夏インターンとは、夏休みの一定期間に、企業や団体で実際の業務を体験することです。
就活とリンクしていることも多く、価値のある経験や知識が得られるため、学生にとっては将来のキャリアと向き合える貴重な機会となります。
自分の適性の見極めや、就活の方向づけにも役立つため、夏のインターンへの参加には多くのメリットがあります。
しかし、参加方法や準備・対策などのイメージが掴めず、興味があってもアクションに悩むことが多いのではないでしょうか。
ここでは、夏インターンの種類や特徴、いつから準備すればいいのか、対策のスケジュールなどを徹底解説します。
夏インターンの特徴
夏のインターンは、夏休み期間を軸に数週間から2か月程度の期間で実施されます。
企業側が、夏のインターンを採用活動の一環として位置づけていることが多いため、人気が高く、選考が厳しくなります。
夏のインターンは、学生側にも企業側にも重要な機会となります。
いつから?8月ー9月の大学の夏休み期間に集中
夏のインターンのスケジュールは企業によって異なります。いつから始めればいいのか不安な人もいるものです。
柔軟に対応するために、基本的なスケジュールを把握しておきましょう。
【準備期間】3月下旬から4月
夏のインターンに関する情報が解禁されたら、参加を希望する業界や企業の募集要項やプログラムなどを確認します。
就活情報サイトや企業ホームページ、大学のキャリアセンターなどを活用して情報収集を進るのがポイントです。
【応募期間】5月から6月前半
興味がある業界や企業、プログラムの内容などを比較検討して、応募する夏のインターンを決定します。
企業が指定する期間内に、履歴書やエントリーシートなどの応募書類を提出してください。
【選考期間】6月後半から7月
提出された応募書類による書類選考が実施されます。
書類選考を通過すると、面接(オンラインもしくは対面)が実施されます。
選考プロセスに、筆記試験やオンラインテスト、グループディスカッションなどを採用している企業もあります。
希望する夏のインターンに参加するためには、早めに選考対策をしておく必要があるでしょう。
【実施時期】7月下旬から9月上旬(お盆明けがピーク)
夏のインターンへの参加を有意義なものにするためには、目的意識を持ってプログラムに参加することが重要です。
企業によっては、事前に課題の指示が出されたり、オリエンテーションや説明会への参加を指示されることもあります。
多くの企業は、夏のインターンを採用活動の一環として位置づけ、早期選考の機会として優秀な人材の見極めを行います。
夏のインターンにおける評価が極めて高い学生には、「早期選考ルート」「特別ルート」が案内されたり、採用のオファーなどが出されることがあります。
選考のあるインターンが多い(ES・面接・webテスト)
夏のインターンは、将来の採用を見据えて、参加する学生のスキルや能力を絞り込むことを目的とした選考を行うことが一般的です。
大手企業や外資系企業は選考プロセスが長く、オンラインテスト(適性検査(SPI)や各種Webテストなど)の実施後、複数回に渡って面接が実施されます。
一方で、「1dayインターン(オープンカンパニー)」や「短期インターン」など、選考がなく、先着順や抽選制で参加者が決まるインターンもあります。
ガクチカとなる経験が得られる
夏のインターンでは、実務経験だけでなく、将来の就活で武器となるスキルや知識、人脈などを手に入れることができます。
チーム作業やプロジェクトの経験は、説得力のある「ガクチカ」として展開することが可能です。
データ分析やレポート、立案・開発した結果など、インターンで得た「成果物」は、就活での圧倒的なアピールポイントとなります。
広い視野を持って臨むことで、企業担当者や他の学生などの考え方や価値観を学びとすることができるため、自分自身の成長につながります。
自分にマッチする業界を体感できるチャンス
夏のインターンに参加することで、業界や業務への「イメージ」が、具体的な「認識」に変わります。
実際に体験することで、見えない部分の苦労や達成感を知ることができます。
例:イメージ「商社は高学歴の精鋭がグローバルに活躍する、華やかな職場」
→見えない部分の苦労「遅くまで必要なデータ分析とシュミレーションを繰り返していた」
→達成感「提案が認められ、大規模のプロジェクトがスタートし、仲間と讃えあっていた」
全く興味がなく、勧められるままに参加した業界で「やりがいを感じて時間を忘れて夢中になっていた」など、自分の新たな可能性を見つけることもできます。
一方で「この仕事はやりたくない」という自覚も、自分自身の適性を見極めるという意味で大きな収穫といえるでしょう。
冬インターンとの違い
夏インターンには、実施時期以外にも冬インターンとは異なる特徴があります。
【実施時期・期間】
・夏インターン:7月下旬以降(夏休みが軸)・長期のプログラムが多い
・冬インターン: 12〜2月(冬休み、春休みが軸)・短期のプログラムが多い
【内容・目的】
・夏インターン:主に実務体験・早期選考の位置づけから優秀な人材の確保
・冬インターン:主に業界や企業理解・選考への影響は企業により異なる
【参加基準】
・夏インターン:基本的に選考あり(書類選考、面接など)
・冬インターン:選考なしの抽選・先着などが多い
【対象者】
・夏インターン:大学3年生が中心
専門的かつ実践的なプログラムが組まれています。
外資系企業やベンチャー企業などでは、内定に直結する選考の重要な機会となります。
・冬インターン:早期キャリア形成の大学2年生と内定直前の大学3年生が参加
業界研究や企業の理解を深め、経験と知識を積むことがメインとなり、選考の意味合いは薄くなります。
大学3年生にとっては、最終意思確認の機会となりやすいものです。
夏のインターンはどんな種類がある?
