就活の面接では自己紹介を必ず求められます。面接では緊張してしまうものなので、自己紹介で話す内容は事前にしっかりと何を話すか準備しておかなくてはなりません。
エントリーシートに自己紹介を書いていても、面接では同じことを再度説明しないとならず、入念な練習も必要です。
何も準備しないと何を言うのか迷ってしまい、貴重な自己紹介の時間をムダにしてしまいます。とはいえ、「何話すのか分からない」「何を言うのがベストなのか不安」という就活生もいることでしょう。
そこで、就活の面接における自己紹介で話す内容や話し方のポイントを解説していきます。
自己紹介の目的とは?
就活の自己紹介には「自分がどんな人物であるか」という最初の印象を相手に伝えるのが目的です。面接では自己紹介が最初の質問になることが多く、企業としても就活生の全体像を把握するのに用いられます。
似たような言葉に自己PRがありますが、こちらは自己紹介とは異なります。自己PRはあくまでも自分の強みや志望動機の深掘りに使うものであり、自己紹介ではありません。
とはいえ、ややこしいという就活生もいるでしょうから、少しまとめてみます。
●「自己紹介」と「自己PR」の違い
・自己紹介
就活生自身が「どんな人」か最初の印象を伝えます。
主に名前や学歴、在学中の学び、自身の性格、簡単な経験などを説明します。
あくまでも「自分はどのような人なのか」を初対面の人に知ってもらうためのものであり、ダラダラと長く細かく説明する必要はありません。
特に面接では「あなたの自己紹介を1分以内で説明してください」と言われることがあるので、「何話すのか」というのを、時間を気にしながら説明するようにしなくてはならないものです。
志望動機や自己PRにつながるような部分は簡潔にまとめておくようにしましょう。
・自己PR
自分の強みや成果、志望動機などを深掘りするためにアピールします。これまでの経験に基づく強みや過去のエピソードなど、数字を入れて具体的に説明します。
こちらは自己分析を行いながら、自分自身の強みや弱みを志望動機につなげていけば、説得力を増すことが可能です。
H2 自己紹介テンプレート(テンプレ)
次に就活用の自己紹介の例文をポイントとともに紹介していきます。「何話すべきか」「何を言うのがいいのか」と迷う人は、まずテンプレとして参考にしてみてください。
① 名前と所属
「改めまして、〇〇大学〇〇学部〇〇学科4年の、〇〇〇〇と申します」
名前はハキハキと答え、所属をきちんと伝えると信頼感が出ます。恐らく緊張しているはずですが、とりあえず「声を出す」ことで自分のペースを整えられます。
② 専攻・研究内容(自分の興味や強みの土台を伝える)
「大学では、経済学を中心に、企業のマーケティング戦略について学んできました。特に「顧客心理と購買行動」に関心があります」
あまり掘り下げず、自己紹介では1~2文で問題ありません。研究内容と企業の業種が近いと好印象となり、後で深堀りするときにチャンスとなります。
③ 経験やエピソード(性格や能力を伝える)
「学生時代は居酒屋のアルバイトに2年間取り組みました。店長の補佐役として新人指導を任され、コミュニケーション力と責任感を培いました」
ここでは「結果」よりも「行動」や「工夫」を凝らしたところに重点を置きます。自己PRと重ならないように気を付けて、具体的な取り組みを説明しましょう。紹介しやすいのが、アルバイトやインターン、ゼミ、サークルでの活動です。
④ 自分の強み+仕事への意欲(仕事との接点を軽く)
「このような経験を通じて、相手の立場で考える力を養えたと感じています。この力を活かし、御社の営業職でお客様と信頼関係を築ける人材になりたいと思っております」
「強み+仕事」が伝わるとスムーズになります。この段階では、意欲を強く言いすぎなくても大丈夫です。
⑤ 締めのあいさつ(丁寧さを見せる)
「本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします」
お辞儀や表情も意識すると好印象を与えます。ここまでの流れで1分程度に収まります。
自己紹介例文
自己紹介のテンプレを参考に、今度は全体的な流れをみていきましょう。
