就職活動や転職活動を行う人たちに向けて開催する企業説明会ですが、近年ではオンラインで開催する企業が増加しています。オンラインの企業説明会に参加する上で、「どのような服装で参加すれば良いの？」「オンライン企業説明会のマナーは？」など、疑問を持つ方もいるでしょう。

そこで本記事では、オンラインの企業説明会でのマナーや服装、効果的な質問のやり方、何分前に入室するかについて紹介します。

オンライン企業説明会とは？

オンライン企業説明会とは、就活生や転職を希望する人向けに開催する説明会を、ZoomやTeams、Webexなどのオンライン会議ツールを用いて実施することです。オンライン上で、企業の担当者が会社概要や業務内容、働き方、選考に関する情報などを発信します。企業説明会の参加者は、リアルタイムで話を聞いたり、質疑応答をしたりすることで、企業への理解を深めることが可能です。

ここからは、オンライン企業説明会のやり方について、以下の内容を紹介します。

開催形式のタイプ

オンライン企業説明会の開催形式のタイプは、主に2つです。1つ目は、リアルタイムで参加する「ライブ配信型」、2つ目は、録画したものを配信する「オンデマンド型」です。それぞれの特徴やメリットについて、紹介します。

① ライブ配信型（リアルタイム）

1つ目の「ライブ配信型」は、企業が開催するオンライン企業説明会にリアルタイムで参加するやり方です。テレビの番組の生放送のようなもので、リアル配信と呼ばれる場合もあります。

●特徴：

・リアルタイムで参加する

・質問できる質疑応答の時間が設けられることが多い

●使用するツール：

・Zoom

・Microsoft Teams

・Google Meet

・Skypeなど

●メリット

・双方向のコミュニケーションをとることが可能

●注意点

・企業が開催する時間に合わせて参加しなければいけない

あらかじめ設定された時間に合わせて参加する必要がありますが、企業の担当者とコミュニケーションをとれる点は、嬉しいポイントです。

② オンデマンド型（録画配信）

2つ目の「オンデマンド型」は、事前に収録された動画を見るタイプです。

●特徴

・事前収録された動画を、一定期間視聴することが可能

●使用するツール

・YouTube

・HARUTAKAなど

●メリット

・自分の好きな時間に視聴できる

・動画を繰り返し見返せる

●注意点

・疑問に思ったことや聞きたいことがあっても、質問はできない場合が多い

ライブ配信型とは異なり、自分の好きな時間に何度でも見られるため、時間を有効活用することが可能です。ただし、質問する機会が設けられていない場合が多い点は、デメリットであると言えるでしょう。

また、上記の2つ以外にも「類似ライブ配信」というタイプもあります。類似ライブ配信のやり方は、事前に録画した企業説明会の動画を、ライブ形式で流す配信方式のことです。配信中は採用の担当者が待機しており、リアルタイムで質疑応答を行えます。

オンライン企業説明会の探し方

オンライン企業説明会を開催している企業を探すためには、以下のような方法があります。それぞれ、特徴やメリットなどを紹介します。自分の価値観に合った方法を選んで、探すことがおすすめです。

・就活サイト（マイナビ・リクナビ・キャリタスなど）：

大手の就活サイトでは、数多くの企業説明会の情報が掲載されています。企業ごとの説明会一覧や日程だけではなく、業界や地域、エリア別で検索することも可能です。そのため、志望する業界や職種が明確ではない場合に有効です。

また、就活に必要な情報を一元的に管理できたり、企業説明会の予約機能が付いていたりする点もメリットであると言えます。気になる企業を登録しておくことで、企業説明会の情報をメールで受け取ることも可能です。

・企業の採用ページ：

興味がある企業が決まっているのであれば、企業の採用ページを確認しましょう。ほとんどの企業は、採用情報を専用ページにまとめてあります。企業説明会やインターンシップなどの最新のイベント情報やエントリー方法などが掲載されています。

