学生の長期インターンは意味がない?探し方やメリット・デメリットを解説

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学生の長期インターンは意味がない?探し方やメリット・デメリットを解説

長期インターン(長期インターンシップ)とは、学生が長期間にわたり企業で実務経験を積むことを目的としたプログラムの総称です。25年卒から採用に直結する学生インターンが解禁となったことで、長期のインターンシップに対する学生および企業の意識も大きく変わるようになりました。

しかしその一方で、学校の勉強や卒業研究などが忙しかったり、口コミなどであまり良い評判を聞かなかったりする場合、長期インターンに対して「意味がない」や「面倒くさい」などのネガティブなイメージを持つ学生も増えているようです。

この記事では、最初に学生の長期インターンのメリットとデメリットを確認します。そのうえで、「長期インターンは意味がない?」と言われる背景や理由、効果的な長期インターンの探し方、就職活動での活かし方などを解説していきます。

長期インターンのメリット

学生の長期インターン参加には、将来のキャリア選択や就職活動の成功につながる多くの効果・メリットがあります。ここでは、代表的な5つのメリットを紹介しましょう。

実務経験を積める

長期インターンに参加する最大のメリットは、3ヵ月や6ヵ月といった長い期間のなかで業務に深く関わることで、実際のビジネスを体験できる点です。

また、長期間のインターンで多くの実務経験を積むと、マーケティング・営業・エンジニアといった職種ごとの実践スキルや知識も身につきやすくなります。

たとえば、SE(システムエンジニア)としての就職を目指している場合、学生のうちにプログラミング言語の基本や開発現場の雰囲気に慣れておくことは、就職後の活躍をスムーズにする効果もあるでしょう。

ビジネススキルやマナーが身に付く

長期インターンに参加すると、社会人として活躍するうえで必要となる会社での振る舞いやビジネスマナーなども自然に身につくことが多いです。

メールや報連相などのビジネスコミュニケーションは、どの仕事でも必要なスキルですから、長期インターンで学生のうちに身につけておいて損はないでしょう。また、プロジェクトの定例ミーティングなどに参加させてもらうことで、会議の進め方などもわかったりすることもあるかもしれません。

長期インターンでは、PDCAをまわす習慣が身につくことも多いです。PDCAとは、目標や計画を立案し、実行と振り返りを通じて業務改善や効率化につなげていくフレームワークになります。

営業・エンジニア・マーケティングといった専門は、ビジネスコミュニケーションやマナーの基本ができてこそ有効になるものです。学生のうちに長期インターンに参加し、ビジネスの土台を固めておくと、就職後のOJTにも入って行きやすくなるでしょう。

参考:PDCAサイクルとODCAループ(厚生労働省)

https://www.mhlw.go.jp/content/001297217.pdf

就活でのアピールポイントになる

長期インターンで実務に携わると、採用面接などで、たとえば「◯◯アプリのプログラムを担当した」や「◯◯サイトのPV数およびCV数を改善できた」といった具体的な実績・経験を語れるようになります。

最近では、学生の話を深堀りする手法(構造化面接)を行う企業が多くなっています。こうしたなかで、自分が実際に経験した内容を具体的かつ率直に話せる状態は、採用面接を受ける際に大きな強みになるでしょう。

具体的な経験は、ES(エントリーシート)での差別化にも役立つものとなります。

長期インターンで多くの経験を積みその内容を具体的に語ることは、採用企業から「この人は即戦力になりそうだ!」と高評価してもらううえで、非常に有効でしょう。

学生のうちから収入を得られる

有給の長期インターンで仕事をすると、一般のアルバイトよりも稼げることが多いです。特に成果報酬型の企業の場合、月20万円以上を稼ぐ学生も存在します。

長期インターンというと経験・スキル・就活などの特徴が注目されがちです。しかし、現段階でこれらの動機がない場合、アルバイト感覚でお金を得るために参加するのも一つかもしれません。

そのまま内定につながる可能性も

長期インターンで真面目に働いていると、インターン先企業から「内定オファー」がもらえることもあります。この場合、就職活動を改めて行う必要がなくなりますから、学生時代の残り時間を有効活用できるメリットも得られるでしょう。

また、内定オファーには、長期インターンで実際に働く環境を知るなかで就職するかどうかを決められる利点もあります。

向いている業界・職種を見極められる

長期インターンには、将来のキャリア選択にも活かせるメリットがあります。たとえば、「マーケティングに興味があるけど、自分はその分野に向いているのだろうか?」と思ったときに、長期インターンでその仕事を試してみるのも一つです。

