想的ですが、まだ他社の内定が確定していないこともあるので、内定後2カ月以内が無難といえます。
内定承諾書を返送すると企業との雇用契約が始まります。入社が目前になると企業も人員配置や研修スケジュールの確定、制服など備品の発注も完了していますので、この段階では企業側に迷惑がかかってしまいます。
新卒とはいえ、社会人のマナーとなりますので、内定辞退は早めに連絡することを心がけておきましょう。
就活終了の報告から入社準備
大学のキャリアセンターやゼミの講師には連絡を入れておき、家族にも安心してもらいましょう。これまでお世話になってきた方々への報告は社会人への第一歩として済ませておくべきです。
入社までの準備としては提出書類の用意があります。卒業証明書や住民票、給与の振込先口座などがあります。
新卒者には健康診断も必須の会社が多いので、余裕をもって予約するようにしましょう。
入社時に一人暮らしや寮への引っ越しが必要な場合はスケジュール管理が重要です。入社前の研修や課題も企業によって提出が必要となるので、入念な準備が求められます。
内定後の注意点
内定が確定したからといって必ずしも安心できません。内定取り消しとなる行動は厳禁です。
就活生はSNSでのコミュニケーションが主流といえますので、不用意な発信は避けるようにしましょう。アルバイトでの行動が社会問題になるケースもあるので、十分マナーを守って行動・言動するように注意してください。
飲酒運転は論外ですが、厳しい就活を乗り越えた開放感によって、お酒の影響からお店や路上での問題行動によって警察沙汰にでもなれば内定取り消しのリスクもあり得ます。
また、大学生ですので、卒業に必要な単位を取得できなかった場合は内定取り消しとなるリスクは高くなります。就活中でも成績不振とならないように、普段から学業との両立を図れるように心がけておきましょう。
内定者にアルバイトをお願いする企業もあります。インターンを申し込んでいなかった・採用されなかった場合、就職前に職場の雰囲気を知ることができるいい機会です。
もちろん、断っても問題ありません。むしろ、内定後に学業がおろそかになって卒論が間に合わないということがないように気を付けましょう。
まとめ
ここまで就活のやり方や内定までの流れを解説してきました。
スケジュールを振り返ると下記が基本となります。
①自己分析・業界企業研究
②インターンや説明会に参加
③エントリーシートの作成
④SPI・Webテスト対策
⑤面接対策
これら5つのことをしっかりと対策し、内定後に承諾するか辞退するかを選択して、入社前の準備も入念に行いましょう。