また、企業の採用ページには、社員のインタビューや社内の様子を紹介するコンテンツが掲載されている場合もあり、企業に対する理解を深められるでしょう。説明会の開催情報は定期的に更新されるため、頻繁に確認することが大切です。

・大学のキャリアセンター：

大学のキャリアセンターでは、企業説明会や合同説明会のパンフレットやポスターが掲示されていることが多い傾向です。特に、その大学に在籍している学生限定の説明会の情報を得ることが可能で、就職活動をより有効的に進められるでしょう。

また、キャリアセンターのスタッフは、過去の就職活動の状況を詳しく把握しているため、適切なアドバイスをもらえます。企業説明会の情報を得ること以外にも、積極的に利用することがおすすめです。

・SNS（X、Instagram、LinkedIn）

XやInstagram、LinkedInなどのSNSでは、企業の広報や人事の担当者がアカウントを運営している場合があります。アカウントの中でオンライン企業説明会の情報を告知していることがあるため、確認しておいて損はないでしょう。

・先輩や友人

先輩や友人に、実際に参加した企業説明会の情報を聞くことも有効です。おすすめの企業や、説明会の感想などを共有してもらうと良いでしょう。特に、同じ業界や職種を志望している人から情報を得られると、とても参考になるはずです。

オンライン企業説明会の準備と注意点

オンライン企業説明会に参加するためには、事前にいくつかの準備が必要です。また、注意点についてもしっかりと把握しておくことで、安心した気持ちで説明会に参加できるでしょう。把握しておくべき事前準備と注意点は、以下の通りです。

・事前準備

まずは、参加する企業説明会で使われるツール（ZoomやMicrosoft Teams、Google Meetなど）のアカウントを作成したり、アプリをインストールしたりしておきましょう。

次に、Wi-Fiの環境をチェックすることが必要です。やり方として通信環境が安定している場所を選んで、企業説明会に参加することがおすすめです。通信環境が不安定な場所で参加すると、途中で音が聞こえなくなったり、映像が途切れたりする可能性があり、十分に企業の情報を収集できません。自宅にあるWi-Fiや、ポケットWi-Fiなどを利用して、安定した環境を構築しましょう。

また、オンライン企業説明会に参加するために使用するスマートフォンやパソコンなどの端末は、事前に充電しておく必要があります。マイクやスピーカーなどをフルで使用するオンライン会議ツールは、消費電力が大きくなる可能性が高いためです。同時に、カメラやマイクの接続がきちんとできているかどうかも確認しておくと安心できます。

最後に、何分前に入れるのか、当日のスケジュールを確認しましょう。企業説明会が開始される時刻の5〜10分前には、ログインして待機しておくことが無難です。

「何分前だろうと、オンラインだから大丈夫」と思うのではなく、必ず開始時刻の5分前には最低でも指定の場所へ入りましょう。万が一、遅刻や欠席する場合は、事前に担当者へ連絡する必要があります。

・当日の参加

オンライン説明会に参加する場合は、対面での説明会と同じように、TPOに合わせた服装を着用することが大切です。企業から服装の指定がない場合は、スーツを着ておくことが無難です。

「私服で参加OK」と記載のある説明会では、オフィスカジュアルの着用でも問題ありません。シャツやブラウスにチノパンや膝丈のスカートを組み合わせて、ジャケットを羽織っておくと良いでしょう。

次に、自分の背景に映るものを確認しましょう。参加する場所は、シンプルで清潔感がある場所がおすすめです。整理整頓されていない部屋がカメラに映ってしまうと、企業の担当者が不快に感じるかもしれません。

使用するツールによっては、バーチャル背景の利用も可能です。ただし、端末のスペックによっては利用できない場合があるため、事前にやり方を確認しておく必要があります。

続いて、企業説明会に参加しているときは、姿勢と態度に注意しましょう。カメラをオンにして参加する場合は、できる限り笑顔でいることが重要です。担当者が説明しているときに、きちんと頷くことで、好印象を与えられるでしょう。

