就活ではエントリーシートが非常に重要といえます。実際に独自形式の応募書類でもあり、後で慌てないためにも、提出期限までに揃えておく必要があります。
とはいえ、エントリーシートをどうやって入手すればいいのか不安になる人もいるでしょう。
そこで、エントリーシートのダウンロードする方法やどこで入手するのか、その役割や目的も併せて解説していきます。
エントリーシートとは?その役割と目的を再確認
就職活動を始めると、ほとんどの学生が最初に向き合うことになるのがエントリーシートです。履歴書とは異なり、企業独自の質問に答える形式で、単なる提出書類ではなく、就活の「第一関門」ともいえる存在です。
まずは、エントリーシートの役割や目的、履歴書との違い、そして企業が重視する理由について詳しく解説します。
エントリーシートと履歴書との違い
エントリーシートとは、企業が就活生に提出を求める「独自形式の応募書類」のことです。企業によって書式や質問内容が異なります。
・学歴や資格などの基本情報
・自己PR
・志望動機
・学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)
・入社後のビジョンや将来像
一方、履歴書はフォーマットがある程度統一されており、氏名・住所・学歴・職歴・資格などを記入する「公式記録」のようなものです。
履歴書が「事実を記載する書類」であるのに対し、エントリーシートは「自分の考えや人柄をアピールする書類」であるといえます。
履歴書が形式的なものである分、エントリーシートはその人の個性や価値観を深く掘り下げられるツールです。選考においてエントリーシートのほうが重視されるケースも少なくありません。
企業がエントリーシートを求める理由
多くの企業がエントリーシートを求める理由は主に3つあります。
① 自社に合う人材かを見極めるため
企業は、新卒採用でのミスマッチを避けたいと考えています。そのため、応募者の考え方や価値観を、志望動機やガクチカを通じて見極めることが重要になります。
履歴書だけではわからない「人となり」を把握する手段として、エントリーシートは欠かせないものです。
② 言語化能力や論理的思考力を見るため
エントリーシートでは、「400字以内で自己PRを書いてください」などの設問がよく見られます。これは単なるアピールではなく、限られた文字数で自分の考えを論理的に整理して伝える能力を測る意図があります。
企業として、入社後の作業に直結する「文章力」「構成力」「思考の明瞭さ」などを事前に確認できるツールとして導入しています。
③ 面接時の質問材料として活用するため
エントリーシートに書かれた内容は、面接にも使用されるものです。書類の内容と整合性がない場合、信憑性に欠けてしまいます。
信頼できる就活生なのかを見極めるのにも活用されるでしょう。また、エントリーシートの内容に合わせて、面接官は書かれたことを深掘りして質問を投げかけてきます。
就活におけるエントリーシートの重要性
就活ではエントリーシートの選考に通過しないと面接に進めません。特に大手企業では、書類選考で全体の6〜8割が落とされるともいわれているほどです。
そのため、慌てて記入せず、自己分析や企業研究を丁寧に行ったうえで取り組むことが重要です。
エントリーシートの入手方法は主に3つ!ダウンロードの流れを解説
エントリーシートを準備するには、「どこで入手するのか」を知る必要があります。
履歴書のように市販されているわけではなく、エントリーシートは企業ごとにフォーマットが異なります。
そのため、企業や就活媒体を通じて個別に入手するのが基本です。ここでは、就活生が実際に活用している3つの主要な入手ルートと、その具体的な流れをわかりやすく解説します。
①企業の採用ページから直接ダウンロード
もっとも基本的かつ確実な方法が、企業の公式サイト内「採用情報」ページなどからのダウンロードです。多くの企業は自社の採用ページでエントリー受付を行っていますので、「どこで入手するのか」が一番分かりやすいといえます。
● ダウンロードまでの一般的な流れ