実際に働いてみることで、自分に合う職種・業界が見えてくると、入社後の「思っていた業務と違った」などのミスマッチも防ぎやすくなるでしょう。

また、自分とマッチする職種や業界を見極めるうえでは、「やりたくない仕事」や「苦手な仕事」を知ることも大切です。長期インターンのなかで「営業をやってみたら向いていなかった」などの気付きを得ることも、将来のキャリア選択に大きく役立つでしょう。

長期インターンのデメリット

長期インターンにも、人によってはデメリットと感じられる側面があります。3つのデメリットを詳しく見ていきましょう。

時間が取られて給与が低い

長期インターンの大きなデメリットは、企業の業務に従事する時間が長いことで、大学の授業や研究との両立が難しくなる点です。特に理系学生は、3・4年次は研究に多くの時間を割くことが多いため、学業優先にすると長期インターンに参加しづらくなります。

会社によっては、アルバイトよりも時給が低いケースもあります。この場合、「多くの時間をとられている割には、お金が入ってこない」や「これならアルバイトのほうがマシ」などのネガティブな印象を受けることもあるでしょう。

雑用ばかりの可能性がある

学生が携わる業務内容は、インターン先企業が決めるものです。たとえば、「多くの裁量がある」などの言葉に惹かれてインターンに申し込んでも、実際に現場で働いてみたところ、単純作業や先輩社員のサポート業務だけで終わるケースもあります。

また、なかには、突発的な雑用や社員の有給消化の穴埋めをしているうちに、3ヵ月などのインターン期間があっという間に終わってしまうこともあるようです。

申込みをする際に「マーケティングの仕事に挑戦できる」や「◯◯アプリの開発チームに入れてもらえる」などのレベルの高い仕事をイメージしていた場合、実情とのギャップに落胆することもあるかもしれません。

やりたい仕事と違ったら無駄になる

業界未経験の学生が長期インターンで仕事をした場合、「実際にやってみたらつまらなかった」や「ワクワクする仕事ではなかった」などの印象を受けることも多いです。

また、プログラミングや営業などの仕事は、一朝一夕でスキルが身につくものではありません。業界未経験の学生の場合、知識の習得やスキルアップに時間がかかりすぎて、インターン期間内に「仕事が面白い」のレベルまで達しないこともあるようです。

長期インターンは意味ない?

長期インターンは、学生に多くのメリットをもたらすことが多いものです。しかし、インターネットやSNS上には、長期インターンに対して「意味がない」や「やめたほうがいい」などの厳しい声が多くあります。

ここでは、長期インターンについて、意味がないと思われやすい理由を見ていきましょう。

とりあえず参加している人が多い

長期インターンに参加して「意味がなかった」と感じることが多いのは、同級生や先輩などの影響を受けて「とりあえず」の軽いノリで参加している人たちです。

ここでいう“とりあえず”とは、メリットのところで紹介した実務経験やスキルを身につけたいなどの明確な目的・目標を持たない状態になります。

また、「時給が高そうだから」といった理由も、“とりあえず”に近いものかもしれません。

長期インターンの期間中に、ビジネスマナーやその職種の専門スキルを身につけるためには、それなりの努力や目的意識が必要です。こうした意識がない状態でインターンに参加すると、知識やスキルが習得できず「意味がない」と感じられる可能性があるでしょう。

受身な姿勢で取り組む

3ヵ月や6ヵ月といった短い期間のなかでスキル習得や実績を出すためには、「不明点を放置しないこと」や「自らトレーニングをすること」などの能動的な姿勢が必要です。

しかしそこで、社員の先輩からせっかく仕事を教えてもらっているにも関わらず、淡々と業務をこなすだけであったり、積極的に仕事を取りにいく姿勢が乏しかったりすると、本来であればその期間で習得できるはずのスキルが身につかず「意味がない」状態になるかもしれません。

大手の知名度にこだわる

これは就職活動にもいえることですが、名前があまり知られていない中小企業などは、敬遠されがちです。一方で学生の大半が知る大手企業などに対しては、「すごいスキルを教えてもらえそう」や「あの会社なら絶対に成長できそう」などの期待が膨らみやすい傾向があります。

しかし実際の長期インターンでは、「大手だから高いスキルが身につき、それ以外は難しい」といったことはありません。また、中小やベンチャー企業のほうが、幅広い経験ができたりもします。

そこで大手の知名度にこだわりすぎた場合、体験できる仕事内容やプログラムなどの確認を疎かにすることで、当初のイメージと比べて「あまり意味がなかった」状態になるケースもあるでしょう。