夏のインターンには、「1dayインターン(オープンカンパニー)」「短期インターン」「長期インターン」の3つの種類があります。
それぞれの特徴や内容を詳しく解説します。
1dayインターン
目的:業界や企業を広く知ってもらうための情報提供
説明会や社員との座談会などを通して、業界や企業の文化や魅力を直接感じることで、将来の選考の可能性や基盤を作ります。
特徴:学年に関わらず誰でも気軽に参加できる
基本的に選考がなく、誰もが業界や企業を体感することができます。
本選考との関連性は薄い傾向にありますが、情報収集や企業比較の貴重な機会となります。
交通費や報酬はありません。
内容:業界や企業の理解を深めてもらうプログラム
会社説明会や先輩社員との交流・座談会、職場見学などが実施されます。
おすすめの時期: 大学2年〜3年の春ごろ
業界研究や企業理解に取り組み始めた時期の参加が効果的です。
短期インターン(2日ー1週間)
目的:企業理解を深め、実務・職場体験などを踏まえて、将来の選考を判断
企業側は優秀な人材の早期確保ができ、学生側は選考に進む判断をすることができます。
特徴:参加への選考プロセスが用意されている
エントリーシートやWebテスト(適性検査)、面接などの選考が実施されます。
短期インターンでの評価が高かった学生には、優遇ルート(早期選考)が用意されることもあります。
企業は優秀な人材を早期に確保するために、参加する学生を「採用候補」として見ています。
基本的に交通費や報酬はありません。
内容:実務体験や職場体験のプログラムや企画
新規事業立案などのグループワークやプレゼン発表など、実際の仕事を疑似体験することがメインとなります。
先輩社員との交流などを通して、企業からの情報では分からない貴重な情報を得ることができるでしょう。
おすすめの時期: 大学3年以上
就活を開始した学生が対象となります。
長期インターン(1か月ー半年以上)
目的:3か月以上の実務経験(社員と同等の業務)を行い、専門的なスキルを取得
プロジェクトへの参加や継続的な業務をリアルな実務経験として経験します。
実務を担う一員として育成されるため、就活やその後のキャリアにつながる傾向です。
特徴:実務経験を積み、スキル向上を実現し、キャリア形成を行う
エントリーシートやWebテスト(適性検査)、選考課題、面接(複数回)などの選考が実施されます。
競争率が高いため、事前の準備と対策を行う必要があります。
経験を積みながら実践的なビジネススキルや業界動向、知識などを学ぶことが可能です。
スタートアップ企業やベンチャー企業に多く、学生でも「戦力」として扱われます。
交通費や報酬(月額制・時給制)が発生します。
内容:社員と同様の実務に組み込まれる
業務範囲は、営業、企画、開発、マーケティングなど幅広くなります。
上司などの指示のもとプロジェクトに参加したり、目標を達成するための業務フローに組み込まれて業務を行います。
就職に直結することは少ないですが、将来の就活の武器となるポートフォリオやスキルを手に入れることができるでしょう。
おすすめの時期: 全学年
企業で働き、将来に向けたキャリア形成を行いたい全ての学生が対象となります。
インターンのスケジュール例
インターンには、さまざまなプログラムがあり、実施時期や期間、内容などは多岐に渡るものです。
学年や目的によって、選択するプログラムやスケジュールを検討する必要があります。
学年別
自分が希望するインターンが決まった時点で、参加までのスケジュールを確認します。
ここでは、インターンの種類やスケジュール、特徴などを学年別に整理します。
・大学1~2年生
【インターンの種類】
大学1~2年生が参加するインターンは、「1dayインターン(オープンカンパニー)」または「短期インターン」です。
【スケジュール】
長期休暇を利用したスケジュールが組まれていることが一般的です。
※通年で募集のある、学年を問わない長期インターンに参加することも可能です。
【特徴】
企業研究を通して興味のある業界を探ったり、社会人としての基礎スキルの習得(Excel, プレゼンなど)できます。
・大学3年生
【インターンの種類】本格的な就活の一環で、夏インターンや冬インターンなど、あらゆるインターンが対象となります。
特に、選考に影響する本格的な短期インターンを中心に参加します。
【スケジュール】
選考に影響する本格的な短期インターンのピークは8月~9月です。
準備は遅くても3月頃を目安に開始し、情報収集、エントリーシートや面接対策を進めます。
スケジュールは業界・企業により異なるため、確認が必要です。
【特徴】