1.Googleなどで「〇〇株式会社 採用」などと検索
2.採用サイト内で「マイページ登録」または「プレエントリー」
3.マイページからログインし、「エントリーシート提出」などのメニューに進む
4.指定のファイル形式(PDF/Word/記入式フォーム)でダウンロードまたは記入する
● 企業サイトならではの特徴
企業ごとに独自フォーマットを採用しているため、志望動機などが企業特化型になっています。提出形式やファイル名の指定など、細かなルールが明記されていることが多く、書類提出前に「適性検査」など、別の課題が課されることもあります。
企業公式サイトからダウンロードする場合、提出期限や注意事項なども記載されているため、必ずよく確認するようにしましょう。
② 就活サイト(マイナビ・リクナビ等)を通じて入手
次に多いのが、就活支援ポータルサイトを通じた入手方法です。どこで探すかというと、マイナビ、リクナビ、キャリタスなどの就活サイトになります。これらのサイトでは、企業が共通のシステムを使ってエントリーシートを配布しています。
● 主な手順
1.サイトに無料会員登録(大学3年生3月以降が目安)
2.企業検索で志望企業を見つけ、「プレエントリー」ボタンをクリック
3.企業ごとのマイページに移動し、ログインしてESを確認・ダウンロード
4.Webサイト上で直接入力できるフォーマットタイプもあり
● サイト経由ならではの利便性
複数企業のESを一括管理できるので、応募状況や提出状況の管理機能があることから、企業ごとの提出期限やスケジュールが一覧で把握しやすくなります。
就活サイト側が提供する「テンプレート」や「記入例」「ES添削サービス」などのサポートが豊富なのもポイントです。
③ 説明会・合同企業説明会での配布・配信
会社説明会や就活イベントを通じてエントリーシートが配布されることもあります。合同企業説明会や学内説明会では、参加者限定で配布されるエントリーシートのフォーマットが用意されていることがあります。
対面の説明会では、紙のエントリーシートを直接配布される場合がありますし、オンライン説明会では、後日メールでダウンロードURLが送られてくることがあります。
説明会では、書き方のコツや企業の重視ポイントも聞けるのがポイントです。担当者の話から、選考通過者に共通する傾向を探れる可能性があります。
エントリーシートはいつからダウンロードできる?
「エントリーシートっていつから入手できるの?」という疑問は、就活を始めたばかりの学生にとって非常に多い悩みのひとつです。
結論から言えば、エントリーシートの配布タイミングは企業ごとに異なるものの、就活スケジュールには一定の傾向があります。
ここでは、時期別にESが入手できるタイミングや特徴、注意点を詳しく解説していきます。
大学3年生の秋〜冬:インターンシップ用ESの配布が本格化
大学3年生の秋以降、各企業ではインターンシップの募集が本格的にスタートします。
この時期に求められるのが、「インターン用エントリーシート」です。
●この時期の特徴
10月〜12月をピークに、早期選考型インターンの募集が集中していきます。一般的な就職活動よりも設問数が少ない傾向です。ただ、「本選考にもつながる」前提で提出を求められることが多いといえるでしょう。
● 内容の傾向
内容的には学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)や志望理由が中心であり、一部の企業では「自己分析型の設問」や「グループワーク課題」を含むこともあります。
さらに、本選考と共通のフォーマットを使用している企業も増加傾向ですので、慎重に取り組まなくてはなりません。
ポイントとして、この時期のエントリーシートを丁寧に書いておくことで、本選考での再提出や応用がスムーズになるメリットがあります。
大学3年生の3月:本選考ESの配布ラッシュ
就活解禁(3月1日)と同時に、ほぼすべての企業が本選考向けのエントリーシートの配布を開始します。
この時期は就活生全員が一斉に動き出すタイミングでもあり、提出の遅れは大きな機会損失につながる恐れもあるものです。
