【例文つき】好印象を与える会社説明会の感想の書き方

Post Thumbnail

【例文つき】好印象を与える会社説明会の感想の書き方

就活中で会社説明会に参加した後に提出を求められる感想文やアンケートですが、何を書けばいいのか迷う人もいるものです。この感想文やアンケートを形式的に済ませてしまいがちですが、企業は会社説明会後の感想文を通して、「どれだけ内容を理解していたか」「何に関心を持ったか」「会社の価値観とマッチしているか」などをみています。

だからこそ、ただ「楽しかった」「勉強になった」で終わらせるのではなく、自分らしい気づきや志望の意志を伝えることが大切です。

そこで、会社説明会の好印象を与える感想文の書き方のコツや目的別の感想文例・業界別の質問例を紹介していきます。

会社説明会における感想文の書き方のポイント

就職活動において、会社説明会の感想文は単なる形式的なまとめではなく、企業に対する関心の高さや、自分自身とのマッチ度をアピールする重要な手段です。企業側は、説明会の感想文を通して、参加者がどのように内容を受け取り、どれだけ真剣に将来を考えているかをみています。

ここからは、初めての方でも安心して書けるよう4つのステップに分けて感想文の書き方を解説します。

①             導入文

まずは、会社説明会に参加できたことへの感謝の気持ちを述べるのが基本です。ビジネスの場では礼儀が重視されるため、冒頭で丁寧な挨拶を入れることで誠実さや社会人としてのマナーが伝わります。

例文:

本日はご多忙の中、貴重なお時間を割いて会社説明会を実施いただき、誠にありがとうございました。貴社について理解を深める大変貴重な機会となりました。

ポイント:

「お時間をいただき、ありがとうございました」「貴重なお話を伺う機会をいただき〜」など、ネガティブな言葉や軽い表現(例:「楽しかったです!」)は避けるようにしましょう。

②             内容の要約

会社説明会の中で得た情報のうち、特に印象に残った内容をピックアップして簡潔に伝えることで、企業への理解度の高さをアピールできます。あえて「説明会で初めて知ったこと」に触れると、他の応募者と差をつけることが可能です。

例文:

貴社が展開されている○○事業や、□□制度の背景にある考え方について詳しく知ることができ、貴社ならではの価値提供に大きな魅力を感じました。

ポイント:

「どんなスライドが印象に残ったか」「どの社員の話が響いたか」などを補足すると、よりオリジナル性が出ます。

企業HPなどでは得られなかった現場の声への気づきも加えると好印象を与えることが可能です。

③             自分との接点

感想文の中でも特に重要なのが、自分自身との共通点や共感したポイントを明確にすることです。企業は、価値観や方向性が一致する人材を求めているため、自分の経験や考えと企業のビジョンがどうつながるかを具体的に伝えましょう。

例文:

貴社の掲げる「○○」という理念に強く共感いたしました。大学で□□を学ぶ中で同様の価値観を大切にしてきた経験があり、貴社の△△への取り組みには深い親和性と魅力を感じております。

ポイント:

自分の活動(学業・アルバイト・課外活動など)と企業理念を「接続」して書くと説得力が増します。

「共感しました」で終わらず、「だからこそ働きたい」と続けると、より前向きな印象になるものです。

④             今後の意欲

感想文の締めくくりでは、選考への意欲や企業で実現したいことを簡潔に述べましょう。企業にとっては「この学生は入社後、どのような意志で働いてくれるか」を見極めるヒントになります。

例文:

説明会を通して、貴社で働きたいという気持ちが一層強まりました。選考にもぜひ参加させていただきたいと思います。

ポイント:

志望度の高さを明確に言葉で伝えることが大切です

「将来は○○の分野で活躍したい」など、将来のビジョンを添えると熱意がより伝わるでしょう。

会社説明会の目的別の感想文 【例文集】とコツ

会社説明会の感想文は、「とりあえず参加した」という印象を与えてしまうと、企業側にマイナスな評価を与えてしまう可能性もあります。だからこそ大切なのが、目的に応じた書き方です。自分が何を重視して参加し、どのようなことを感じたのかを明確に伝えることで、説得力のある感想になります。