信頼できない企業が存在する

長期インターンを行う企業は、そのすべてが「良い会社」とは限りません。見極めをあまりせずに応募してしまうと、長期インターンの開始後に、最低賃金を守らなかったり、理不尽なことを強いてくるブラック企業だったり……といったことに気づくことがあります。

また、なかには長期インターンの学生に、自社製品やサービスの購入を押し付けたりする会社もあるようです。このような悪質な会社でインターンをすることになった場合、スキルの習得どころではなくなり「あまり意味がない」と感じてしまうでしょう。

目的と手段を履き違えている

長期インターンを就活成功の手段として位置づけている場合、その企業への入社が叶わなければ、「意味がない」の状態になるでしょう。これは、内定オファーを得る目的で長期インターンに参加する人にもいえることです。

また、目的・目標がなく、ぼんやりとした気持ちで長期インターンに通い続けても、内定オファーを含めた良い効果は得られにくいかもしれません。

長期インターンの探し方

長期インターンを将来のキャリア選択につながる「意味があるもの」にするためには、適切な方法でインターン先企業を探したうえで、自分の目的・目標に合うところを選ぶことが大切です。

ここではまず、多くの学生に使われている5つの探し方を紹介しましょう。

①求人サイトを活用する

多くの就活生が登録する求人サイトでも、最近では長期インターン情報を取り扱うものが増えるようになりました。

求人サイトで長期インターン先を探すメリットは、業務内容や給与などの情報が体系的にまとめられていて、比較検討しやすい点です。また「東京都」や「エンジニア」などのキーワードで検索すると、自分のニーズに合う長期インターン情報の絞り込みもできるでしょう。

長期インターン情報を取り扱う求人サイトには、以下のようなものがあります。

	【Wantedly】
ベンチャーなどの成長企業が多い。地方やフルリモートのインターン情報も充実。成長意欲が高い学生の登録者も多い。
	【Intern Street】
コンサル業界やVC(ベンチャーキャピタル)、ベンチャー企業が多い。プロのコーディネーターが学生の悩みに寄り添うことも可能。
	【キャリアバイト】
営業やマーケティングの求人が多い。会社の特徴や働き方の検索条件が豊富。日払い・週払いなどの求人もある。
	【ゼロワンインターン】大学生向けの実施型長期・有給インターン情報のみ。こだわり条件が充実。

②企業の採用ページを直接チェックする

長期インターンで働いてみたい企業がある場合は、その会社のホームページを開き、「採用情報」や「インターン情報」をチェックするのも一つです。

大手企業などの場合、「公式サイト」とは別に、求職者向けの「採用サイト」を公開していることがあります。

③大学のキャリアセンターを利用する

官公庁や一部の独立行政法人などでは、大学を通して応募・参加をするインターンシップを開催しています。これは、いわゆる大学経由型インターンシップと呼ばれるものです。

応募の流れや方法は、大学ごとに異なります。まずは、自分の大学のキャリアセンターに相談してみましょう。

④SNS・知人の紹介を活用する

最近では、X(旧Twitter)やLinkedInでも、長期インターンの募集をかける企業も多くなってきています。

また、気になる企業に友人や大学の先輩などが働いている場合、その人に「あなたの会社で長期インターンはできないだろうか?」と相談してみてもよいでしょう。

⑤長期インターンのエージェントサービス

長期インターン先の選び方や面接などで不安がある場合は、長期インターンに特化したエージェントを利用するのも一つです。

エージェントとは、専属のコンシェルジュやアドバイザーが、企業選びから面接対策までをトータルサポートしてくれるサービスになります。長期インターンの求人サイトのなかにも、エージェント機能が搭載されているものもあります。

自分に合う求人を選びづらかったり、学業とインターンの両立が難しかったりする場合、エージェントに相談してみてもよいでしょう。

長期インターンの選び方

長期インターンを実り多きものにするためには、企業や業界・職種選びでもいくつかのポイントを大切にしていく必要があります。

ここでは、3つのポイントを紹介しましょう。

目的に合った業界・職種を選ぶ

長期インターンで自分が求める仕事を行い、多くのスキルや知識を習得するためには、自分の目的に合う業界・職種を選ぶことが大切です。そのために行うべき作業は、「自分が長期インターンに参加する目的を具体的に言語化していくこと」になります。

たとえば「営業に挑戦してみたい!」は、目的として少し漠然としすぎているかもしれません。営業の仕事には、アプローチ先の分析・選定、提案・プレゼン、商品の受発注、継続的な顧客対応、展示会の準備……といった幅広い業務があります。