● この時期の特徴
リクナビ・マイナビ等でのプレエントリーから本エントリーへの移行が活発化し、各企業のマイページでエントリーシートがダウンロード可能になります。
就活のライバルたちも一斉に取り組み始めるので、準備期間で差を付けられないように、早めの対応が必要です。
ダウンロード→提出→Webテスト・面接と選考が一気に進むケースもあります。
● 内容の傾向
エントリーシートでは、「志望動機」「自己PR」「ガクチカ」など就活の王道となるテーマが中心です。
エントリーシートの設問数が多く、1社につき2〜3問、合計1,000〜1,200字程度になることもあるでしょう。
記述式のほかに「選択式質問」や「設問なしの自己アピール欄」がある企業も存在しており、この時期はエントリーシートの数が多くなりやすく、早めにダウンロードして計画的に進めることがポイントです。
大学4年生の春以降:期限に注意して質の高い内容を作成
大学4年の4月以降になると、選考が本格化する一方で、まだエントリーシートを受け付けている企業も多数存在します。
特に中小企業やベンチャー企業、採用枠を追加した企業などでは、5月以降にもエントリー可能です。
● この時期の特徴
「通年採用」や「随時募集」といった企業が増加傾向で、インターン不参加でも応募できる企業もまだまだあります。
大手企業でも「第二募集」や「秋採用」枠が設定されることがありますので、情報を見逃さないように注意深くリサーチしましょう。
● 内容の傾向
エントリーシートの設問内容は3月と大きく変わりませんが、逆質問や他社状況など個別性が増すこともあります。
応募者数が減る分、内容の丁寧さや完成度がより重視されやすい傾向にあります。ポイントとして、この時期は就活の「ラストチャンス」として、質の高いエントリーシートで差をつけることが重要です。
そのため、既存のエントリーシートを使い回すのではなく、企業に合わせてアレンジする工夫が求められます。
大学のキャリアセンターや教授経由での入手方法もある?
エントリーシートの入手方法は、企業公式サイトや就活ポータルサイトだけではありません。大学のキャリア支援窓口やゼミ・教授といった「学内ネットワーク」からもエントリーシートを入手できる場合があります。
こうしたルートはあまり知られていない一方で、「早期アクセス」「非公開フォーマット」「過去のエントリーシート例」など、非常に有益な情報が詰まっているものです。
ここでは、大学経由でエントリーシートを手に入れる3つの方法について紹介します。
大学独自の就活支援サイトに登録する
ほとんどの大学では、独自のキャリア支援ポータルサイトを運営しています。このサイトに学生アカウントでログインすると、求人情報の閲覧、エントリーシートのダウンロード、会社説明会予約、模擬面接申込みなどが可能になります。
● 主な機能とメリット
学内向けに企業が直接掲載したエントリーシートのフォーマットのダウンロードが可能となります。過去のエントリーシート通過例や面接で聞かれた質問集などのアーカイブも充実しているのが特徴です。
キャリア支援課からの「この企業に提出するならこのESを使って」という推奨フォーマットがあればチャンスも大きくなります。
● 登録の流れ
1.大学のキャリア支援サイトにアクセス
2.学籍番号やパスワードでログイン
3.「求人情報」「応募書類テンプレート」などのメニューから目的のESを検索
4.指定フォーマットをダウンロードして使用
大学経由のエントリーシートは、学生限定で公開されているケースも多く、就活サイトでは手に入らない独自情報が含まれていることがあります。就活の早い段階で必ず登録しておきましょう。
ゼミや指導教員からのエントリーシートのフォーマット提供
ゼミの指導教員や就職担当の教授などから、過去の卒業生が使用したエントリーシートのコピーや、企業が配布したエントリーシートのフォーマットを譲り受けることがあります。
このルートの強みは、過去にその教授のゼミ生が実際に通過したエントリーシートが手に入ることです。教員自身が企業とのパイプを持っていることも多く、推薦枠や学内選考用エントリーシートが存在する場合もあります。