また、当日はメモや筆記用具を用意しておくことがおすすめです。企業説明会で聞いた重要なポイントや、質問に対する回答などをしっかり記録しておきましょう。今後の書類選考や面接の際に、役立つ可能性があります。また、会社の資料も用意しておくと、基本的な企業の情報を把握できるため、より理解を深められるでしょう。

・質疑応答を活用

オンラインの企業説明会では、質疑応答を行う時間が取られる場合が多い傾向です。質疑応答は、企業のことをより詳しく知れるチャンスのため、しっかり活用しましょう。

企業説明会の最中に質問を考えることは難しいため、事前に企業研究をして、質問をいくつか準備しておくことがおすすめです。また、他に参加している人の質問を聞いて、自分の企業への理解を深めることも可能です。

オンライン説明会後のアクション

オンライン企業説明会に参加した後は、いくつかのアクションが必要です。まずは、参加後に企業からアンケートに答えるようお願いされた場合は、しっかり回答しましょう。今後の選考への案内に影響する可能性もあるため、後回しにせずできる限り早めに回答しておくことがおすすめです。

続いて、企業説明会を開催してくれたお礼のメールや、メッセージを送りましょう。必ずしも送らなければいけないわけではありませんが、送っておくことで好印象を与えられます。お礼のメールやメッセージを送る場合は、参加した当日もしくは翌日に送りましょう。また、できる限り具体的な内容を記載することがおすすめです。

最後に、選考へ進むことを希望する場合は、忘れずに申し込みをしましょう。オンライン説明会を終えたら、すぐエントリーの受付が開始される場合があります。企業説明会での案内をしっかり聞いて、今後の選考の準備をしましょう。

オンラインならではのメリットとデメリット

オンラインでの企業説明会には、オンラインならではのメリットとデメリットが存在します。それぞれ、詳しく解説します。

・メリット

オンライン企業説明会での一番のメリットは、「どこからでも参加が可能」なことです。企業のある場所から遠い場所に住んでいても、自宅から参加できます。

また、興味のある企業はもちろん、そこまで興味がない企業でも気軽に参加できるため、「参加して説明を聞いてみたら、意外と自分に合っていた」という可能性もあるのです。

また、「時間とお金を節約できる」という点もメリットのひとつです。わざわざ会場へ足を運ぶ必要はなく、スケジュールを計画しやすいでしょう。何分前までに駅やバス停までに着くという交通手段の確認も不要です。

交通費や宿泊費がかからないため、地方に住んでいる人にとっては、特に嬉しいポイントです。

さらに、オンデマンド型（録画配信）の場合、説明会の内容を見逃すことはありません。「メモを取っていたら、話を聞き逃した」ということはなく、理解するまで何度でも聞くことが可能です。

・デメリット

オンライン企業説明会に参加するデメリットは、「企業の雰囲気が掴みにくい」ことです。オンライン企業説明会でも、オフィス内の写真や動画を見られる場合がありますが、実際に足を運んだ方が、細かい部分まで確認できるでしょう。

また、「担当者との対話」や「他の参加者との交流」が少ないことも、デメリットです。ライブ配信型（リアルタイム）の企業説明会であれば質問できる機会はありますが、オンデマンド型（録画配信）の企業説明会は、質問できる機会もありません。他に参加している就活生との会話もほとんどなく、情報交換はほとんどできないでしょう。

そして、「インターネットの環境に左右される」点も、オンラインならではのデメリットです。インターネットの環境が悪く、音声や画像が見られない可能性も十分にあります。自宅の安定したWi-Fiや、ポケットWi-Fiなどを活用して、事前にしっかりとインターネットの環境を整えることが必要です。

カメラやマイクの設定のやり方が分からないというITツールが苦手な人の場合もいるでしょう。事前にやり方を知人などにレクチャーしてもらうようにしてください。

オンライン企業説明会のマナー

オンライン企業説明会に参加する場合、いくつかのマナーが存在します。以下のマナーをしっかり把握して、当日の参加に備えておきましょう。

時間厳守

オンライン企業説明会へ参加する場合は、企業から「5分前に入室してください」などの指示があることが一般的です。何分前に入室という指示がない場合は、開始時刻の5〜10分前にはログインして、待機しておきましょう。