採用活動の一環として位置づけられていることが多いため、選考を通過した学生だけが参加することができます。
・大学4年生
【インターンの種類】「選考直結型の短期インターン」もしくは、「内定者向けのインターン」に参加します。
【スケジュール】
「選考直結型の短期インターン」は、4月頃の開始がメインです。
「内定者向けのインターン」は、企業により期間が決められているものと、卒業まで長期に渡るものもあります。
【特徴】
「本選考直前の短期インターン」は、評価によって「直接本選考に進める優遇措置」「直接内定獲得」の可能性があります。
「内定者向けのインターン」は、内定した企業でのジョブトレーニングとなります。
人気企業のインターン動向例
・コンサル…マッキンゼー、デロイトなど
マッキンゼーやデロイトといった外資系コンサル企業のサマーインターンは、選考が早く始まり、ハイレベルな学生がその採用枠を激しく争うことが特徴です。
インターンが終わるとすぐに本選考の募集が始まるため、インターン参加が本選考へのエントリーの要素になっているといえます。
①スケジュール
インターン募集:4~5月→選考:5月~6月→参加:7月以降→本選考募集:10月以降
応募書類を英語で作成することを求められることも多いため、十分に時間をかけて事前準備を行う必要があります。
学業への取り組みと物事への能力の割り当てなどの根拠として学校の成績(GPA)も選考資料となります。
②選考プロセス
書類選考→オンラインテストSPI、玉手箱GMAT→(筆記試験)→グループディスカッション→面接(複数回)→インターン参加
課題に対する解決力をはじめ、論理的思考やコミュニケーション能力を評価する「ケース面接」が重視されます。
③インターンの特徴
実践的な実務が中心になっており、1ヵ月程度の長期スパンで実施されることが多くなるでしょう。
・金融…三菱UFJ、野村証券など
金融業界では、学生に業界や企業への理解を十分に深めてもらった上で、業務に適した人材を知識、責任感、体力、精神力など多角的な観点から見極めていきます。
①スケジュール
インターン募集:5~6月→選考:6月~7月→参加:8月以降
応募の際に、志望動機やガクチカなどを詳しく記載したエントリーシートが必要です。
②選考プロセス
書類選考→適性試験(SPIなど)→グループワーク・提案型ワーク→面接→インターン参加
コミュニケーション能力や協調性などを評価する「グループワーク」や、課題やニーズの解決提案を評価する「提案型ワーク」が多くなります。
③インターンの特徴
短期間のプログラムが多く、説明会などでビジネスを学び会社や企業への理解を深めることが目的になっています。
・商社…三菱商事、伊藤忠など
商社は学生人気が非常に高い業界であり、インターン参加も激戦なのが特徴です。
知識や語学力のスキルに加え、協調性や精神力といった人間力も求められます。
①スケジュール
インターン募集:4~6月→選考:5月~7月→参加:7月以降
応募の際に、履歴書やエントリーシートに加え、企業からの質問事項への回答準備も必要になることがあります。
②選考プロセス
書類選考→Webテストなど(適性試験)(筆記試験)→グループディスカッション面接→インターン参加
難易度が非常に高く、競争の激しい選考を突破するためには、自己分析、企業研究、試験対策といった的確な事前準備が不可欠です。
③インターンの特徴
商社が実施するインターンのプログラムは提案型、研修タイプなど多岐に渡ります。
期間もプログラムによって1日で完結するものから数週間に及ぶものまでさまざまです。
・IT…サイバー、楽天、LINE、メガベンチャー
IT業界では、専門知識やスキルに加えて、向上心や研究心などのある人材が求められます。
ベンチャー企業が多い業界であるため、一般的な選考の慣習にとらわれないケースも多く見られます。
①スケジュール
インターン募集:4~8月→選考:5月~9月→参加:6月以降
他の業界と比較すると、応募から実施までのスケジュールが幅広い傾向です。
独自のスケジュールでインターンを募集する企業や、通年を通して募集をしている企業もあるため注意が必要です。
②選考プロセス
書類選考→適性試験・独自試験→面接(1.2回)→インターン参加
エントリーシートやポートフォリオに加え、専門スキルを確認する試験(コーティングテスト、プログラミングテストなど)が実施されることがあります。
③インターンの特徴
複数のプログラムやタームに分けて実施している企業も多いため、参加したいインターンの時期や形式などを早めに把握することが求められます。
・広告・メディア…博報堂、電通など