「この企業にはこのアピールが刺さる」などの内情的なアドバイスがもらえることもあるので期待できるものです。
ただ、ゼミや教授からの情報は表に出にくいですが、学内でしか手に入らないレア情報が多いため、信頼関係のある教員に一度相談してみるのがおすすめです。
OB・OG訪問や就活イベントで非公開エントリーシートがもらえる可能性
就活イベントやOB・OG訪問の場でも、その人が実際に使用したエントリーシートのフォーマットや通過例が手に入ることがあります。
OB・OG訪問の際に「参考までに…」と、エントリーシートのコピーや使用したテンプレートを共有してくれるケースもありますし、キャリア支援課主催のイベントで「内定者ES集」などが配布されることもあるでしょう。
大学のLINEオープンチャットやSlackなど、就活共有コミュニティでも非公式ESが流通していることがあります。
ただし、注意点としてはあくまでも参考情報であり、そのまま流用するのはNGといえます。自分の言葉で表現し直すことが前提ですので気を付けてください。
内定者ESでも企業・年度によって傾向は異なるため、複数の情報を比較・分析して活用することが大切です。
エントリーシートの公開情報ではないため、信頼できるOB・OGとの接点を持つことが、非公開フォーマット入手への近道です。大学のOB名簿やキャリア支援課の紹介制度を活用しましょう。
ダウンロード後の提出方法とは?<アップロード・メール送信・郵送>
エントリーシートをダウンロードした後、次に大事なのが「どのように提出するか」です。提出方法を間違えると、内容がどれほど良くても選考対象外になる恐れもあります。
エントリーシートの提出形式は企業によって異なりますが、主に以下の3つに分類されます。
主流はマイページからのアップロード
就活では多くの企業が「採用マイページからのアップロード」を基本としています。企業のマイページにログインして、指定のファイル形式でアップロードするのが最も一般的な提出方法です。
提出も簡単で、パソコンやネット環境が整っていたらおすすめといえます。
● 提出の主な流れ
1.企業のマイページにログイン
2.「エントリーシート提出」または「応募書類アップロード」などの項目を選択
3.ファイルを選び、アップロードボタンをクリック
4.確認画面で「提出完了」を確認
● 注意点
提出形式は PDF/Wordが指定されることが多いので、必ず指定通りに対応するようにしましょう。また、ファイル名の指定(例:「氏名_ES」など)がある場合は厳守するようにしてください。
一度提出すると修正不可なシステムも多いため、提出前の確認が重要です。企業のマイページは提出状況が表示されたり、面接日程の管理もできたりするため、就活のハブとして有効活用しましょう。
メール送信はビジネスマナーに注意
メールで送信する企業もあります。一部の中小企業やベンチャー企業では、メールでの提出を指定する場合もあるものです。
この場合、ビジネスマナーに沿ったメールの書き方と、ファイルの命名・形式に細心の注意が必要です。
● メール送信の基本ルール
件名例:【エントリーシート提出】〇〇大学 ●●●●
本文例:
○○株式会社 人事ご担当者様
お世話になっております。〇〇大学の●●●●と申します。
貴社の新卒採用にエントリーさせていただきたく、エントリーシートを添付の上、お送り申し上げます。
添付ファイルをご確認の上、何卒よろしくお願い申し上げます。
――――――――――――――
氏名:●●●●
大学:〇〇大学 ○○学部 ○○学科
電話:090-xxxx-xxxx
メール:xxxx@xxx.ac.jp
――――――――――――――
■ 添付ファイルの注意点
ファイル名は「氏名_企業名_ES.pdf」などと明確にしてください。添付ファイルの形式は Word(.docx)よりPDF(.pdf)が一般的で安全です。恐らくPDFで指定する企業が多いといえますが、ファイル容量が大きいと送信エラーになる場合があるので圧縮も検討しましょう。
