エントリーシートでどれくらい落ちる?通過率を上げる対策とポイント

Post Thumbnail

エントリーシートでどれくらい落ちる?通過率を上げる対策とポイント

就活を始めたばかりの学生にとって、エントリーシート(ES)の通過率の低さは、大きな問題といえます。面接まで進めことができず、一生懸命作成した書類が落選となってしまうのは、モチベーションの低下につながってしまうものです。

どれくらい落ちるのか気になるものでしょうが、エントリーシートの平均通過率は50%前後ともいわれており、2社に1社は落ちてしまう計算となっています。もちろん、人気の企業や採用人数を絞っている企業によって違いがあるので、10%~20%程度という就活生もいるものです。

そこで、エントリーシートでどれくらい落ちるのか、その理由や通過率を挙げる対策やポイントをここで解説していきます。

就活の第一関門!エントリーシートを理解しよう

エントリーシートでどれくらい落ちるのかを説明する前に、エントリーシートがどういうもので、何の目的であるのか、しっかりと理解するところから始めないといけません。

就職活動の最初に課される選抜ステップです。この段階で多くの学生がふるい落とされることから、「第一関門」とも呼ばれています。企業にとっても学生にとっても重要なこの書類が、なぜそれほど重視されているのか。ESの基本的な役割、履歴書との違い、そしてなぜここで差がつくのかを詳しく見ていきましょう。

エントリーシート(ES)は選考用の書類

エントリーシートとは、企業が独自に設ける選考用の応募書類です。一般的には、求職者の住所や学歴、資格など基本情報を記述する履歴書とは異なり、ESはフォーマットが企業ごとに異なるので、自由記述の設問が設けられているのが特徴です。

主に自己PR・ガクチカ・志望動機・価値観などがあります。

「あなたの強みを教えてください(自己PR)」

「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」

「当社を志望した理由(志望動機)」

「あなたの価値観・人生観について」

このように、ESは単なる書類提出ではなく、自分をアピールして他の就活生と差別化を図れる営業資料のようなものです。特に人気企業では、たった1枚のESで何百名以上の学生の中から選抜されるため、とても大事な第一印象といえるものです。

また近年では、Webフォームやマイページから入力・提出する形式が主流となり、紙での提出は少数派になっています。

履歴書との違い

履歴書とエントリーシートは、どちらも就活で必要な書類ですが、その目的・役割・書き方には明確な違いがあります。混同して使ってしまうと、評価を大きく下げてしまう可能性もあるので注意しましょう。

・目的:

履歴書…基本情報の確認

ES…人物像・志望動機・適性の把握

・形式:

履歴書…定型フォーマット(JIS規格など)

ES…企業オリジナルフォーマットが主流

・内容:

履歴書…学歴・資格・連絡先などの事実記述

ES…自己PR、志望動機、ガクチカなどの自由記述

・書き方:

履歴書…丁寧に事実を記載

ES…構成力・表現力・一貫性が求められる

・提出の目的:

履歴書…選考資料・管理情報の役割が強い

ES…選ぶための書類。落とす目的もある

履歴書が「個人情報と経歴を記録する書類」であるのに対し、エントリーシートは「人物理解・志望意欲の判断材料」として使われるのが最大の違いです。

そのため、エントリーシートでは書き方や構成をしっかり練らないと、「人物の魅力が伝わらない」まま落とされる可能性が高いのです。

エントリーシートは就活の最初のハードルとなる

就職活動の初期において、エントリーシートは最初のハードルとなります。その理由を3つみていきましょう。

① 書類選考は、企業側のリソースと効率性の都合

人気企業では、1職種に数千件もの応募が届きます。すべての学生を面接することは不可能であり、まずはエントリーシートで「面接に呼ぶ価値がある人材かどうか」をふるいにかける必要があるのです。

② 面接官の読む気を引き出せなければ終わり

人事担当者や面接官は、1日に何百枚ものエントリーシートに目を通します。その中で、最初の3行が平凡であれば読み飛ばされることも珍しくありません。

読んでもらわなければそこで終了となるのが難しい点です。

③ エントリーシートは「人格と志望度」を測る試験

エントリーシートでは、以下の2つの視点が必ず見られています。

●この人はどんな人か(性格・価値観・思考)

●なぜ自社に来たいのか(志望動機の本気度)

この両方が伝わらなければ、企業側は「うちじゃなくてもいいよね」と判断します。逆に、両方が伝われば、たとえ学歴や資格が平均的でも、面接に進める確率が大きく上がるのです。