ここでは、シチュエーションごとに使える感想文の例文と、それぞれの書き方のポイントを詳しく解説します。

フォォーマルな感想文

例文:

本日はご多忙のところ、会社説明会を開催いただき誠にありがとうございました。貴社の○○事業や□□制度について、具体的かつ丁寧にご説明いただき、貴社への理解を一層深めることができました。中でも、○○の取り組みは社会の変化に即した内容であり、大変興味深く拝聴いたしました。今後の選考にも真摯に取り組んでまいりたいと考えております。

コツ:

このスタイルでは、企業に対する敬意を第一に示しつつ、会社説明会を通じて得た学びと志望意欲を、バランスよく盛り込でいることがポイントです。

決まり文句で終わるのではなく、自分がどのような取り組みに関心を持ったのかを明記することで、感想文にオリジナリティが加わります。

業界や企業を問わず使えるため、どんな場面でも活用できる汎用性の高いパターンです。

本気度が伝わる感想文

例文:

説明会を通じて、貴社の事業内容や理念はもちろん、社員の方々の温かい雰囲気や活気ある職場環境を肌で感じることができました。特に、若手社員の方々が自らのアイデアを活かして積極的にチャレンジされている姿に強く惹かれました。貴社で自分の力を発揮し、共に成長していきたいという思いが一層強まりました。

コツ:

このタイプの感想文では、会社説明会を通じて「この会社で働きたい」という強い意志が芽生えたことを、はっきりと文章で伝えることが重要です。

単にいい印象を受けたという表現ではなく、「なぜこの会社を志望するのか」という具体的な理由まで踏み込んで書くことで、より説得力のある内容になります。

特に、志望度の高い企業に向けては、このような本気度が伝わる表現が効果的です。

オンラインなど、形式への配慮も加える

例文:

本日はオンラインでの会社説明会にご対応いただき、誠にありがとうございました。進行がスムーズで、資料や映像を通じて貴社の取り組みや社内の雰囲気をリアルに感じ取ることができました。特に、○○に関するご説明は印象に残っており、画面越しでも貴社の魅力が十分に伝わってきました。

コツ:

オンライン形式の会社説明会に参加した際は、通信環境や運営に対する配慮への感謝を伝えることが、誠実な印象につながります。また、「オンラインであっても社内の雰囲気が伝わった」とポジティブに評価することで、気遣いや丁寧さが感じられる文章になります。

画面越しだからこそ印象に残ったエピソードや発見なども交えると、より具体性のある感想文になるでしょう。

価値観の一致を前面に出す

例文:

貴社が大切にされている「○○」という価値観に深く共感いたしました。私自身、大学時代の○○活動を通じて同様の価値観を重視し、行動してきた経験がございます。説明会での内容を拝聴し、自身の考え方と貴社の方向性が重なっていると感じ、ぜひ一員として共に社会に貢献していきたいという気持ちが強まりました。

コツ:

企業の理念や大切にしている価値観に共感した場合は、それを単に「共感しました」とだけ述べないようにしましょう。自分の経験とどのように結びついているのかまで言及すると、文章に深みが生まれます。

企業は、自社と同じ方向を向いて一緒に働ける価値観を持った人材を求めているため、こうした価値観の一致が明確に表現されていると好印象です。また、感想文の内容がそのまま志望動機とつながることも多く、今後の選考でも有利に働く可能性があります。

質問を通じて得た学びをアピール

例文:

説明会後の質疑応答では、社員の皆様の実体験に基づいた具体的なお話を伺うことができ、大変貴重な学びとなりました。特に、「○○に関する質問」へのご回答から、現場での課題解決に対する貴社の真摯な姿勢を感じ取ることができました。自分もその一員として、現場の課題に向き合いながら価値を創出していきたいと強く思いました。

コツ:

質疑応答の内容に触れた感想文は、会社説明会に対して積極的な姿勢で臨んだことを印象づけられるでしょう。社員の方からの回答を通して新たな気づきや理解があったことを伝えると、話をただ聞いているだけでなく、自ら深く理解しようとする意欲が伝わります。