長期インターンで目的に合う仕事をするためには、このなかで「どの業務に挑戦したいか?」や「どういうスキルを身につけたいか?」を具体的に考えることが大切です。

たとえば、先輩営業マンのように商談ができるようになりたい場合、商談同行が可能な企業でインターンをするのも一つです。また、社会人になるまでにテレアポ経験をたくさん積みたい場合、テレアポのロープレや実践が多い求人を選んでもよいでしょう。

このように、「その職種や業界で具体的に何がしたいのか?」という視点を持つと、以下のようなキーワードから自分に合う仕事内容の求人を見つけやすくなります。

	【マーケティング】Web広告、SNS運用、SEO対策、コンテンツ設計
	【エンジニア】プログラミング、開発サポート、テスト、画面デザイン
	【コンサル】分析資料作成、リサーチ業務、プレゼンテーション

実務経験が得られるか

毎日が雑務ばかりでは、実り多きインターンにはなりません。

インターン先企業を選ぶ際には、「裁量ある仕事を任せてもらえるか?」や「具体的にどんな仕事を担当するのか?」を知った上で、その内容が自分の目的と合っているかどうかの確認をすることが大切です。

求人情報に具体的な仕事内容が書かれていない場合は、詳細を企業に確認してから応募するかどうかの判断をしたほうがよいでしょう。

成長できる環境か

仕事に飽きることのないポジティブな時間のなかで多くの知識やスキルを身につけるためには、成長できる仕組みや環境があることも大切です。

具体的な仕組みや環境は業界・職種によって変わりますが、たとえば、自分が提出した仕事に対して次につながるポジティブなフィードバックをもらえたり、一緒に仕事をする社員と距離が近かったりすると、高いモチベーションで自己成長しやすいかもしれません。

また、たとえば「5月末までにロープレ研修を終えて、6月からテレアポ実践をする。そのために学ぶべきことは……」といった明確な目標やスケジュールが決められている場合も、そこに向けた努力などがしやすいかもしれません。

長期インターンの就活での活かし方

長期インターンであげた実績や経験は、就職活動の自己PRなどでも活用可能です。ここでは、長期インターンの内容を就活で活かす際のポイントを2つ紹介しましょう。

就活でのアピール方法

就職活動の面接やES(エントリーシート)などでは、実績の「具体的な数値」や、仕事の課題解決や目標達成をするうえで実践した「工夫」をアピールするのがおすすめです。

具体的な数値は、営業職であれば「3ヶ月で売上20%増の成果を出しました」、マーケティング職の場合「自社ECサイトのCV率を前年比150%までアップさせ、最終的に売上◯万円を実現できました」といった内容になるでしょう。

工夫の説明では、「どういう方法を使って、どれだけの成果を出したか?」という視点でアピールしていきます。

たとえば、SNS運用に携わった場合、「ターゲットに合う投稿内容の見直しやフォロワーとのコミュニケーションを強化したことで、形骸化していたInstagramアカウントのフォロワーを105人→約7,000人に増やしました。」などのアピールが可能でしょう。

数値と工夫のどちらでアピールする場合も、その結果への気付きや学びなどまで、面接で深く掘り下げられるようにしておくことが大切です。

SNS運用の例でいえば、「投稿内容やコミュニケーションスタイルは、お客様(ターゲット)に合わせることが大切だと気づきました。」といった内容まで伝えられると、面接での説得力も増すはずです。

企業の求めるスキルと結びつける

企業の求人には、求職者に求めるスキルや経験が書いてあることが多いです。また、「この仕事をすることで◯◯が身につきます。」といった内容も、その業務に必要なスキルを指すものでしょう。

長期インターンの経験・実績は、応募企業が求めるスキルと結びつけることで、その有効性が増すことになります。

たとえば、マーケティング職を志望する場合、「長期インターンでSEO記事を30本書きました。そのなかで、◯◯のキーワードでは、Google検索1位を獲得した次第です。貴社でも長期インターンの経験を活かし、コンテンツマーケティングの分野で貢献させていただきたいと思います。」などとアピールするとよいでしょう。

長期インターンの注意点

長期インターンを実り多きものにするためには、インターン先企業や職種の選定のほかにも、注意すべきポイントがあります。

ここでは、5つのポイントを見ていきましょう。

①勉強・研究との両立

学生の本分は、学校の授業や研究などの「学業」です。そこで長期インターンの仕事に専念しすぎて、大学の勉強や研究がおろそかになっては本末転倒になります。

具体的なバランスは年次・学部・単位の取得状況によって変わる部分もありますが、一般的には、インターンが週3日以上になると、大学の単位取得や卒業研究に支障をきたしやすくなるでしょう。