実際どれくらい落ちる?エントリーシートの通過率

就活生の誰もが気になるのが、「エントリーシートはどれくらいの確率で通るのか?」という疑問です。

頑張って書いたのに通らない、何社も出しても面接にすら呼ばれないなど、そんな経験は決して珍しくありません。

ここでは、エントリーシートの平均的な通過率や、業界ごとの違い、大学による傾向、そして企業がどのような視点で選考しているのかまで、データと実例を交えて詳しく解説します。

平均通過率は約50%

一般的に、エントリーシートの通過率は約50%程度といわれています。つまり、10社に出しても5社は落ちるのが現実です。ただ、あくまでの確率であり、実際には企業の人気具合、業界のニーズなど、当時の経済背景などもあるので一概に同じではありません。

就活生の中には、「20社以上出しても面接に進めたのは5社だけ」という声も珍しくないものです。

この通過率に反映されるのは下記の要因となります。

・応募者数の多さ:

人気企業には数千人単位の応募が集中するため、書類段階で大幅な絞り込みが行われます。

・企業のリソース制限:

面接や評価に使える人材・時間には限りがあり、まずESで「見るに値する候補者」を選ぶ必要があります。

エントリーシートの“質”には必ずバラつきが生じます。テンプレのようなエントリーシートや、志望度の薄い内容が大量に届くため、自動的に「落ちるES」が一定数出るものです。

このような背景からエントリーシートは50%程度の割合で通過する仕組みになっていますが、就活生の中にも企業ごとにしっかりとしたエントリーシートを作成している場合、通過率が50%を超える就活生も存在しています。

大学・学歴による通過率の違い

「学歴フィルター」という言葉があるように、学歴がエントリーシート通過率に影響しているのでは?という不安を抱える学生は多いはずです。実際のところ、一部の企業・業界では影響があるのも現実といえるでしょう。

一定レベルの学歴がない就活生は応募の段階で落ちてしまうケースもあるものです。

特に外資系や一部の大手企業では、「ターゲット校」という考え方があります。企業があらかじめ設定した一定の大学を重点的にスカウト・面接対象とする仕組みです。

ターゲット校だとエントリーシートの通過率が高くなりやすく、非ターゲット校になると、エントリーシートの内容が同等でも選考に進みにくい場合があります。

ただし、これはすべての企業に当てはまるわけではありません。ベンチャー企業・中小企業・地方企業では、学歴よりも内容重視の傾向が強いため、しっかり準備すれば学歴を逆転も可能です。

最終的にはどれだけ仕事ができるかにもよりますので、まだまだ社会人生活が未経験の新卒になると、全員同等とみているケースもあります。

ただ、大学入試も狭き門であり、学業に本腰を入れて努力して勝ち抜いてきた経緯は評価されるものでもあります。

エントリーシートの通過率は、戦略と構成力で決まる

就活生の学歴よりもエントリーシートの中身を重視している企業も多くあります。特に少子化ですので、有能な就活生の可能性が高いかもしれず、できるだけ選考に残しておきたい場合もあるでしょう。

そのため、エントリーシートの通過率は、決して学歴運や業界の難易度だけでは決まりません。

大切なのは、どれだけ「読み手に寄り添った」構成と表現で、自分の強みを的確に届けられるかどうかです。

「何を書いたか」「何をしてきたか」ではなく、「どう伝えたか」が通過率の差を生み出します。

エントリーシートで企業側が注目している点

企業がESを評価する際、どんなポイントを重視しているのか? これはすべての就活生が理解すべき重要なテーマです。

人事担当者は、膨大な数のエントリーシートをチェックする中で、以下の5つの要素を無意識に、あるいは明確に評価軸として見ています。

① 論理性・構成力

文章が結論ファーストで書かれているか/PREP法やSTAR法に沿っているか/話の筋が通っているかなどが判断されます。論理性のない文章は、読まれる前に落ちてしまう可能性があります。

② 志望動機の具体性と企業理解

「御社の事業に興味があります」だけでは不合格です。

その企業にしか当てはまらない志望理由(理念・商品・組織文化など)が書けているかが重要となるでしょう。

③ 自己PRの再現性

「その強みが、入社後どう活きるのか?」まで踏み込んでいるかを見られています。表面的な自慢話で終わっていないかに要注意です。

④ 文章の丁寧さ・誠実さ

誤字脱字や改行の乱れは、「いい加減な性格」「丁寧さに欠ける人」と受け取られます。

逆に丁寧に整えられた文章は、読み手を意識していることになり、それだけでプラス評価となります。

⑤ 応募者と会社の相性

企業は、自社の価値観や方向性にマッチする人材を求めています。エントリーシートの中にそれが感じられるかどうかが、人事担当者に「会ってみたい」と思わせるかどうかの鍵になります。