1分程度の基本的な自己紹介例文
例:
はじめまして、〇〇大学〇〇学部〇〇学科の〇〇〇〇と申します。
大学では〇〇を専攻し、特に〇〇に関するゼミに所属して研究を行ってきました。
学生時代は、〇〇のアルバイトや、サークル活動で〇〇に取り組み、コミュニケーション力やチームワークの大切さを学びました。
本日はどうぞよろしくお願いいたします。
補足:
全体的にオーソドックスな構成となっていますが、就活の自己紹介ではこのくらいで十分といえます。むしろ、自己紹介で差をつけるのはなかなか難しく、マイナスポイントとならないように気を付けるくらいがベストでしょう。
事務職志望の例文
例:
〇〇大学〇〇学部の〇〇〇〇と申します。
在学中は、細かな作業やスケジュール管理を得意とし、ゼミの書記やイベントの運営を担当してきました。
アルバイトでは事務補助として、WordやExcelを使った資料作成も経験しております。
正確さと丁寧さを活かして、御社の業務を円滑に支える存在になりたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。
補足:
事務職志望ということで、アルバイトではパソコンを使い、資料作成に従事したことを述べています。経験が職種とマッチしているのが利点です。
営業職志望の例文
例:
はじめまして。〇〇大学〇〇学部の〇〇〇〇です。
大学では〇〇について学ぶ一方、居酒屋のアルバイトで接客や売上アップに貢献し、人と接することの面白さや喜びを実感しました。
相手のニーズを汲み取る力を強みに、信頼される営業職を目指したいと考えております。
どうぞよろしくお願いいたします。
補足:
居酒屋のアルバイトで売上アップとなっていますが、具体的な数字は自己PRのほうで説明すれば問題ありません。接客することの楽しさを説明できているので、営業職とマッチしているといえます。
これは接客応対がメインのサービス業の自己紹介でも使えるでしょう。
IT職志望の例文
例:
〇〇大学で情報工学を学んでいる〇〇〇〇と申します。
在学中はプログラミングやデータベースに関する知識を深め、個人でWebアプリケーションの開発にも挑戦しました。
技術だけでなく、ユーザー目線も大切にするエンジニアを目指しています。
本日はどうぞよろしくお願いいたします
補足:
IT系は即戦力となる人材が求められています。在学中にプログラミングやアプリ開発に携わっていたのはプラスといえます。
学生での勉強が志望動機とリンクしているので、自己PRにもつなげやすくなっています。
文系の一般的な例文
本日はお時間をいただき、ありがとうございます。
〇〇大学△△学部□□学科4年の〇〇〇〇と申します。
大学ではマーケティングゼミに所属し、主にSNSを活用した企業のブランディング手法について研究しております。
また、アパレル販売のアルバイトを通じて、顧客対応力やチーム内での連携力を身につけました。
これらの経験から、貴社のようにお客様に寄り添ったサービス提供に力を入れている企業に魅力を感じております。
本日はどうぞよろしくお願いいたします。
補足:
ゼミの活動とアルバイトの経験が企業のマーケティングにも活かされるような自己紹介になっています。どの企業にも活用できる例文です。
自己紹介でやりがちなNG行動とその対処法
就活における面接の自己紹介では、緊張のあまりやりがちなNG行動があります。対処法も併せて解説していきます。
① 長すぎて3分くらい話す
緊張のあまり、つい話がだらだらと長くなってしまうケースがあります。練習不足の影響もあるでしょう。意図していた時間よりも長くなると、「何話すのがいいの?」「何を言うのがベスト?」と何を話しているのか分からなくなってしまい、それがさらに焦りを生じてしどろもどろになりかねません。
特に「あの…」「えーっと」など、言葉に詰まるようなケースが続くと、準備不足と思われてしまいます。
対策:
まずは面接の練習を繰り返すことです。ストップウォッチで測定しながら、時には第三者の前で説明できるように自己紹介の練習を重ねていきましょう。
② 成果を盛り込みすぎる
