OBOG訪問が就活に与える圧倒的な影響力
就職活動のなかで「OBOG訪問」は、内定に直結する重要な情報源のひとつである。しかし、多くの学生はその価値を正しく理解せず、またはやり方がわからずに機会を逃している。OBOG訪問を使いこなせるかどうかで、就活の質と内定獲得率は大きく変わる。
企業説明会や合同説明会とは違い、OBOG訪問は「生の内部情報」に直接アクセスできる場だ。パンフレットやWebサイトでは分からない社風、働き方、評価基準、現場の温度感まで得られる。ここに最大の強みがある。
また、OBOG訪問を通じて得られた知見は、志望動機・自己PR・逆質問の質を大幅に引き上げる。つまり、OBOG訪問は企業研究と面接対策を同時に進められる「実戦準備の中核」となるのだ。
なぜOBOG訪問をやる人とやらない人で差がつくのか
就活生の中でも、OBOG訪問を積極的に活用する人ほど内定率が高い傾向がある。それは以下のような理由による。
① 内部情報を持つ就活生は企業理解が圧倒的に深い
説明会などで得られる情報はどうしても表面的になりやすい。例えば「若手が活躍できます」「裁量権があります」と言われても、それが具体的に何を意味するのかは分かりにくい。
しかしOBOG訪問で実際の社員から話を聞くことで、
若手の裁量権とはどんな仕事か?
入社後の成長環境は実際どうか?
どんな人が評価されているのか?
といった定性的な生情報を掴むことができる。この情報量の差が、ESの完成度、面接の回答内容、志望理由の具体性すべてに反映される。
② 評価されやすい志望動機が作れる
OBOG訪問で得た具体例を志望動機に盛り込むと、「情報収集している学生」という高評価につながりやすい。
たとえば次のような志望動機の違いが生まれる。
一般的な志望動機
「若手のうちから成長できると感じたため志望しました」
OBOG訪問を活用した志望動機
「OBOG訪問で実際に入社3年目の〇〇さんから、海外事業に早期に携わった経験を伺い、成長環境の具体的なイメージが持てたため志望しました」
後者の方が企業も「よく調べている」と感じ、評価が高まりやすい。企業のことを深く理解している学生=意欲が高い学生と認識されるからだ。
③ OBOGが面接の内部対策にもなる
実際にOBOG訪問を重ねることで、面接でよく問われる質問内容や面接官の雰囲気まで知ることができる。面接で何を重視されるかが事前に分かれば、準備の完成度が大きく高まる。
面接で強調した方が良い経験
NGになりやすいポイント
面接官のタイプごとの傾向
OBOG訪問は、表には出ない面接実態を知る手段でもある。
OBOG訪問をやらない学生が陥る3つの弱点
逆にOBOG訪問を行わない学生には以下のようなリスクが発生する。
① 志望動機が抽象的になりやすい
多くのESや面接で見られるのが、「誰でも言えそうな志望理由」になってしまうことだ。企業も他の学生から同じような理由を何度も聞いているため差別化できない。
② 実態とギャップのある入社動機になる
企業側が恐れるのは「ミスマッチによる早期離職」である。OBOG訪問で現場の実態を知っていない学生は、理想だけを語って入社後にギャップを感じる可能性が高まる。企業側もそれを警戒する。
③ 他の学生との情報量格差が広がる
近年はキャリアセンター経由やSNSを活用してOBOG訪問を積極活用する学生が増えている。情報量・質ともに差がつきやすくなっている。
OBOG訪問は企業が「評価ポイント」として見ている
実は企業側もOBOG訪問をしている学生をポジティブに評価する傾向がある。以下のような理由からだ。
① 自主的に行動している
OBOG訪問は自分でアポイントを取り、準備して臨む必要がある。企業はそこで自主性や行動力を確認している。
② 社会人との対話経験が積まれている
OBOG訪問を重ねている学生は、社会人との会話にも慣れており、面接での受け答えも自然になりやすい。これも面接力向上に直結するメリットである。
③ 本気度が伝わる
訪問を重ねている学生は、企業研究に時間をかけている証拠として高く評価されやすい。
OBOG訪問は「何社・何人くらい行くべきか」
OBOG訪問は数をこなせば良いわけではないが、最低でも志望企業群のうち主要3〜5社は複数名訪問するのが理想である。
訪問人数の目安
第1志望群(本命企業):3〜5名
志望度中堅企業:1〜3名
業界研究の比較用企業:1〜2名
企業ごとに3人以上聞くと情報の偏りも少なくなり信憑性が高まる。
次に準備すべきこと:OBOG訪問の準備と進め方