オンラインで参加する説明会は、音声が出なかったり、画面が映らなかったりなどのトラブルが発生する可能性があります。万が一のトラブルに備えて、早めに準備しておくと安心できるでしょう。

服装は原則「スーツ」

オンラインでの説明会であっても、第一印象は非常に重要です。特に、服装で第一印象が決まると言っても良いでしょう。服装の指定がない場合は、原則「スーツ」で参加することが無難です。オフィスカジュアル可と明記されている場合は、落ち着いた服装であれば問題ありません。

説明会によっては、カメラをオフにして参加する場合がありますが、いつ声をかけられてカメラをオンにするかは分からないため、スーツを着用しておくと安心です。

環境整備

オンラインでの説明会に参加する際は、静かで明るい場所を選びましょう。周りの音がうるさいと、説明会の内容を聞き取れない可能性があるためです。また、暗い場所で参加すると、カメラの写りが悪く、良い印象を与えられない可能性もあります。

参加する際の背後には、生活感が映らないように注意しましょう。洗濯物が干してあったり、ベッドや布団が映ったりすることは、避けた方が無難です。できるだけ背景はシンプルにした方が、清潔感を与えられるでしょう。やり方が分からない人や設定が苦手な人は、事前に白い壁を背景にしたり、バーチャル背景を設定したりすることがおすすめです。

名前の表示を確認

ZoomやGoogle Meetなどのツールを使用して説明会へ参加する場合、名前の表示が漢字のフルネームになっているかどうかを確認しましょう。ニックネームや英語、苗字や名前だけなどの場合、企業が参加者を照合しづらい場合があるためです。具体的なやり方は、以下の通りです。

例：◯「佐藤　太郎」　×「tarou0101」「Satou Tarou」「佐藤」「たろう」

名前の表示の指示があった場合は、必ずその指示に従いましょう。

マイク・カメラの設定

企業説明会へ参加する際、マイクは原則ミュートに設定しましょう。マイクがオンになっていると、話していなくても雑音が入ってしまう可能性があり、企業の担当者や他の参加者に迷惑がかかってしまうためです。

カメラのオンオフは、企業からの指示に従いましょう。カメラをオンにして参加する場合は、良い姿勢で話を聞くことが大切です。表情もしっかり見られるため、無表情でいたり、うつむいたりすることは避けましょう。話を聞きながら頷いたり、リアクションをとったりすると、より好印象を与えられます。

話を聞く姿勢

オンラインでの企業説明会は、企業の担当者はもちろんですが、他の参加者からも見られているという意識を持ちましょう。画面を見ながらメモを取り、しっかり話を聞いているという姿勢を大切にする必要があります。

スマートフォンをいじったり、あくびをしたり、他の作業をしていたりすると、悪い印象を与えてしまうため、注意が必要です。

質問の仕方

企業への質問がある場合は、ツール内のチャットや挙手マークを使用して、質問があることを伝えましょう。実際に質問する際は、聞く前に「◯◯大学の佐藤と申します。本日は、貴重な機会をいただきありがとうございました。」などの挨拶をすることで、好印象を与えられます。

また、長々と話をするのは避けて、結論から簡潔に伝えられるようにしましょう。説明会では他の参加者も質問する可能性があるため、時間をとりすぎてしまうと、悪い印象を与えてしまいます。

退出は指示に従う

企業説明会が終了したら、「退出してください」と指示されたタイミングで退出しましょう。退出する前に、「ありがとうございました」と一礼することで、丁寧な印象を与えられます。

アフターフォロー

無事に企業説明会を終えたら、開催してくれたお礼のメールや、メッセージを企業の担当者へ送りましょう。必ずしも送らなければいけないわけではありませんが、送っておくことで好印象を与えられます。