人事担当者が面接したいと思わせることが重要

エントリーシートを読んだ担当者が、「この人と面接で直接話してみたい」と思わせる内容がポイントとなります。

エントリーシートで高評価を得られる就活生は、面接でも期待値が高くなっているものです。

そのため、「自分語りだけで終わる」「企業への興味が弱く見える」「結局何を言いたいのかわからない」というエントリーシートでは通過率も上がりません。

エントリーシートは企業に対しての目線を持つことが重要といえます。

エントリーシートで落ちる理由を徹底分析

「エントリーシートが通らない」というのは決して偶然ではなく、“よくある失敗パターン”を知らずに書いていることが原因です。エントリーシートで落ちる理由には、明確な共通点があります。

ここでは、「なぜESに通らないのか?」という疑問に答えるべく、具体的なNG例・企業の評価視点・自己PRの落とし穴など、エントリーシートでつまずきやすい“落ちるパターン”を徹底的に分析していきます。

よくあるNG例(代表的な落ちるESパターン)

1.書き方が雑

最も基本的なNGパターンです。エントリーシートを読む担当者というのは、毎年何百人と就活生のESを読んできているプロです。

誤字脱字、句読点の乱れ、不自然な改行、主語と述語のねじれなど、「読み手に配慮していない文章」は一発で見抜かれます。

たとえ内容が素晴らしくても、丁寧さに欠ける印象は大きな減点対象です。入社後に顧客に書類を書くこともあれば、上司に報告する書類などが必要となります。

企業名が間違っているなど論外です。そのため、就活生には基本的な文章力と誠実さを求めています。

2. 内容が抽象的

「私は責任感が強いです」「私は協調性があります」など、抽象的な言葉だけで自己PRを終わらせてしまうと、説得力がまったくありません。

小学生でも書けるような内容だと薄っぺらい印象を与えてしまいます。企業がESで求めているのは、エピソードと実績を通して伝わる具体的な人柄です。

何を経験してきたから責任感が強くなったのか、協調性があるからどのような課題を解決できたのか、これらを数字化して説明できるのがポイントとなります。

エピソードに「数字」「課題」「行動」「成果」の4要素を盛り込むことで具体性が生まれます。

3. 志望動機が薄い/企業に合っていない

志望動機で「業界に興味がある」「御社の事業内容が魅力的」などの表面的な表現だと、他社でも通用するような「使い回し」と受け取られます。

企業が本当に見たいのは、「なぜこの企業なのか」「なぜこの職種を選んだのか」「自分をどう活かしたいのか」という点です。

企業の理念や商品・強みに共感していることが、自分のやりたいことと一致し、どう活かせるかをしっかりと説明することで、「自分だけの志望理由」をエントリーシートに反映させることができます。

4. 言葉遣い・マナー違反

誤字脱字がないようにするのは先述しましたが、言葉遣いも油断してはいけません。「御社」「貴社」などの敬語誤用は、就活マナーができていない証拠とみなされます。

書類上では「貴社」を使い、面接などで話す場合は「御社」を使用するようにしましょう。

対策として、提出前にもう一度最初から読み直すことを忘れないようにしてください。

5. 使い回しの文章がバレている

エントリーシートは企業ごとに内容を変えるのが基本です。とはいえ、企業名だけ入れ替えて出すという手抜きパターンをしている就活生もいるものです。

就活のプロである人事担当者にはテンプレっぽさや使いまわしの文章は一瞬で見抜かれます。たとえ使い回しをしていない場合でも、下記の使いまわしをしやすい点は特に注意してください。

「貴社の幅広い事業展開に魅力を感じ〜」→ どこにでも使える

「社会に貢献したいと考え〜」→ 抽象的で弱い

「◯◯業界の中でも御社は特に〜」→ 理由が曖昧だと効果なし

「貴社の取り組みに共感を抱き~」→具体性がない

この対策として、企業ごとに最低1文はその企業にしか書けない具体性を入れるようにしましょう。

就活生の「やる気のなさ」をつかみ取られる

エントリーシートを読む企業側は、なんとなく応募してきたというのを見抜いてくるものです。「この学生は本気でうちに来たいと思っているか?」というのはシビアに見られているというのを意識するようにしましょう。