OBOG訪問を効果的に活用するには、しっかりと準備をして臨む必要がある。ただ話を聞くだけでは不十分だ。OBOG訪問の前に用意しておくべきことは以下だ。
志望企業の最新情報整理
OBOGへの質問リスト作成
自己紹介と現状整理
目的意識の明確化(何を知りたいか)
準備が整っている学生ほど、OBOGからの信頼度も高まり、より深い情報を引き出せる。
OBOG訪問のアポイントを取る方法とタイミング
OBOG訪問を始めようと思っても、「どうやって最初の一歩を踏み出すか」で多くの学生がつまずく。ここでは実際のアポイント取得方法や、動き出すべき時期、注意すべきポイントを詳しく解説していく。
① 大学のキャリアセンターを最大限活用する
大学には多くの場合、OBOG訪問支援システムが設けられている。卒業生の連絡先や所属企業リストがデータベース化されており、最も確実かつ安全にアポイントが取れるルートである。
キャリアセンターのOBOGリストは以下のような特徴がある。
企業ごとに在籍卒業生が整理されている
学部やゼミが同じ先輩が見つけやすい
初回コンタクトがしやすいテンプレートあり
特に同じ学部出身のOBOGは親身に話をしてくれる可能性が高く、最初のOBOG訪問には最適な相手といえる。
② OB訪問専用アプリ・SNSを活用する
近年はスマホアプリやSNS経由でOBOG訪問が一般化している。代表例としては以下がある。
ビズリーチ・キャンパス
Matcher(マッチャー)
Lognavi(ログナビ)
OfferBox OB訪問機能
これらは実際に社会人が登録しており、「後輩の相談に乗る」意欲が高い登録者が多い。志望業界に現役社員が少ない大学でも、全国からOBOGを探せる強みがある。
SNS(X(旧Twitter)やLinkedInなど)経由で連絡を取る学生も増えている。ただしSNSはビジネスマナーが問われるため、利用には慎重さが必要だ。
③ 企業のOBOG訪問支援制度を使う
一部の大手企業は、自社の採用ホームページ内でOBOG訪問制度を用意している。
先輩社員と1on1で面談
若手社員との座談会型訪問
企業側も「学生の志望度を高めたい」という意図で実施しており、参加すれば選考前に良い印象を残せることもある。
④ ゼミ・部活動・サークルの先輩を辿る
大学内での人脈も大いに活用すべきだ。
ゼミの先輩
サークル・部活の先輩
アルバイト先の卒業生
自分の身近な先輩から紹介してもらうと、最初の訪問に対する緊張感も和らぎ、自然な流れで企業理解を深めることができる。
OBOG訪問を開始するタイミングは「3年生夏〜秋」が理想
OBOG訪問はなるべく早く始めるべきだ。理想のスケジュールは以下だ。
① 夏インターン前の訪問
大学3年生の夏前〜インターン直前にOBOG訪問を行えば、インターン応募時のES作成にも役立つ。
② 秋以降の本格志望企業選定前に複数回
秋以降、志望業界が固まり始めた段階で、改めてOBOG訪問を重ねると本選考用の情報収集に繋がる。
③ 本選考直前にも最終確認訪問
直前期には企業文化・面接傾向の確認に利用する。複数回の訪問を重ねるのが理想的だ。
初回OBOG訪問の「メール依頼文テンプレート」
アポイント依頼は、丁寧さと簡潔さが命だ。以下のテンプレートを活用しよう。
メール文例
件名:【OBOG訪問のお願い】〇〇大学〇〇学部〇年 〇〇
〇〇株式会社
〇〇部〇〇課
〇〇様
突然のご連絡失礼いたします。〇〇大学〇〇学部〇年の〇〇と申します。
キャリアセンターにて貴社OB・OGリストを拝見し、是非ともOBOG訪問のお願いでご連絡を差し上げました。
現在、貴社に大変関心を持っており、実際に働かれている先輩方のお話を伺い、より具体的に業務理解や社風を学びたいと考えております。
ご多忙のところ誠に恐縮ですが、30分〜1時間程度お時間を頂けましたら幸いです。対面・オンラインいずれでも柔軟に対応可能です。ご検討のほど何卒宜しくお願い申し上げます。
〇〇大学〇〇学部〇年
氏名:〇〇〇〇
電話番号:〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
メール:〇〇〇〇@〇〇〇〇
OBOG訪問の事前準備:情報整理の重要性
せっかく時間を取ってもらう以上、準備不足では失礼にあたる。OBOG訪問前には最低限以下を整理しよう。
① 企業の基本情報確認
企業理念、経営方針、事業内容
直近のニュース・プレスリリース
志望動機の土台整理
② 質問事項の事前準備
質問は最低10個程度用意しておくと良い。以下は例だ。
入社の決め手は何だったか?