長期インターンに専念しすぎて「卒業単位が足りない」や「卒業研究が終わらない」といった状況に陥らないためには、無理のないスケジュールのインターンを選ぶことも大切です。

また、理系学生の場合、3・4年次になると研究で忙しくなるケースが多かったりします。こうしたなかで、長期インターンと学業を両立するためには、1・2年次のうちになるべく多くの単位を取得しておくなどの計画性も必要でしょう。

②給与・待遇を確認

長期インターンには、有給と無給の2種類があります。

企業がインターン学生を「労働者」とみなしていない場合、無給になるケースが多いようです。労働者ではないということは、社員と同様もしくはそれに準ずる仕事は任せられない可能性が高いでしょう。

いずれにせよ、長期インターンに挑戦する際には、応募前に給与や待遇面の情報をチェックする必要があります。

また、電車やバスで会社のオフィスに出勤する場合、交通費もかかるでしょう。交通費は、無給インターンでも支給されるケースが多いようですが、その支給内容が定期代・切符代のいずれになるのかも事前に確認しておく必要があります。

仮に無給のインターンで交通費などの自己負担が大きすぎる場合、類似職種の有給インターンを検討することも一つかもしれません。

③ブラック企業に注意

長期インターンの求人を探す場合も、ブラック企業はなるべく避けたいものです。

仮にブラック企業の長期インターンに参加した場合、「裁量がある」といいつつルーチン業務や雑用ばかりであったり、日常生活や学業に支障をきたすほどの勤務を強制されたりする可能性があります。

こうしたブラックインターンを避けるためには、情報を適切に見極める力が大切です。

たとえば、求人サイトの情報を見て、ほかの企業とは明らかに違うポイントや違和感が生じた場合、応募前に問い合わせることも必要でしょう。また、最近では、求職者向けの口コミサイトも多くなっています。こうした口コミ・評判のなかに、インターン生や社員への高圧的な態度などの記載がある場合、その会社を避けることも一つかもしれません。

インターン先選びに不安がある場合は、自分の家族や学校の先輩、大学の先生などに相談してもよいでしょう。

④成果を出せないと意味がない

長期インターンを就活のアピール材料にするためには、何らかの成果を出すことが必要です。逆にいえば、「とりあえずインターンに行ってみた」のレベルでは、就活に役立つインターンにはならないでしょう。

長期インターンから自己アピールの材料を見つけるためには、自分の業務やプロジェクト内に課題を見つけて解決策を考えたり、設定した目標の達成を意識した行動を続けたりする姿勢が必要です。

具体的な課題が見つからない場合、KPI(重要業績評価指標)を設定するのも一つです。KPIをわかりやすくたとえると、売上などの大目標を達成するために必要な各プロセスの評価指標になります。

たとえば、「売上を1,000万円あげる」という大目標がある場合、そのために必要となる以下のような要素が、KPIにあたるでしょう。

	テレアポ数
	受注数
	新規顧客数
	CV数 など

インターンで自分が携わる業務に上記のようなKPIを設定すると、具体的な改善策も考えやすいですし、実績や成果の自己評価も可能になるでしょう。

⑤社会人の先輩や上司に質問

ビジネスパーソンには多くの場合、課題の解決策などを自ら考えて対処する力が求められます。しかし、長時間考えても良案がでてこない場合は、その現状を素直に打ち明けて仲間の助けを得る姿勢も、責任を持ってその仕事をやり抜くうえでは必要でしょう。

上司や先輩に自分の悩みや疑問を伝えることで、課題解決や自己成長につながるサポートも受けやすくなるかもしれません。

まとめ

長期インターンで得たスキルや経験は、将来のキャリア選択や就職活動でも大いに役立つものです。ただし、長期インターンを実り多きものにするためには、インターン先となる企業の求人選びや、仕事に臨む姿勢などで多くのポイントを大切にする必要があります。

また、長期インターン求人のなかには、ブラック企業や無給のものもあります。こうしたなかで自分のニーズに合う求人を選び、そこで得た経験を就活でのアピールにつなげていくためには、企業や求人を見極める力も必要となるでしょう。

これから長期インターンに応募するための準備を始める方は、この記事で紹介した注意点やインターン先の選び方などをぜひ参考にしてください。

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