また、質疑応答の内容を覚えていること自体が、会社説明会に真剣に向き合った証として評価されやすくなります。

感想文をさらに良くするコツ

感想文をより印象的に仕上げるには、企業ホームページやパンフレットには載っていない説明会ならではの情報に触れることが重要です。誰の話が印象に残ったか、どのスライドや資料が記憶に残ったかといった具体的な内容を盛り込むことで、あなたのリアルな体験が伝わります。

また、文章の長さは300〜500字程度を目安にしましょう。一文が長くなりすぎないように構成を整えることで、読みやすさも向上します。読み手に配慮した文章は、それだけで誠実な印象を与えるものです。最後は改めて感謝の気持ちを述べて、全体を丁寧にまとめましょう。

会社説明会のアンケートにも効果的な「感想+質問」セットの例文

会社説明会後に記入するアンケートは、単なる出欠確認や満足度調査ではありません。志望度の高さや企業への理解、将来のビジョンを伝える重要な場面です。特に「感想+質問」のセットで答えることで、自分が説明会にしっかり参加し、深く理解しようとしている姿勢を示せます。

ここでは、目的や関心ごとに分類した「感想+質問」の例文をご紹介します。企業側が「もっと話してみたい」と思えるようなアンケートを目指しましょう。

●感想:

会社説明会の中で印象に残った内容、共感した理念や考え方、志望意欲が高まったことを簡潔に表現しましょう。

●質問;

特に興味を持ったポイントについてさらに知りたいこと、会社説明会やHPではわからなかった実務や制度の詳細、入社後の働き方・キャリア・評価制度など、未来を意識した質問が好印象です。

アンケート例文① 基本・丁寧パターン(全業界向け)

感想: 

本日はお忙しい中、貴重なご説明を賜り誠にありがとうございました。貴社の事業内容および大切にされている価値観について理解を深めることができ、大変有意義な時間となりました。特に、○○の取り組みには強く関心を持ちました。

質問: 

若手社員の方々がどのようなプロジェクトに携わっているのか、具体的な事例があればぜひお聞かせいただけますと幸いです。

アンケート例文② 志望度を伝えるパターン

感想: 

貴社が掲げる「○○」という理念に深く共感いたしました。社員の方々の雰囲気や柔軟な働き方についても詳しく伺うことができ、自身が働く姿をより具体的にイメージすることができました。

質問: 

理念に共感して入社された社員の方々が、実際の業務においてどのような場面でやりがいを感じていらっしゃるのか、お聞かせいただけますでしょうか。

アンケート例文③ オンライン説明会用(参加形式への配慮)

感想: 

このたびはオンライン形式にもかかわらず、分かりやすく丁寧にご説明いただき誠にありがとうございました。動画や資料を通じて事業内容を具体的に理解でき、画面越しでも貴社の雰囲気が伝わってきたことが印象的でした。

質問: 

今後の選考でもオンライン形式が予定されている場合、事前に心掛けるべきポイントなどがあれば、教えていただけますと幸いです。

アンケート例文④ 働き方に興味を持ったパターン

感想: 

社員の皆様が語られていたワークライフバランスや柔軟な働き方に対する取り組みが非常に印象的でした。働きやすい環境づくりに注力されている貴社の姿勢に大きな魅力を感じました。

質問: 

貴社では、育成制度やスキルアップ支援はどのような形で行われているのか、具体的な取り組みについて伺えますでしょうか。

アンケート例文⑤ 事業内容に興味を持ったパターン

感想: 

会社説明会でご紹介いただいた○○事業の取り組みに強く感銘を受けました。その社会的意義と今後の可能性に大きな魅力を感じ、ぜひ自身も関わっていきたいと感じました。

質問: 

この事業に新入社員が関わる機会はどのようなタイミングで訪れるのか、配属や研修の流れも含めて教えていただければと思います。

アンケート例文⑥ 業界理解が深まったパターン(業界研究の一環として)

感想: 

業界の現状や将来の展望について具体的に知ることができ、大変勉強になりました。貴社の独自の強みや、他社との差別化に対する取り組みにも深く関心を持ちました。

質問: 