数字を入れて自己紹介するのも得策なのですが、あまりに具体的な成果を盛り込み過ぎると、ただの自己PRになってしまいます。そうなると質問の余地がなくなってしまい、後で自分の首を絞めることになってしまいがちです。
対策:
成果は自己PRに盛り込みたいので、「○○をやり遂げました」程度で止めておいて問題ありません。
③ 趣味の話だけで終わる
盛り込みすぎない代わりに、志望動機とのつながりがないのでマイナスの印象を与えてしまいます。なぜその話を取り入れたのかが伝わらず、面接官を困惑させてしまいます。
対策:
まずは興味が業界とどうつながるかも説明するようにしましょう。趣味だけでなく、「●●に興味を持っており、御社が手掛ける商品を実際に購入して楽しませていただきました」とメーカーや商社が扱う商品を実際に楽しんだというのならプラスに働きます。
ただ、多くは後で「どのような点に興味を惹かれましたか?」という質問が返ってくるので、嘘を述べないように注意してください。
④ 「特に何もしてません…」など、自分が目立つ行動をしていないネガティブ発言
せっかくの自己紹介なのに、「何もしてません」など、学生生活で目立った行動などがない場合、やる気がない印象に受け取られてしまいます。
対策:
サークル活動やゼミを行っていない人であっても、授業や趣味などの小さな経験は自己紹介の立派な材料になり得ます。
⑤ 抽象的すぎる
自己紹介で「几帳面な性格です」「真面目な性格です」と抽象的に伝えても、何でそう思うのだろう?というのが面接官の心情です。サークルなどの自己紹介ならそれで充分ですが、就活の面接ではもう一歩踏み込んだ内容が求められます。
対策:
自分の性格をもう少し具体的に分かりやすい内容で説明するようにしましょう。たとえば、「私は几帳面な性格で、授業のある朝は、校庭の庭を3年間欠かさず30分掃除を続けてきました」など、自分が取り組んだ内容を続けていけば性格への信憑性にもなりますし、後に説明する自己PRにもつなげられます。
⑥ 感情がこもっていない
面接の練習では、緊張を回避するあまり、必死になって自己紹介や志望動機、自己PRなどを丸暗記して覚える人も多くみられます。ただ、丸暗記で必死に思い出そうとすれば、感情がこもっていない表情をしてしまいがちです。印象が薄くなってしまいます。
対策:面接では表情も大切です。自己紹介の練習では、鏡を見ながら自分の表情をチェックしていくようにしてください。深呼吸で余裕を持たすようにするのもプラスに働きます。
面接の自己紹介で印象アップするポイント
就活の面接における自己紹介では他の応募者に差をつけるためにも印象アップを心がけないといけません。
まずは具体的な数字を入れる意識を心がけましょう。就活以外でもそうですが、社会人になってから会議などの資料を作成する上でも、数字は常に意識する必要があります。
数字は信憑性の裏付けにもなりますし、他者との差異を図るためにも重要です。たとえば、「サークル活動で代表を務めました」というところも、「30人規模のサークルで代表を務めました」と具体的な数字を入れた方が面接官もイメージしやすいものです。
また、自分の特徴を一言で表すようにしておき、親しみやすいエピソードを入れることで面接官に覚えてもらいやすくなります。
判断に迷いそうな疑問点と解決策
① 自己紹介と自己PRはどうやって分ければいい?
解決策:
自己紹介と自己PRは同じイメージを持つ人も少なくありません。両者の違いを図るには、自己紹介は「名刺代わり」、自己PRは「売り込み」と認識すると分けやすくなります。
面接官は基本的に初対面です。その相手に「私は〇〇が得意です!」と話すよりも、まずは「私はこういう人です」と伝えることが理想的といえます。
② サークル・バイト経験がない場合
解決策:
就活までにサークルやバイトの経験がなくても不思議ではありません。家業の手伝いや研究、趣味に時間を費やしている人もいるものです。
学業・趣味・家族との経験など、日常からでも自分らしさを語れます。大学生活で一人暮らしを経験してきた人は、自己管理力を磨くことも自己紹介に利用できます。
③ オンライン面接でも自己紹介の印象は変わる?