お礼のメールやメッセージを送る場合は、参加した当日もしくは翌日に送りましょう。また、できる限り具体的な内容を記載することがおすすめです。例文は、以下の通りです。

例文：

この度は企業説明会に参加させていただき、ありがとうございました。説明会では、貴社のものづくりに関する話を聞かせていただき、仕事内容の理解を深められました。また、質問に対して丁寧に回答してくださり、貴社へ入社したいという思いが強くなりました。引き続き、よろしくお願いいたします。

オンライン説明会のやり方

ここからは、オンライン説明会に参加する流れや注意点について説明します。オンライン説明会へ参加する場合は、押さえておくべきポイントです。

① チェックするポイント：

オンライン企業説明会へ申し込みする前に、以下の内容を確認しましょう。

●開催日時

・他の企業説明会や選考などの予定と被っていないかどうかを確認

●使用するツール

・ZoomやTeams、Google meetなど、用意しなければいけないツールを確認

●予約について

・事前の申し込みや予約が必要かどうかを確認

●カメラや服装について

カメラのオン・オフの指定や、服装の指定があるかどうかを確認

上記の内容を確認し、問題がなければ説明会の予約や申し込みを行いましょう。

②　予約・申し込み

続いて、オンライン説明会の予約フォームや、企業のホームページにあるマイページから、申し込みを行います。申し込みが完了すると、自動返信メールで、当日のURLや詳細が届くため、必ず確認しましょう。

③　事前準備（前日までに）

1. アプリをインストール

参加するオンライン説明会で使用するアプリを、事前にインストールしましょう。使用するアプリは、ZoomやMicrosoft Temas、Google Meetなどが一般的です。使用するツールによっては、アプリのインストールは不要で、Webブラウザだけで参加できる場合もあります。

2.. 機材チェック

オンライン説明会は、パソコンもしくはスマートフォンで参加します。できるだけ、パソコンで参加することがおすすめです。説明会では資料の説明があり、スマートフォンでの参加ですと画面が小さく、見えにくい可能性があるためです。

やり方が不安な場合、パソコンもしくはスマートフォンを用意したら、マイクとカメラがしっかり使用できるか確認しましょう。また、Wi-Fiが安定しているかどうか確認することも重要です。

3. 表示名をフルネームに変更しておく

続いて、説明会に参加する名前の表示を、漢字フルネームに設定しましょう。「佐藤」「たろう」「Satou Tarou」などではなく、「佐藤　太郎」と表示されるように確認してください。ただし、企業によっては表示名の指定があるため、その場合は指定に従いましょう。

④　当日の流れ

オンライン説明会の当日は、以下の流れで行います。

1.             入室〜準備

事前に企業から送られたURLをクリックし、企業説明会へ参加します。何分前に入室という指示がなくても、5〜10分前にはログインしておくことがおすすめです。企業説明会が開始されるまでは、マイクとカメラはオフにして待機しましょう。

2.             説明会

説明会が開始されたら、企業企業からの指示に従って、カメラやマイクをオンにしましょう。説明を聞きながら、必要なことをしっかりメモに取ります。質疑応答の時間があれば、チャットや挙手機能を使用して、積極的に質問することがおすすめです。

3.             退室

企業からの指示があったタイミングで、退室しましょう。退室する前に「ありがとうございました」と一礼することがマナーのため、忘れないように注意が必要です。

⑤　終了後の対応

企業説明会が終了したら、企業からアンケートの回答を求められる場合があります。アンケートは任意であることが一般的ですが、忘れずに回答しましょう。また、お礼のメールを送信しておくことで、企業へ好印象を与えられます。

企業説明会の内容を聞いて、選考に進みたいと感じたら、選考のエントリーを行ったり、企業の採用サイトのマイページへ登録したりすることが必要です。次の選考までに、説明会で取ったメモを見直して、企業の情報を整理しておくと良いでしょう。

オンライン企業説明会での質問

最後に、オンライン企業説明会での質問について紹介します。質問で意識したいポイントや、質問の例を解説しますので、ぜひ参考にしてください。

質問で意識したいポイント

オンライン企業説明会で質問する場合は、長すぎず、できる限り簡潔にまとめて行うように心がけましょう。質問の内容は、自分が関心のあることや、将来目指すキャリアなどと絡めて質問すると、良い印象を与えられる可能性が高いです。