貴社が今後、特に注力していく予定の事業領域や戦略について、可能な範囲でお伺いできれば幸いです。

好印象となる質問例

会社説明会では、参加者からの質問を通じて「どこまで企業理解が進んでいるか」「どのような視点で物事をみているか」が伝わります。いい質問は、企業への関心や、働く姿勢の前向きさを自然にアピールするチャンスにもなるでしょう。

以下では、選考担当者からの評価につながりやすい好印象な質問例をカテゴリ別に紹介します。それぞれの質問への補足や「他にも使える質問」も紹介しています。

・働き方

質問例:

「若手社員の皆様は、日々どのようなスケジュールで業務に取り組まれているのでしょうか。また、働き方の特徴についてもお伺いできればと思います。」

「若手社員が担当される業務の裁量や、責任の範囲について教えていただけますでしょうか。」

「テレワークやフレックス制度など、柔軟な働き方に関する制度の導入状況について伺えますか。」

・教育制度:

質問例:

「入社後の研修制度やキャリア形成に関するサポート体制について、具体的にお伺いできますでしょうか。」

「配属後のOJTは、どのような流れで実施されていますか?」

「中長期的な視点でのスキルアップ支援制度やキャリア面談の仕組みがあれば、教えていただきたいです。」

・雰囲気:

質問例:

「貴社の社内の雰囲気や、部署を越えたコミュニケーションの取り方について教えていただけますか。」

「社員同士の交流やチームビルディングを促進するようなイベントや制度があれば伺いたいです。」

「リモートワーク時における部署間・チーム内のコミュニケーションで工夫されている点があれば、教えてください。」

・価値観

質問例:

「貴社の社員の皆様が、日々の業務の中で共有している価値観や、大切にされている考え方について伺えますでしょうか。」

「貴社の理念は、どのような場面で社員の行動や意思決定に表れていますか?」

「社員の皆様が「貴社らしさ」を実感するのはどのような瞬間でしょうか?」

・配属

質問例:

「新卒入社時の配属について、どの程度本人の希望が反映されるのかお伺いできますか。」

「配属先の決定にあたり、重視される評価基準や適性判断について伺いたいです。」

「入社後に職種変更や部署異動のチャンスがある場合、その頻度や制度について教えていただけますか。」

・長期ビジョン

質問例:

「今後5年〜10年の中長期的な展望の中で、貴社が注力していかれる分野や目指す方向性についてお伺いしたいです。」

「今後、特に注力していきたい新規事業やグローバル展開の構想があれば教えてください。」

「業界の変化に対応する中で、貴社が今まさに取り組んでいる挑戦や改革について伺いたいです。」

業界別でみる!会社説明会の感想+質問セット

会社説明会では、業界ごとに重視されるポイントや伝えるべき内容が異なります。その業界ならではの価値観やキーワードを押さえた上で感想を書くと、理解度や関心の高さが伝わり、企業に好印象を与えられるでしょう。

ここでは、主要な業界別に実際に使える「感想+質問」の例文を紹介します。自分の志望業界に合わせて、表現をカスタマイズしてみましょう。

IT業界

IT業界は常に技術革新が進む分野であり、「スピード感」や「柔軟な発想力」「学び続ける姿勢」が求められます。会社説明会で得た知識をもとに、新しい技術への関心や業界の動向を自分の言葉で表現することが重要です。

感想では「最新技術への驚き」や「社会的インパクトの大きさ」を取り上げてみてください。質問では「配属の決まり方」や「スキルアップの機会」など、自分がどのように働けるかを具体的に想像していることをアピールしましょう。

感想: 

「貴社が開発されている○○システムが社会に与える影響の大きさに感銘を受けました。また、絶えず新しい技術を取り入れて進化し続ける姿勢に、業界の最前線で挑戦されている貴社の強みを感じました。特に、エンジニアの方が語られていたキャリア形成のお話は、将来像を描くうえで大変参考になりました。」

「最新のAI技術やクラウド活用についてのお話が非常に興味深く、貴社が業界の最前線で活躍されていることに強く魅力を感じました。」

質問: 

「新入社員のプロジェクト配属は、どのようなプロセスで決定されるのでしょうか。また、文系出身の社員がどのような場面で活躍されているか、具体的な事例があればぜひ教えていただきたいです。」