広告・メディア業界は、営業や企画、デザイナー、クリエイターなど仕事内容や職種が多岐に渡ります。業界の仕組みや仕事内容の理解に加えて、細分化された職種それぞれに適した人材が求められるでしょう。
インターン募集:3~5月→選考:6月~7月→参加:7月以降
広告・メディア業界のインターンは、内容によって1 dayから長期までさまざまなプログラムが用意されています。
その中でも、10日前後で実施されるワークショップ型インターンは非常に人気が高く、選考の難易度が高い傾向です。
① 選考プロセス
書類選考→Webテスト(適性試験)→課題選考→グループディスカッション→面接→インターン参加
広告企画や独創性、発想力を確認するため、グループディスカッションが重視されます。
業界(企業)独自の課題が出されることがあります。
希望企業の選考フローを把握し、しっかりとした対策を行う必要です。
② インターンの特徴
商品やサービスに関する課題に対して、グループワークを行い、企画書を作成して社内でプレゼンテーションを行う企画提案型ワークがメインになります。
自分たちの考えを的確に相手に伝えることで、企画をスムーズに遂行できる能力を確認できます。
夏インターンの準備はいつから?期間ごとのやることを解説
希望通りの夏インターンに参加するためには、選考を想定した事前の準備が極めて重要です。
準備する要素を明確にし、開始する時期や方法を理解して計画的に、着実に進めていきましょう。
自己分析(3月―4月)
目的:自己分析の目的は、自分の興味や価値感、強みや弱みなどを理解し、自分に合った企業や職業などを明確にすることです。
就活の方向性を決め、「就職の軸(=仕事や企業選びの基準)」を作ることができます。
将来のキャリアプランに欠かせない、基盤作りの第一歩です。
方法:自己分析を効率的に行うために、3つのポイントを押さえておきましょう。
① 自分史の作成
幼少期から現在までの出来事や経験を整理して、「何を考え」「どう行動して」「どのような結果になり」「何を学んだか」を時系列でまとめます。
日常生活や学校生活、人間関係などで起こった出来事を整理することで、行動パターンや感情の動き、ゆずれない物事への基準などが明確になるでしょう。
② モチベーショングラフの作成
縦軸にモチベーション(やる気・意欲)、横軸に時間を設定し、過去から現在までのモチベーションの動きを可視化します。
モチベーションが上がった理由(下がった理由)を分析することで、力を発揮できる条件や状況が明確になります。
③ 自己分析ツールの活用
自己分析ツールを活用することで、自己理解を深めることが可能です。
特徴や対象者を確認し、自分に合った自己分析ツールを取り入れることが大切となります。
例① ミキワメ:多角的な分析が特徴。職場の適性が分かる。
例② キャリアチケット:タイプ別診断。自己PRや志望動機に展開できる。
例③ ミイダス:自己分析可視化。市場価値を知ることができる。
業界・企業研究(3月ー5月)
目的:業界・企業研究の目的は、興味を感じた業界や企業の理解を深め、自分に合っているかを判断することです。
業界や企業の特徴を詳しく知ることで、志望する業界や企業を絞り込んでいくことができます。
方法:業界・企業研究の代表的な方法を紹介します。
① 業界地図(東洋経済の「会社四季報 業界地図」など)を見る
業界地図とは、経済関連の情報を扱う新聞社や出版社が年に1回発行している書籍です。
各業界における企業の基本情報やビジネスモデル、業績などが掲載されています。
② 就活サイトやYouTubeで企業説明会や社員インタビューを視聴
就活サイトやYouTubeには、数多くの説明会や社員インタビュー、職場見学などの情報が公開されています。
③ OB・OG訪問でリアルな情報を得る
OB・OB訪問は、実際に仕事をしている人から、表面上の情報では分からない貴重な情報を得ることができるだけでなく、質問に応じてもらうことができます。
従来は、大学のキャリアセンターの利用や、先輩・知人の紹介が一般的でした。
現在は、OB訪問アプリ(OB・OG訪問支援サービス)を活用することで、出身大学を問わず、気になる企業の先輩をオンライン訪問できるサービスの利用も活発です。
例)OB訪問アプリ(OB・OG訪問支援サービス):unistyle、Matcher、ビズリーチ・キャンパス等)
ES(エントリーシート)対策(4-6月)
エントリーシートで、学生の資質を見極めるために、特によくチェックされる3つの項目があります。「三大質問」と呼ばれます。
よく聞かれる質問例:
① 志望動機(なぜこの企業・業界?)