解決策:
就活ではオンライン面接の場合もあり、印象は結構変わります。対面式の面接と違い、カメラ目線や明るい声、手元にメモを置くなど、オンライン環境にあった工夫が必要です。
練習のコツ
自己紹介ではスマホの録音機能を活用して何度も聞き返すようにしましょう。言いづらい文章だと活舌悪くて聞き取りにくい場合があります。言い回しを工夫するなど、録音を聞きながらメモを取って改善していくのがコツです。
また、鏡の前で表情をチェックするのもいいですが、振り返りたいならパソコンのWebカメラで見直すのも得策です。
家族や友人、大学のキャリアセンターに見てもらって感想を聞くのもおすすめです。
面接官が見ている?自己紹介の評価ポイント
就活生にとって気になるのが、自己紹介における面接官が見ているポイントではないでしょうか。面接官によって多少の違いはあるものの、即戦力となる転職と違い、将来性を求める新卒者を担当する場合、ある程度は共通するポイントが存在するものです。
面接官の見ているポイントを押さえておくことで、就活を成功に導けるようになっていきます。
そこで、一般的に就活の自己紹介で面接官が見ているポイントを解説していきます。
どんな人なのかを重要視
就活生の面接では、「何をしてきたか」より「どんな人か」を重視されています。転職になると、これまでにどのようなキャリアを築いていたのかが焦点となりますが、これからの成長を期待する新卒の就活では「どんな人なのか」が見ているポイントです。
「どんな人なのか」というところでは、下記に挙げる4つの項目をチェックしています。
・論理性…話の流れが自然か、順序立てて話せているか
・表現力…言葉の選び方、伝え方がわかりやすいか
・印象…声の大きさ、表情、態度はどうか
・基本情報…学校・専攻・興味の方向性などが把握できるか
話し方も含めて、強みの“雰囲気”や“行動の姿勢”も問われており、プロの面接官は自己紹介の短い時間でさまざまな点を見極めていきます。
第一印象・基本マナー
面接の第一印象は数秒で決まるものです。後から挽回するのは難しいほど、入りの数秒が重要です。特に初対面になるので、第一印象ほど重要なものはありません。
就活の第一印象は、“この人と一緒に働けるか”という面接官の判断材料になります。
社会人の基本は「挨拶」「態度」「清潔感」になります。これは新人でもかなり厳しく見られます。
具体的に見られているポイントとして、社会人の基本マナーが挙げられるでしょう。
1.入退室の動作
部屋に入るときにノックをするのは基本です。入室してからのあいさつからお辞儀といった一連の流れでミスをするとマイナス印象のまま進んでしまいます。
退室する場合も椅子から立ってお辞儀をし、ドアを静かに締める前に再度「失礼します」とお辞儀をしながら退出するようにしましょう。
2.表情や声、服装
面接では緊張していても笑顔を意識するようにします。どの就活生も緊張しているものであり、表情は強張らないように笑顔を絶やさないようにします。
声は大き過ぎるよりもハキハキと聞き取りやすさを意識しましょう。ボソボソと話すのは聞き取りづらいのでNGです。
背筋を伸ばす姿勢で、目線が泳がないように気を付けましょう。
髪型や服装も派手なものは避けておき、就活中であっても社会人のマナーを心がけるのが得策です。髪型は前髪が目にかからない程度にしておき、服装もスーツで問題ありません。
話し方・表現力
話し方や表現力では、伝達力や論理性を評価されています。職場では報告・連絡・相談(ホウレンソウ)が基本であり、論理的にわかりやすく話せる人材は、伝達力があって業務で信頼されやすいでしょう。
面接官が見ているポイントとして、「結論から話しているか」「要点が整理されているか」「話が長すぎないか」「難しい言葉・曖昧表現が多すぎないか」という点を評価しています。
対策として、PREP法(Point→Reason→Example→Point)で話を組み立てる練習をするようにし、ストップウォッチを用意して自己紹介や自己PRを1分以内に収めるように取り組みましょう。
また、語尾は「…と思います」ではなく「…と考えています」で自信を出すようにするのがポイントです。
自己分析の深さ
就活の対策では自己紹介と一緒に志望動機や自己PRも併せて行うのが一般的です。自分がどのような人物なのか、どんな強みがあるのか、どのような業界・職種に向いているのかを判断しているものです。
そこで、面接官は「自分をしっかりと理解しているか」「一貫性があるか」を評価しています。
自己紹介と志望動機や自己PRにつながりがないと信憑性にも欠けてしまいます。逆にいうと、「自分をわかっている人」は、企業とのマッチ度が見極められると判断されるでしょう。
自己紹介で自分の強みが明確に言語化されているようならいいのですが、過去の経験とつながらず、志望動機に反映できていないとマイナスとなります。自己紹介から志望動機、自己PRというのは常に一貫性を保てるように心がけていきましょう。
「なぜそう思うのか」という根拠が示されているかがポイントとなります。
志望動機の本気度・企業研究の深さ