「AIやデータ分析に関わる部署では、新卒社員がどのような業務から携わるのでしょうか?」

メーカー業界(製造・技術系)

メーカーは「技術力」と「ものづくり精神」が根幹にあります。企業ごとの強み(例:自社開発体制、環境技術、高品質主義など)に注目すると、製品の背景にある価値観や開発ストーリーに興味を示す姿勢が評価されるでしょう。

感想文では、製品だけでなく工程全体への理解や社会貢献性にも触れると深みが出ます。質問は、若手の活躍機会や現場との連携といった「働き方」に焦点を当てると具体的で効果的です。

感想: 

「製品開発から生産、品質管理まで一貫したものづくりに対する貴社のこだわりに、強く感銘を受けました。特に、現場と開発部門が連携しながら製品改良に取り組む姿勢は、実践的でありながら理論に裏打ちされた力強さを感じました。」

「貴社の環境配慮型製品の開発に強く共感しました。地球規模の課題に対して技術でアプローチする姿勢に魅力を感じました。」

質問: 

「若手社員が製品開発に携わるのは、入社後どのようなタイミングからなのでしょうか。また、製造部門と他部門との連携の仕方についても具体的にお伺いしたいです。」

「サステナビリティに関連する製品開発において、新入社員がどのような形で関わるチャンスがあるのか、お聞かせいただけますでしょうか。」

不動産業界 

不動産業界は「モノ売り」ではなく「暮らしを提案する仕事」です。会社説明会では、地域との関わり方、顧客への接し方、提案力が重視される傾向があります。

感想では「人と街をつなぐ」「人生の節目に関わる」など、人間味あるやりがいに共感する表現を入れると印象的です。質問では、新人の育成環境や営業活動のスタートラインについて具体的に尋ねると、志望度の高さが伝わります。

感想: 

「貴社の地域密着型の提案スタイルや、お客様一人ひとりのライフプランに寄り添う姿勢に共感いたしました。住まいを通じて「人と街」をつなぐ役割に、大きなやりがいと社会的意義を感じました。」

「説明会で拝見したリノベーション事業の事例が印象的でした。単なる物件提供にとどまらず、暮らしそのものを提案している姿勢に強く惹かれました。」

質問: 

「営業未経験者が安心してスタートできるようなフォロー体制は、どのような仕組みになっているのでしょうか。また、配属直後は賃貸と売買のどちらの業務から始まるケースが多いのかもお伺いしたいです。」

「物件提案時に重視されているヒアリング項目などがあれば教えていただきたいです。」

商社業界

商社は「モノを流す」だけでなく、課題を解決するビジネスクリエイターです。業界の枠を超えた提案力と行動力が問われるため、広い視野と挑戦心を感じさせる感想が好印象です。

感想では、「提案型のビジネスモデル」「グローバルな舞台での活躍」などに着目し、自分もその一員として動きたいという意欲を示しましょう。質問では、配属制度の仕組みや若手が海外で直面する現実を聞くと、リアリティのある姿勢が伝わります。

感想: 

「貴社のグローバル展開、そして単なる物流ではなく、課題解決型のビジネスを推進されている点に大きな魅力を感じました。広範なビジネス領域における貴社の柔軟な発想と対応力に、商社という業種の奥深さを改めて認識しました。」

「説明会で紹介された現地法人のエピソードがとても印象的でした。自ら提案し、交渉し、プロジェクトを進めていく商社パーソンの姿に憧れを抱きました。」

質問: 

「国内外の配属先はどのような要素をもとに決定されるのでしょうか。また、新卒の段階で海外勤務の可能性があるかどうかについても、詳しく伺いたいです。」

「海外でプロジェクトを担当する際、新人が直面しやすい課題や、その乗り越え方について具体的な事例があれば教えていただけますか。」

物流業界

物流は「裏方」のイメージが強いですが、社会インフラとしての存在価値が非常に高い業界です。会社説明会では、ITやAIを活用した効率化、災害対応など、社会貢献とのつながりを感じさせる話題が多く登場します。

感想では、「当たり前を支える仕事への敬意」「人と物を支える使命感」などに共感する表現が効果的です。質問では、現場と本社の連携や、新人時代の具体的な経験など、入社後の動き方をイメージしたものが適しています。