一方で、企業のホームページやパンフレットなどに載っている情報について聞くことは、避けた方が無難です。調べれば分かることを質問してしまうと、あまり良い印象を与えられません。

よくある質問例（ジャンル別）

ここからは、ジャンル別によくある質問の例を紹介します。実際に、オンライン説明会へ参加する際の参考にしてください。

1. 仕事内容・働き方について

・「御社の新入社員が最初に携わる業務について、もう少し詳しく教えてください」

・「1日のスケジュールや、忙しい時期の働き方について教えてください」

・「働いていて、やりがいを感じる瞬間について教えてください」

・「入社してから、何か必要になる技術やスキルはありますか？」

2. キャリア・成長機会

・「若手社員が活躍している事例について、詳しく教えてください」

・「研修制度の内容や、入社後のフォロー体制はどのようになっていますか？」

・「私は◯◯という事業に興味があるのですが、新入社員や若手社員の中で事業に携わっている方はいますか？」

・「成果を出せば出すほど、評価されるような仕組みはありますか？」

3. 社風・人間関係

・「実際に働かれていて、社内の雰囲気や文化はどのように感じますか？」

・「部署間のコミュニケーションや、チームワークについて教えてください」

・「同僚や上司と、プライベートで交流はありますか？」

・「社内コミュニケーションを促進するための取り組みや、イベントはありますか？」

4. 採用・選考について

・「グループディスカッションでは、どのような力を見ているのでしょうか？」

・「今後の選考で重視されるポイントを、教えてください」

・「どのような人材が欲しいと考えているか、教えてください」

・「◯◯さんは、どのような新入社員と一緒に働きたいですか？」

NGになりやすい質問（避けたほうがよい例）

・「給料はいくらですか？」：

給料やボーナスなどの条件面は、説明会よりも後の選考で聞くことが一般的です。聞いてはいけないわけではありませんが、できる限り避けた方が良いでしょう。

・「何時に帰れますか？」：

帰宅時間について質問すると、やる気がないのではないかと思われる可能性があります。そのため、やる気や成長意欲を見せるような質問をした方が良いでしょう。

・「ホームページに載っていることをそのまま質問」：

ホームページやパンフレットなどに載っていることを質問すると、事前に調査していないと判断されるかもしれません。たとえば、従業員数や企業理念などは、掲載されていることが多いため、避けた方が無難です。

質問のテンプレ

企業の担当者へ質問する場合は、先に大学名と名前を名乗ったあと、簡潔にまとめて質問すると良いでしょう。テンプレートは、以下の通りです。

「◯◯大学の佐藤　太郎と申します。本日は、貴重な時間をいただきまして、ありがとうございました。研修制度の充実さが就活の軸のひとつなので、研修について質問させてください。具体的な研修制度の内容や、入社後のフォロー体制はどのようになっていますか？」

以上のように、一言お礼を伝えた後に自分の興味・関心を伝え、質問するという流れを意識すると、印象アップにつながります。

また、質問に対して回答してもらったら、「ご回答ありがとうございました。御社への理解が、さらに深まりました。」などとお礼を伝えると、さらに好印象を与えられるでしょう。

まとめ

今回は、オンラインでの企業説明会に参加する上でのマナーや注意点、質問の例などについて解説しました。オンライン企業説明会へ参加する際は、就活サイトや大学のキャリアセンター、SNSなどから情報収集しましょう。当日までに、パソコンやスマートフォンなどの機材チェックやネット環境の確認など、事前準備は欠かせません。

企業説明会へ参加する当日は、TPOに合わせた服装や話を聞く姿勢など、オンラインではない説明会と同様に、マナーに気をつけることが重要です。質問する場合は、ホームページやパンフレットなどに載っていることを質問するのではなく、より具体的な内容について質問すると、好印象を与えられるでしょう。