ポイントとして、メール提出では件名・本文・ファイル名・形式すべてが“社会人としてのマナー”を見られていると心得ましょう。
郵送の場合は封筒・宛名のマナーに注意
一部企業や地方自治体では、まだまだ手書きのエントリーシートを採用していることもあります。手書きのエントリーシートを郵送で提出するように指定されている場合、封筒や宛名の書き方、送付時のマナーを守ることが重要です。
● 封筒の選び方と記入方法
白色または茶封筒(角2サイズ)が一般的といえます。表面左下に「応募書類在中」と赤字で記載しておき、宛名は敬称を正しく(「御中」/個人名なら「様」)記入するようにしましょう。
例:
〒100-0001
東京都千代田区○○○1-2-3
〇〇株式会社 人事部 採用担当者様
応募書類在中(赤字で記入)
● 書類の入れ方
エントリーシートは折曲がりを防ぐため、クリアファイルに入れて封筒へ入れるようにします。送付状を1枚同封し、提出の趣旨を明記しておくと先方にも丁寧な対応に感じられます。
郵送は普通郵便ではなく、必ず「簡易書留」または「速達」で送付するのが望ましいです。
● 添え状の例文(一部抜粋)
拝啓 貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
このたび、貴社の採用に応募させていただきたく、必要書類一式をお送りいたします。
ご査収のほどよろしくお願い申し上げます。
アップロードと異なり、郵送は到着までに時間がかかるので、提出期限の3~5日前には投函すると安心できます。雨の日に提出する場合、封筒が濡れないように気を付けましょう。
ここで紹介したように、エントリーシートの提出方法には「形式ごとのマナーと注意点」が存在します。
自分が提出する企業の指定方法を事前にしっかり確認し、社会人としての基礎的マナーを守った提出を心がけましょう。
エントリーシートの形式別注意点!PDF・Word・手書きの違いを理解
エントリーシートは、企業によって「PDF形式」「Word形式」「印刷・手書き形式」の3種類があり、それぞれに適した準備や注意点があります。
ここでは、それぞれの形式における特徴と気をつけるべきポイントを詳しく解説します。
PDF形式のメリット・デメリット
PDFはレイアウトが崩れにくいというのが最大のメリットです。
●メリット
・どの端末でもレイアウトやフォントが崩れにくい
・閲覧者(=企業側)が印刷しても、そのままの形で表示される
・不正な改ざんがされにくく、信頼性が高い
● デメリット
・編集ができない場合がある(PDFを直接入力不可の企業も)
・書き間違えた場合に再編集が面倒
・フリーソフトでは編集できないケースもあり、Adobe Acrobatなどの専用ソフトが必要
ポイント:
提出前の最終版はPDFで保存するのがベストですが、編集用にはWord版を残しておくのが賢明です。
また、PDFでの提出指示がある場合は、PDFのバージョンや容量制限にも注意しましょう。
Word形式(.doc/.docx)の特徴と注意点
Word形式は、エントリーシートを編集・記入しやすいという点で、就活生にとって扱いやすいフォーマットです。
ダウンロード後に記入してPDFで保存するという流れで多く使用されます。
● メリット
・文字の編集や修正が簡単
・改行・フォント変更・強調など、柔軟にレイアウトを調整できる
・大学や就活サイトのテンプレートもWord形式が多い
● デメリット
・環境によってレイアウトが崩れるリスクがある(特にMacとWindows間)
・フォントの違いや余白設定が企業側で再現されない場合あり
・提出時にPDF変換が求められることもある
ポイント:
提出前には必ず印刷プレビューで全体レイアウトを確認し、想定通りに表示されるかチェックしましょう。
PDFへの変換を前提に作成すると、より安心です。
印刷・手書きESの扱い方と企業側の意図
一部の企業や地方自治体、公務員系の選考では、手書きのエントリーシートで提出を求められることがあります。
この形式は少数派ながら、“人柄”や“丁寧さ”を重視する企業で今も根強く使われているのです。
● 企業側の意図とは?