感想:

「物流という日常を支えるインフラに対して、これまで以上に重要性を実感いたしました。貴社がITやDXを活用し、効率化と品質向上を両立されている姿に、未来を見越した先進的な取り組みを感じました。」

「災害時の緊急輸送体制に関するご説明を通して、物流が社会の“安心”を支える存在であることを改めて認識しました。その役割を果たす貴社の姿に、誇りを持って働く社員の方々の強さを感じました。」

質問: 

「現場と本社の連携は、どのように進められているのでしょうか。また、新人が実際に現場経験を積む機会がある場合、その具体的な内容についてもお聞かせいただければ幸いです。」

「災害対応やBCP(事業継続計画)に関して、若手社員が携わることはありますか?」

業界別の書き方のポイント

業界ごとに求められる人物像や注目されるキーワードは異なります。説明会の感想文を作成する際は、これから紹介する3つのポイントを意識して、より効果的に自分の関心や理解をアピールしましょう。

①その業界ならではの言葉を使う

各業界の専門用語や特徴的な表現を取り入れることで、業界研究の深さや志望度が伝わります。

たとえば、

•               IT業界なら「システム開発」「クラウド」「DX」

•               不動産業界なら「ライフプラン」「資産価値」「地域密着」

•               物流業界なら「インフラ」「供給網」「トレーサビリティ」

といった言葉を積極的に使いましょう。

②質問は「働く姿」を具体的にイメージしたものに

単に「詳しく知りたい」ではなく、「入社後、自分がどう関わるか」を意識した質問が好印象です。たとえば「新人が関わるプロジェクト」「評価制度」「成長のためのサポート体制」などを聞くと、前向きな印象を与えます。

③説明会内容をしっかり聞いていた姿勢を見せる

 感想文には、「誰の話が印象的だったか」「どの取り組みに共感したか」など、会社説明会の具体的な内容を盛り込むと、受け身ではなく主体的に参加したことが伝わります。企業は「ちゃんと話を聞いていた人」を覚えているもの。特に記名アンケートでは、この点が評価に直結します。

会社説明会のアンケートに書くとNGな感想パターン

会社説明会後に記入するアンケートは、企業が学生の理解度や志望度を見極めるための大切な参考資料です。特に記名式の場合は、その内容が選考資料として扱われることもあるため、書き方には十分な注意が必要です。

内容が曖昧なものや無関心にみえる表現、あるいは敬語や文章構成に不備があると、印象が台無しになってしまうこともあります。誠意を持って書いたつもりでも、伝え方によっては評価を下げてしまう可能性があるのです。

これから紹介するNG表現と改善例を参考に、相手にしっかり伝わる、マナーを意識した感想文を目指しましょう。

【NGパターンとその理由】+ 改善例

①「特に印象に残ったことはありませんでした」 

理由:

これはもっとも避けたい表現です。会社説明会に参加したにもかかわらず、何も得るものがなかった、興味が湧かなかったと受け取られてしまい、「企業に対する関心が薄い」と判断されるリスクがあります。

改善例: 

「全体を通じて非常に分かりやすいご説明をいただき、特に○○に関する取り組みは印象に残りました。これまで知らなかった視点から貴社の事業を知れて、大変有意義な時間となりました。」

全体の理解度を示しつつ、自分なりに気になったポイントを具体的に挙げることが大切です。

②「正直あまりよく分かりませんでした」 

理由:

正直さは悪くありませんが、この言い方だと「説明が悪い」と責任転嫁しているように受け取られかねません。理解しようと努力した姿勢を言葉にすることで、前向きな印象に変えられます。

改善例: 

「一部、専門的で理解が追いつかない部分もありましたが、○○に関するお話を通して新たな視点を得ることができ、より深く関心を持つきっかけになりました。」

難しいという事実は伝えつつ、どのように学びを得たかを補うことがポイントです。

③「他社と似ている印象でした」 

理由:

比較の仕方によっては、企業の個性を否定してしまう印象を与えます。特に企業は「自社の独自性」をアピールしている場ですので、失礼に感じられることもあります。

改善例: 