若手のキャリアパスはどのようか?
配属や異動はどのように決まるのか?
仕事でやりがいを感じる瞬間は?
働くうえで大変なこと、乗り越えた経験は?
具体的で相手が答えやすい質問設計がコツとなる。
③ 自己紹介の練習
初回訪問では自己紹介が必ず求められる。学部・ゼミ・関心領域・志望理由の簡潔な自己紹介を練習しておこう。
OBOG訪問は「面接の予行演習」になる
OBOG訪問は就活準備の中でも面接対策として非常に効果的である。理由は以下の通りだ。
① 社会人への説明スキルが鍛えられる
実際の社会人に話す経験を積むことで、緊張感のある会話に慣れる。これが本番面接での安心感につながる。
② 自己分析の深掘りができる
OBOG訪問での質問に答えていくうちに、自分の志望理由の整理が自然と進む。
③ 業界理解の言語化練習になる
説明会では得られないリアルな情報を聞くことで、面接用の具体例が蓄積される。
OBOG訪問「当日」の成功させるポイントとは
ここまで準備してきた内容を、いよいよOBOG訪問の場で実践に移す段階に入る。OBOG訪問当日は、情報を受け取る場であると同時に、自分の印象形成にも直結する重要なコミュニケーションの場となる。単なる情報収集ではなく、選考の入り口になる意識を常に持つべきだ。
① OBOG訪問当日の心構えを整える
社会人の先輩は、あくまで「後輩の成長を応援する」気持ちで会ってくれている。そのため、緊張しすぎる必要はないが、最低限のビジネスマナーや誠意は非常に重視される。
訪問当日に意識すべき基本マインドは以下である。
「聞く姿勢」と「学ぶ姿勢」を前面に出すこと
謙虚だが受け身になりすぎないこと
社会人の貴重な時間をもらっている意識を持つこと
就活の面接よりもややフランクな場ではあるが、甘え過ぎず適切な緊張感を持って臨むことが信頼形成の第一歩となる。
② 待ち合わせ〜第一印象は非常に重要
OBOG訪問で意外と差がつくのが、初対面の「導入部分」である。第一印象の形成は、訪問内容全体の空気感を大きく左右する。
待ち合わせ時の注意点
約束時間の10分前到着を基本にする(早すぎも注意)
カフェ等で待つ場合は、先に席を取るのが好印象
挨拶は「本日はお忙しい中お時間いただきありがとうございます」とハッキリ伝える
たった1分の印象が、OBOGの温度感を大きく変えていく。
③ OBOG訪問の「自己紹介テンプレート」
最初に必ず自己紹介を求められる。内容は簡潔・論理的・意欲が伝わる形に整えておこう。
自己紹介例
「〇〇大学〇〇学部3年の〇〇と申します。ゼミでは〇〇のテーマを研究しており、大学時代はサークル活動として〇〇に取り組んできました。現在は貴社の〇〇事業に特に関心を持ち、志望企業として検討しているところです。本日は現場のお話を伺い、より具体的なイメージを持たせていただければと考えております。よろしくお願いいたします。」
ここで大切なのは、
「どの分野に興味があるか」を明示
「今日聞きたいこと」が明確に伝わる構成
OBOG側も、学生の背景が整理されていると話しやすくなる。
④ 質問の順番と展開の仕方が「深掘り力」を決める
OBOG訪問の最大の価値は「表に出ていない現場のリアル」を聞ける点にある。ただし、いきなり核心質問をぶつけると、会話が一方通行になるリスクもある。徐々に深掘りしていく設計が重要だ。
質問展開例
① 導入:仕事の概要確認
現在どのような業務に携わっていらっしゃいますか?