② 自己PR(自分の強み+具体的エピソード)
③ 学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)
対策:
STAR法を使って構成することで、分かりやすく簡潔に質問に回答することができます。Situation(状況) → Task(課題) → Action(行動) → Result(結果)
① 志望動機に対しては、「この企業でなくてはならない」理由や熱意、企業への理解を伝えます
② 自己PRに対しては、「自分がいかに企業の求める人材にマッチしているか」をアピールしましょう。
③ 学生時代に力を入れたことに対しては、具体的なエピソードを挙げ、「結論→課題→思考→行動→結果・学び」の構成で論理的に展開します。
企業が求める人物像を把握し、「一緒に働きたい」と判断されるように、価値観や行動をアピールするのがポイントです。
ES(エントリーシート)は、第三者からの客観的なアドバイス(添削)を受けて、ブラッシュアップしていきます。
身近な人(家族・友人)、経験者(OB・OG)、プロ(キャリアセンターや就活サービス)の3つの視点からの意見が反映されることが理想です。
webテスト(4月ー)
Webテストを選考に取り入れている企業は少なくありません。
限られた時間で、効率よく高得点を目指すためには、傾向を押さえた対策が必要です。
よく出る形式:
SPI(言語・非言語・性格)
玉手箱(表の読み取り・計数・言語)
TG-WEB(難易度高め、論理・英語)
CAB(IT向け、問題数多い、制限時間非常に短い)
GAB(超難関、長文読解、図表)
対策方法:
Webテスト対策で重要なのは、何度も繰り返し問題を解くことです。
① 参考書・問題集を利用する
手軽に入手でき、反復練習に必要なメモ(情報、苦手分野のチェック)を時系列で残すことができます。
(例:市販問題集『SPI3完全対策』『玉手箱・CAB・GAB攻略本』など)
② スマホアプリやWebサービスを活用する
Webテストはパソコンで受験することが多いため、同じ環境で対策ができるWebサービスの活用が有効です。
(例:N-SHARE、SPEED就活など)
面接・GD(グループディスカッション)対策(5月ー)
面接・GD(グループディスカッション)は、想定される質問(テーマ)や定番の質問(テーマ)を中心に十分な対策を行う必要があります。
面接の定番質問:
「自己紹介をしてください」
「あなたの強み・弱みは?」
「最近気になったニュースは?」
「うちの会社で何をしたいですか?」
企業研究と自己分析を徹底した上で、回答を準備しておきます。
定番の質問で手間取ってしまうと、準備不足・熱意不足と判断されるため、事前の回答準備と練習をしっかりと行った上で参加することが大切です。
グループディスカッションの練習テーマ例:
「無人コンビニの導入は進めるべきか?」
「大学におけるオンライン授業を続けるべきか?」
「新しいアプリを企画してください」
グループディスカッションの練習を行うことで、時間配分の感覚や議論に参加するタイミングなどが把握でき、自信を持って、参加することができます。
テーマへの論理的思考や発想力、協調性、コミュニケーション能力、相手の意見を聞く力など、評価されるポイントを意識して、参加することが大切です。
練習法:
面接・GD(グループディスカッション)は数多くこなすことで対応力が身に付き、スキルが上がります。
自分に合った、効率よく練習できるツールの活用が重要です。
・実際の企業の選考を受ける
・就活イベントや外部のセミナーに参加して実践経験を積む
・大学のキャリアセンター、ゼミ、演習形式の授業を活用する
・YouTubeの就活系動画を利用する
(オンライン面接(GD)練習会、面接(GD)ポイント解説、実際のGDの様子など)
・書籍(対策書・参考書)を活用する。
夏インターンの締め切りを知っておこう
夏のインターンには、プロセスごとに締切が設定されています。
業界や企業によりスケジュールが異なるため、情報を整理し、的確に把握して管理していく必要があります。
一般的な大学3年生の締め切り時期