・書き直しが利かないため、誠実さ・丁寧さ・ミスへの配慮を見るため
・字の整い方やクセなどから、人柄や几帳面さを判断
・パソコンに頼らず、自分の言葉で書く姿勢を見る“アナログ審査”を貫く
● 記入時の基本マナー
・黒のボールペン(消せないインク)で記入するのが鉄則
・消せるボールペン(フリクションなど)はNG
・修正液・修正テープの使用は基本的に不可 → 間違えたら最初から書き直し
・字は「丁寧に、濃く、読みやすく」を心がける
ポイント:
手書きのエントリーシートは熱意が伝わる書類です。ミスを恐れず、心を込めて丁寧に仕上げる姿勢が好印象につながります。
エントリーシートの入手に関するよくある質問(Q&A形式)
エントリーシートに関しては、初めての就活生であればあるほど、多くの疑問や不安を抱えがちです。ここでは、実際によく寄せられる質問をQ&A形式でまとめて解決していきます。
Q1:エントリーシートをダウンロードできないときはどうする?
A:
まずはマイページへの登録・ログイン状況を確認しましょう。
企業によっては、「プレエントリー」しないとエントリーシートが表示されない仕様になっている場合があります。
また、スマホでは表示されない、もしくはファイルが開けないこともあるため、パソコンでの操作が推奨されます。
それでも解決しない場合は、企業の採用窓口に連絡してみましょう。就活生に対して丁寧に対応してくれるケースが多いです。
Q2:企業ごとにエントリーシートの形式が違って混乱している
A:
Excelなどで一覧管理し、フォーマットごとに分類するのがおすすめです。
Word形式、PDF形式、オンライン入力式など、企業ごとにエントリーシートの提出形式はバラバラです。
1つのフォルダにすべて保存せず、「形式別」「企業別」にフォルダを分けて整理することで、混乱を防げます。
また、提出方法(アップロード/メール送信/手書き郵送)もあわせて記録しておくと安心です。
Q3:インターンと本選考で同じESが使える?
A:
ある程度の流れは使い回せますが、基本的には書き直しが必要です。インターンと本選考で「自己PR」や「ガクチカ」の設問が似ている場合もあります。
ただし、本選考ではより具体性や深堀りが求められるため、インターン用の簡易版では内容が浅いと判断されることもあるでしょう。
まったく違う内容になると信憑性に欠けるので、インターン用のベースを活用するのはいいですが、企業に合わせて文章をカスタマイズする姿勢が大切です。
Q4:パソコンがなくてもエントリーシートは提出できる?
A:
パソコンがなくても提出は基本可能ですが、効率や正確さの面でパソコン環境は整えておくべきです。
スマートフォンでもブラウザ入力型のESは記入できますが、文字数管理や保存・編集がやりづらいので、丁寧な書類が求められるエントリーシートには不向きといえます。
自宅にパソコンやネット環境が整っていない場合、大学のPCルームや図書館の端末などを活用し、一時的にでもパソコンを使用できる環境を確保するのがおすすめです。
また、どうしても手書きで提出する場合は、書式や字の丁寧さに気を配りましょう。綺麗な文字を書く必要はありませんが、じっくり丁寧に書くことがポイントです。
Q5:就活が遅れていても後からエントリーシートを入手できる?
A:
もちろん可能です。企業によっては秋採用や通年採用もあります。
就活のタイミングに正解はありません。早い段階で提出するのもメリットがありますが、現在では通年で採用活動を行う企業も増えており、夏〜秋採用も活発です。
マイナビやキャリタス、大学のキャリアセンターでは「現在応募可能な企業一覧」も確認できるので、まずは一社ずつエントリーを始めてみましょう。「今からでも遅くない」ことを忘れないようにしてください。
まとめ
エントリーシートのダウンロードは就活スタートの第一歩でもあります。自身の経験を言語化して表現するので、履歴書と違って選考通過のカギを握る重要なファクターです。
エントリーシートは「秋のインターン」「3月の本選考」「春以降の後期採用」と配布時期が異なりますので、ダウンロード後は「提出期限」「形式」「記入上のルール」をしっかり確認するようにしましょう。