入社から今までのキャリアの流れは?
② 発展:やりがい・難しさ
業務の中で特にやりがいを感じる瞬間は?
入社前と後でギャップを感じたことはありますか?
③ 核心:会社の価値観・社風
若手に求められる能力・姿勢とは?
社内で評価される人材像は?
④ 終盤:就活アドバイス
選考時に特に意識すべき点は?
面接でよく問われる質問などは?
段階的に進めることで、相手の温度感に合わせた本音を引き出せるようになる。
⑤ ノートは取るが「聞く姿勢」を崩さない
OBOG訪問では、情報量が膨大になる。要点メモは必須だが、常にアイコンタクトを意識し、メモばかりに集中しすぎないよう心掛ける。
メモはキーワード中心に短く
大切な部分では目を見てリアクションを返す
重要発言時は「今のお話、非常に参考になります」とコメントを挟む
この姿勢が双方向コミュニケーションを成立させ、信頼形成を促進する。
⑥ NG質問を避ける注意点
OBOG訪問でも「聞いてはいけない質問」は存在する。失礼や評価ダウンに繋がるNG質問は以下だ。
給与・昇進スピードを過剰に深掘り
ネガティブな噂話をぶつける
内定に直結する裏情報を強引に求める
基本は現場の実態・仕事理解を深める質問中心に据えるのが安全かつ有益である。
OBOG訪問中に「信頼関係」を構築する小技
実は、OBOG訪問ではその場で好印象を与える会話スキルが、次の支援に繋がることも少なくない。OBOG訪問を「点」で終わらせず「線」につなげる工夫を持とう。
① 共通点を自然に見つける
大学の共通ゼミ・サークル・出身地・趣味などを会話の中で拾う
「私もそのサークルの先輩方から話を伺って…」とつなげると親近感が湧きやすい
② 途中経過の自分の考えを少し挟む
「実は私も将来的に〇〇事業に携わりたいと考えています」
「入社後のキャリアパスについて特に興味があるんです」
自分の関心を示しつつ質問すると、OBOG側も話を広げやすくなる。
③ 次回フォローに繋がるお礼の表現を含める
「本日伺った内容を参考に今後の志望理由をさらに整理していきます」
「またご迷惑でなければ後日ご相談させていただくことも可能でしょうか」
好意的な流れになれば、二度目のアドバイス機会につながることも珍しくない。
OBOG訪問は「選考スタート前の仮面接」だと考えよう
最も重要な意識づけは、OBOG訪問を単なる情報収集の場と捉えないことだ。OBOG訪問で得られるのは以下のような極めて本番に直結する力である。
実戦型の質問対応力
就活全体の志望理由整理
現場用語・社内文化の自然な理解
企業文化に合う自己PRの磨き上げ
本選考前の内部アドバイス
つまり、OBOG訪問は「面接本番の予行演習+企業研究の最終仕上げ」と位置付けるのが正しい。
OBOG訪問「終了後」が就活力を決定づける
OBOG訪問は当日で完結ではなく、訪問後の行動こそが内定獲得力の差を生む。得た情報を放置せず、正しく整理・分析・活用することが極めて重要だ。ここでは、訪問後に必ず実行すべき「振り返りの具体的方法」から解説していく。
① 直後にメモを清書し整理する
訪問終了直後、記憶が新鮮なうちにキーワードだけでなく「感じたこと」まで記録することが最重要となる。
整理メモのおすすめ構成
【OBOG氏名・所属部署】
【仕事内容概要】
【仕事のやりがい・苦労点】
【若手に求められる力】
【社風・文化について印象的だった話】
【自分の感想・学び】
単なる箇条書きではなく、感情や気づきを言語化することで、志望動機・自己PRの素材として流用しやすくなる。
② 情報を「選考対策データベース化」する
OBOG訪問を重ねるごとに、情報は蓄積していく。データベース化することで志望企業ごとの比較軸が明確になり、選考対策資料として非常に役立つ。
自分専用データベースの構築法
Excelやスプレッドシートで管理
各企業ごとにOBOG情報を分類
良い点・気になる点を色分け整理
面接準備用の志望理由メモを併記
整理力=内定獲得力といっても過言ではない。
③ お礼メールを即日中に送付する