自己紹介ではなぜその企業を選んだのかを説明しなければなりません。詳しい内容は「なぜこの会社を志望されたのですか」という志望動機の質問で回答するものの、1分以内の自己紹介にも志望動機の1文を入れておくのが一般的です。
ここで熱意や志向性を評価しており、「この人は本当にうちに来たいのか?」を見極めています。これは志望動機に深さがあると、入社後の定着率が高いと判断されるからです。
志望動機に使い回しとなりそうな理由が入っていないか、業界全体に通じる志望動機になっていると、自分の経験と企業の価値観が一致していないこともあります。
企業の理念・事業内容・強みに触れているか、確認しておくようにしましょう。
対人力・協調性
ほとんどの職場はチームプレイが基本です。営業の個人成績が良くても、一人で仕事をしているわけではありません。製造業のライン生産に配属されても、黙々と作業を繰り返すだけでなく、目標達成のために課題を抽出し、改善につなげていくのに職場内の協力が必要です。
面接官は就活生個人を優先するよりも、チームで働けるか、人間関係の潤滑油になれるかという点も評価に反映しています。
自己中心的な考えではなく、サークル・アルバイト・ゼミで「誰かと協力した経験」を語れるか、他者の意見を尊重する言い回しができるかというのがポイントとなります。
自己紹介でも自分が中心となって活躍した事例でなく、チーム全体で成果をだし、その中でリーダーやサポート役として、自分が取り組んで学んだことを業界の志望動機につなげるのがコツといえるでしょう。
成長意欲・素直さ
企業は就活生にスキルよりもポテンシャルを求めています。どれだけ伸びしろがありそうか、吸収が早くて変化にも柔軟に対応できる人材かどうかを評価しています。
ここで重要なのが、「自分の失敗や課題にどう向き合ったか」「他者からのアドバイスをどう活かしたか」という点であり、学びへの姿勢や謙虚さ、フィードバックを求める態度が高評価を得られます。
自己紹介や自己PRにも取り入れていき、「失敗談→学び→今どう改善しているか」という構成で話すのが理想的です。
また、謙虚さや素直さというのは、面接が終わったあとでも他の求職者と差を付けられます。フィードバックをもらったら感謝を忘れずにしておき、面接後のお礼メールでも「学びになった点」を一言添えるようにしておきましょう。
企業との相性・カルチャーフィット(評価軸:マッチ度)
新卒者の学歴が高く、在学中に資格を有してスキルも高そうとなっても、自社の社風とマッチしていなければ早期退職の可能性があるものです。
硬派な社風に合わないようなカジュアルな態度や、体育会系の職場に合わないくらい慎重すぎる姿勢はマイナスポイントとなってしまいます。
会社が求める人物像と大きくズレた自己PRも避けるようにしましょう。
対策として、会社説明会やOB訪問で「社内の雰囲気」を把握しておくようにします。会社が求める人物像もHPに記載されていることが多いので、自分を重ねて面接に臨むようにしましょう。
また、業界や企業の「文化」も調べておくようにしてください。例として、金融とITでは大きく違う点も見られます。
面接がうまく進むのは採用とは限らない
自己紹介もスラスラと話せて、志望動機や自己PRも問題なく進められたからといって、採用となるわけではありません。
面接では話し方が上手な就活生もいますが、それだけで採用とはならないものです。面接官はあくまでも総合的なバランスを見ているものであり、それを他の応募者と比較しています。
また、望度が高いからといって必ずしも大きくプラスになるわけでもありません。「話し方+内容+人柄+社風がマッチ」の全体的な総合評価で決まります。
練習のステップ
面接は練習を繰り返して行いますが、ただ闇雲に行うよりもコツを抑えていくのが成功につながります。
自己紹介からの一連の流れで必要な面接練習のステップは下記の通りです。
① 自己分析
自分の強みや経験、志望理由を一貫性のある流れにします。深掘りしていくのが理想ですが、あくまでも自己紹介・志望動機・自己PRは一貫性が必ず必要です。
② 企業研究
企業が求める人物像に自分がマッチしているかを把握しないといけません。企業の社風や求める人物像を研究するようにします。
③ 模擬面接
模擬面接で話し方や表情、姿勢、相手に与える印象を客観的にチェックしていきます。第三者にフィードバックしてもらうのも忘れないようにしてください。
④ 逆質問の準備
どれだけ熱意があるのかを見られますので、志望度と理解度をアピールするポイントにもなります。逆質問が「特にありません」とならないように、事前に準備しておくようにしておきましょう。
まとめ
自己紹介は企業にどんな人物なのか知ってもらうために必要なものです。自分の強みを語る自己PRとは違うのが特徴です。
企業側もどんな人か判断するために自己紹介を求めるので、第一印象が特に重要となります。入室するときからすでに評価が始まっているので、面接に臨む際にはしっかりと準備するようにしてください。
ここで紹介した例文も参考にしながら、自己紹介で他の応募者と差を付けて就活を成功できるようにしていきましょう。