やる気があっても、やる気がないように“見えてしまう”場合があるので、エントリーシートの書き方には注意が必要です。

● よくある「やる気のなさ」の誤解パターン

・文字数ギリギリ・少ない…「手抜きしてる」

・志望動機がテンプレ…「どこでも通じる文章」

・企業理解が浅い…「本当に調べたのか」

・書き出しが抽象的…「熱意が感じられない」

・企業視点がない…「企業研究していない」

自己PRが弱い

エントリーシートの自己PRは自分を売り込むためにも他の就活生と差をつけやすくなります。逆に自己PRが弱いと差を付けられてしまうものです。

●よくある弱い自己PRのパターン

・エピソードが曖昧…「頑張りました」「協力しました」だけでは伝わらない

・成果が不明確…結果が書かれていない、または定量化されていない

・再現性がない…「これって一度きりの偶然では?」と疑問を持たれる

・構成がバラバラ:結論が遅い/論理的でない文章

● 企業は「再現性のある人物像」を探している

自己PRとは、自分の強みを自慢するものではありません。「自分の良いところが入社後に同じように活躍できる」という点をイメージさせるのがポイントです。

企業側は「この人を採用したら、同じように成果を出してくれそう」と再現性のある人物像を探しているのを忘れないようにしましょう。

内容が同じ・他の応募者と差がつかないパターン

よくやりがちなのが、「みんな似たようなことを書いてる」と企業が感じるエントリーシートです。これは学歴が優秀であっても印象に残りません。

「飲食店アルバイト」「サークル活動」「学園祭の運営」など、ありふれた題材に終始してしまうケースに見られがちです。

結局のところ、何を伝えたいのか分からず、他の就活生と差がない内容になってしまっているとアピール材料に乏しくなってしまいます。

エピソードの切り口や深みを変えてみるように意識するようにしましょう。

通過率を劇的に上げる!エントリーシート対策

エントリーシートの通過率を挙げるには、適当に書いていくのではなく、正しい対策を講じなければなりません。

そこで、エントリーシートの質を劇的に高めるための具体的な方法を、段階的に紹介していきます。

自己分析の深掘りで軸を明確にする

まずは自己分析を深掘りして軸を明確にすることです。過去の経験を振り返り、自分がどんな価値観を持ち、何にやりがいを感じるのかを見つけるための効果的なやり方を取り入れるようにします。

・モチベーショングラフ

自分の人生の浮き沈みをグラフにし、モチベーションが上がった出来事とその理由を掘り下げます。

・他己分析

友人や家族から見た自分の長所・短所を聞き、客観視するヒントを得ます。

・性格診断ツール

自分の傾向や強みを言語化する助けになります。

これらのやり方を通して自己分析を深掘りしていき、自己PR・志望動機に軸を作るようにしましょう。

企業研究を徹底的に行う

企業の採用情報には、その会社が「どんな人を求めているか」が明確に書かれています。「求める人物像」「社風」「実際の社員インタビュー」などをしっかり読み取るようにしましょう。また、事業紹介ページやIR情報にも目を通すことで、会社の方向性や戦略を把握できます。

実際に働いている社員の声からは、企業が重視する価値観や、評価される行動特性が見えてきます。加えて、IR資料(中期経営計画や決算報告書)を読むと、「どんな課題を抱えている企業なのか」「今後どうなりたいのか」が理解できます。

OB・OG訪問から得られる情報も大切です。OB・OG訪問は、Web上では得られない“生の声”を知る機会です。

「面接でよく聞かれた質問」

「その企業で活躍している人の共通点」

「評価された自己PRや志望動機の傾向」

これらの情報をエントリーシートに活かせるのがメリットとなります。

ES構成テンプレートで型を作る

軸が決まり、企業研究まで終わったら、エントリーシートの構成テンプレートのひな型を作ります。

●自己PRの構成例(結論→根拠→エピソード→成果)

例文構成:

私の強みは○○です。(結論)

その強みは、△△という経験から身につきました。(根拠)

具体的には、□□という場面で△△を活かし…(エピソード)

その結果、◻︎◻︎という成果につながりました。(成果)

●志望動機の型(企業理解+自分の適性+未来の貢献)

例文構成:

貴社は○○というビジョンを掲げ、△△な事業展開をされています。

私は大学時代に□□という経験を通して、貴社の価値観と共通する考えを持ちました。

入社後はこの経験を活かし、将来的には◻︎◻︎に貢献したいと考えています。

●ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)の書き方

基本構成:背景→課題→行動→成果→学び

この構成に沿って記述することで、課題解決能力や思考力、努力の過程が伝わりやすくなります。

添削・フィードバックの重要性

就活で作成したエントリーシートは、第三者に見てもらうことで客観的な視点から新たな気づきが生まれます。

●支援課・キャリアセンターの使い方

大学のキャリアセンターでは、無料でES添削をしてくれる場合が多いです。第三者の視点からの指摘は、自分では気づけない改善点を浮き彫りにしてくれます。何度も添削を受け、ブラッシュアップを重ねることが通過率アップの近道です。