OBOG訪問が終了したら、できれば当日中にお礼メールを送るのが社会人としてのマナーでもある。
お礼メール例文
件名:【本日のお礼】〇〇大学〇〇
〇〇様
本日はご多用のところ貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。
〇〇様のお話から、実際の現場で求められる力やキャリア形成の具体例を学ばせていただき、大変参考になりました。
本日の学びを今後の就職活動・自己分析にしっかり活かしてまいります。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。
〇〇大学〇〇学部〇年
氏名
メールアドレス
電話番号
お礼の一言があることで、後日二度目の相談もしやすくなる。
OBOG訪問の成果を「内定獲得」にどう活かすか
最大の目的は、OBOG訪問で得た情報を実際のエントリーシート(ES)・面接回答に反映することである。ここでしっかり活用できる学生は圧倒的に内定率が上がる。
① 志望動機の具体性を高める
OBOG訪問は「現場のリアル」を知る機会であり、志望理由の裏付け材料を提供してくれる。
活用例
Before(表面的志望動機)
「貴社のグローバル展開に魅力を感じました」
After(OBOG活用志望動機)
「OBOG訪問で〇〇様より、入社後3年目で海外プロジェクトに携わった経験を伺い、若手でも主体的に挑戦できる環境が整っている点に強く惹かれました」
現場社員の言葉を引用することで「本気で調べた学生」だと評価されやすい。
② 自己PRの完成度が高まる
OBOG訪問で、現場で評価される資質・価値観を具体的に学べる。そこから自己PRの強調ポイントを絞り込むことができる。
強調ポイント抽出例
チームワーク重視企業 → 協調性・巻き込み力を強調
個人の挑戦を重視する企業 → 自発性・突破力を強調
安定性を重視する企業 → 丁寧な積み上げ型努力を強調
OBOGから得た「企業の人材観」をPR戦略に反映させると強い。
③ 逆質問で差をつける材料になる
面接終盤の「逆質問」での質も、OBOG訪問経験者はワンランク上になる。
逆質問例
「OBOG訪問で伺った現場配属の柔軟さについて、実際に選抜基準などがあれば教えていただけますか?」
「若手のキャリア形成支援制度について、今後の展望などはありますか?」
企業は「きちんと内部まで理解している学生」と高く評価してくれる。
OBOG訪問は「隠れた本選考」でもある
実は一部企業では、OBOG訪問そのものが評価対象になるケースも存在する。これは完全に裏選考という意味ではなく、自然な評価ポイントとして人事にフィードバックされることがあるという意味である。
① 学生の姿勢は人事に共有される可能性がある
しっかり準備していた
質問内容が鋭かった
志望度が本気に感じられた
こうしたポジティブ評価は、後の選考で加点要素となるケースもある。
② 一方で逆効果になるリスクもある
無礼な態度
明らかに事前準備不足
内定目的の不躾な情報収集
こうしたマイナス行動は、マイナス評価としてフィードバックされる可能性もある。
常に「企業に評価されている」という緊張感を忘れてはならない。
まとめ
OBOG訪問は、新卒就活における最も費用対効果の高い実戦型準備である。説明会やサイト閲覧とは桁違いの具体性を得られることが、他の就活生との差を決定的に広げてくれる。
ここまでの内容を整理すると、OBOG訪問成功の全体像は以下となる。
開始前準備
キャリアセンター・アプリ・ゼミ人脈をフル活用してアポ取り
訪問当日
礼儀・準備質問・双方向コミュニケーションを重視
訪問後
情報整理・内省・データベース化・お礼メール送付
選考活用
志望動機・自己PR・逆質問の質を飛躍的に高める
OBOG訪問を制する学生は、面接の説得力が段違いに上がる。
ぜひ実践を重ね、自分だけの強力な就活武器に育ててほしい。
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