大学3年生の夏インターンの応募締切は、業界によって時期が異なります。
希望する業界や企業が複数ある場合には、選考中もしくは参加中に、次の応募締切や選考が重なるなどのピークが発生するので、慎重な判断と適切な管理が必要です。
・4月~5月
◎応募締切:外資系コンサル、投資銀行、ITメガベンチャーなどがエントリー締切
・5月~6月中旬
◎応募締切:日系企業(商社、金融、広告など)や大企業のエントリー締切|
・6月下旬~7月
◎応募締切;IT系企業、ベンチャー企業、広告・メディア企業エントリー締切
◇選考期間:6月以前に応募締め切りになった企業
〇募集:中小企業、ベンチャー、地方企業などの募集が出てくる
・7月下旬~9月上旬
□夏のインターン実施
◇選考期間:7月以前に応募締め切りになった企業
○募集:開始長期インターン(通年募集)や一部の後期募集(8月以降)
締め切りのチェックポイント
夏インターンは、プロセスごと、業界ごと、企業ごとにスケジュールが入り組みます。
それぞれの締切までに的確に対応するためには、スケジュール管理をサポートしてくれるツールの活用が効果的です。
・就活サイト
マイナビ、リクナビ
多くの企業が掲載されています。
企業ごとのインターンシップの情報が掲載されており、締切日がカレンダー形式で見やすくなっています。
ONE CAREER・外資就活ドットコム
外資系・人気企業の締切情報のまとめが早く、分かりやすく整理されています。
必要に応じてコミュニティや口コミにも目を通しましょう。
・企業の採用ページ
企業の採用ページの情報は、より詳細な内容となっています。
最新の情報が掲載されており、企業によっては「早期終了」もあるので、定期的に確認する習慣をつける必要があります。
・大学のキャリアセンター
企業から大学宛に案内される夏インターン情報も多く、締切情報がまとまっているので、定期的にチェックするようにしましょう。
締め切りの注意点:「締め切り=エントリー期限」だけじゃない
インターンは選考フローごとに、応募(提出)と締切が設定されています。
「インターンにおける締切は複数回ある」ことを予め認識しておく必要です。
以下の「提出の順序例」が、インターンシップを希望する企業の数だけ並行して走るイメージになります。
提出の順序例:
1. エントリー(エントリー自体の締切:申し込む窓口ごとにチェックする)
2. ES提出締切 (応募書類の締切り:必着なのか、消印有効なのか確認)
3. Webテスト締切 (受験の締切り:指定された期日の確認)
4. 面接(1〜2回)
5. 合否通知
6. インターン参加
早めのエントリーがベスト
インターンにおけるエントリーは、早めに行うことで複数のメリットがあります。
① 選考の機会を有利に展開できる
早期のエントリーは企業に対し、応募の熱意や真剣な姿勢をアピールできる機会になります。
企業によっては早期選考やリクルーター面接といった優遇ルートに乗れる可能性があるものです。
また、人気企業や外資系企業は、予定人数に達した段階で「早期に締切」となる場合があります。
早期にエントリーすることで、選考対象外になるリスクを回避できます。
人気企業例:
- マッキンゼー:5月中旬締切(ただし早期エントリー推奨)
- 三菱商事:6月上旬締切(エントリー殺到)
- サイバーエージェント:4月下旬スタート、6月締切が多い
② 企業側の評価が高くなる可能性がある
早めにエントリーすることで、企業側にも時間の余裕があるため、応募書類に丁寧に目を通してもらえます。
全く同条件の学生と選考に迷った際には、早期のエントリーの印象がプラスに作用します。
まとめ
夏のインターンは、就活を思い通りに進める上で、非常に重要度が高い要素といえるでしょう。
インターンにおける評価次第では、本選考を有利に展開できたり、内定を獲得できる可能性があります。
夏のインターンを成功させる基軸は、下記の2点です。
・前倒しの行動(早めの準備・早めの対策する・早めのエントリー・早めの応募)
・「締切」を意識した徹底したスケジュール管理
インターンを成功させて自分の武器とし、自分の思い描いた就活を実現しましょう。