●就活エージェントやOB・OG添削サービスの活用

民間の就活エージェントでは、プロによるES添削や模擬面接を受けることができます。さらに、OB・OGとの交流プラットフォーム(Matcher、ビズリーチキャンパスなど)では、内定者や若手社員から通過しやすいESのポイントを直接教えてもらえるケースもあります。

また、エントリーシート作成に役立つWebツールやサービスもあるので、自動チェックツールなどを活用することが可能です。

AIによる構成アドバイスやレイアウト崩れを防ぐ機能など、就活生のサポートが充実しているのがポイントとなります。

エントリーシートの通過率を上げる構成例

実際にエントリーシートの通過率を大きく高める構成例を紹介していきます。

● 金融業界 数字で表す自己PR

金融業界は「数字と具体性」と「誠実な言葉選び」が重点となります。

・自己PR

「課題解決力」という抽象的な強みを、アルバイト先でのクレーム対応業務に落とし込む

「処理時間を月平均30%短縮」

「苦情件数を前年比40%減少」といった実績で裏付け。

・志望動機

金融機関の社会的使命や地域密着型サービスへの共感を、自身の家族の体験から語り、熱意と誠実さを両立

IT業界 

IT業界でエントリーシートの話題を使い分ける方法を紹介します。多面的な人材をアピール可能です。

・自己PR

大学の研究プロジェクトでのチーム内ファシリテーション経験を軸に「調整力」をアピール

・ガクチカ

飲食店アルバイトでの新人教育やマニュアル改善の取り組みを紹介し、異なる側面を打ち出す

・志望動機

「データ×社会課題解決」に対する個人的な関心を起点に、企業のビジョンとの重なりを明確に表現。

エントリーシートのQ&A式 よくある疑問を解決!

エントリーシートを書く中で、多くの就活生がつまずきやすいのが「これって大丈夫?」「この書き方でいける?」という不安です。ここでは、実際によく聞かれる質問とその回答をQ&A形式でまとめましたので参考にしてください。

Q1:手書きとパソコン作成、通過率に違いはある?

A:基本的にパソコン作成が主流です。

通過率への影響はほぼありませんが、Web提出が主流となった今、手書きを求める企業はごく一部です。

ただし、指定が「手書き」の場合は丁寧に書きましょう。「手間=熱意」と見なす企業もゼロではありません。

Q2:写真の印象で落ちることはありますか?

A:あります。

証明写真は第一印象に直結するため、軽視は禁物です。暗い表情や服装が乱れている、背景が生活感丸出しの写真はマイナス評価に直結します。

スマホ撮影であっても問題ありませんが、どうしても不安な場合は、プロが撮影してくれる写真館やスタジオで撮影した方が間違いありません。

ただ、少なくとも、清潔感や誠実さを伝える写真を選びましょう。

Q3:誤字脱字が1箇所でもあったら落ちますか?

A:必ずしも即落ちではありませんが、大きなマイナスになります。

特に「企業名の間違い」や「敬語の誤用」「主語と述語の不一致」などは、基本的なビジネスマナーが身についていないと判断される恐れがあります。

提出前には複数回の見直しと、第三者のチェックを必ず行いましょう。

Q4:エントリーシートの内容は“使い回し”してもいい?

A:部分的な活用はOKです。

ただし、コピペ丸出しはNGであり、特に志望動機は企業ごとに必ず調整が必要となります。

使い回しがバレると、「この会社には本気ではない」と判断されてしまいます。自己PRやガクチカは構成を流用する程度に留め、その企業に合わせた調整を必ず加えましょう。

Q5:志望度が高くなくても、熱意を込めて書かないとダメ?

A:はい。

表面的な志望動機は、すぐに見抜かれます。たとえ第一志望ではないとしても、「なぜ応募したのか」を自分なりに納得できる理由に落とし込むことが大切です。

興味が持てる事業内容・理念・社員インタビューなどをきっかけに、自分の中の納得する軸を見つけましょう。

まとめ

エントリーシートにどれくらい落ちるのか解説してきました。

就活において、エントリーシートは単なる書類ではなく、あなた自身の「人柄」「意欲」「価値観」を伝える最初の面接とも言える存在です。通過率も50%程度と決して高くはありません。

エントリーシートは「自分をアピールするもの」であると同時に、「企業が読みたい内容を書く」文書でもあります。エントリーシート作成時に疑問点が生じたら、「採用担当者が読んで納得するか」という視点に立ち返ることが、成功への近道となるでしょう。

この記事を友達におしえる!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です