「業界全体として共通する要素がある一方で、貴社独自の○○への取り組みは他社にはない強みとして強く印象に残りました。貴社ならではの価値観や姿勢に、深い魅力を感じました。」

同業他社との共通点を認めたうえで、違いや魅力を具体的に伝えると好印象です。

④「興味がなかったけど説明会を聞いて少しは理解できました」 

理由:

「最初は興味がなかった」という否定的な前置きは不要です。どんなに説明がよくても、ネガティブな印象が先に残ってしまいます。後半のポジティブな内容にフォーカスしましょう。

改善例: 

「今回の説明会を通して、これまであまり触れてこなかった○○分野に関心を持つようになりました。特に○○に関する取り組みは、今後さらに理解を深めていきたいと感じさせられる内容でした。」

興味を持つようになった「変化のプロセス」を前向きに表現するのがコツです。

⑤「楽しかったです!ありがとうございました!!!」 

理由:

学生同士やSNSで使うようなカジュアルな言葉遣いは、ビジネスの場では不適切です。感情をストレートに伝えるのはいいことですが、ビジネスマナーを守る必要があります。

改善例: 

「本日は貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。貴社の事業や職場環境について具体的に知ることができ、今後のキャリアを考えるうえで非常に参考になりました。」

感謝と感想を丁寧な言葉に置き換えるだけで、社会人としての印象が大きく向上します。

⑥「何をしている会社かよく分からなかったです」 

理由:

企業研究を怠っている印象を与えてしまい、準備不足・意欲の低さと受け取られる危険があります。たとえ難しかったとしても、どの部分に関心を持ったかを書くことでカバーが可能です。

改善例: 

「貴社が展開されている幅広い事業について、一度に全てを把握するのは難しく感じましたが、その中でも特に○○の分野に興味を持ちました。今後、より詳しく学んでいきたいと感じています。」

興味が湧いたポイントをきっかけに前向きな姿勢を見せると、誠実さが伝わります。

⑦:一言のみ・短すぎる

理由:

「良かったです」「分かりやすかったです」など感想が短すぎると、「なんとなく書いた」「やっつけ感がある」と見なされやすく、あなたの誠意や熱意が伝わりません。

改善例: 

「特に○○についてのご説明が具体的で分かりやすく、貴社の考え方や業務の流れに対する理解が深まりました。さらに関心を持ったため、今後も積極的に情報収集をしていきたいと感じております。」

「何が」「なぜ」よかったのかを伝えると一気に印象が変わります。

アンケート感想を書く際のマナー

会社説明会後に提出するアンケートの感想文は、単なる感想の共有にとどまらず、採用担当者が「あなたという人物」を理解するための大切な情報源になります。特に記名式のアンケートでは、第一印象や今後の選考への影響にも直結する可能性があるため、注意深く、誠意をもって記入することが重要です。

ここからは、感想文を書く際に意識すべきマナーやポイントを具体的に解説します。少しの工夫で、文章の印象は格段によくなりますので意識してみましょう。

・敬語を使う:

カジュアルな口調や学生同士のような会話表現は避け、「です・ます調」や敬語を正しく使うことが基本です。たとえば、「すごかったです」「よかったです」などの表現は、社会人としては少し曖昧で砕けた印象を与えてしまうことがあります。

ビジネスシーンでは、丁寧で相手に敬意を示す言葉づかいが信頼につながります。社会人としての第一歩として、正しい言葉遣いを意識しましょう。

・ポジティブにまとめる

「難しかった」「分かりづらかった」など、ネガティブな感想をそのまま書くのは避けるべきです。説明が難しく感じた場合も、「新しい発見があった」「さらに調べてみたいと思った」など、ポジティブな言い回しに変えることで、素直さと向上心を両立させた表現が可能になります。

・感謝+学び+興味をセットで書く

 感想文は、以下の3つの要素を含めると、読み手に伝わりやすく、評価されやすくなります。

①感謝:「本日は貴重なお話をありがとうございました」など、お礼の言葉から始める

②学び:印象に残った内容や、説明会を通じて理解できたことを具体的に述べる

③興味・意欲:今後の選考への関心、自分が企業にどう関わりたいかを簡潔に伝える

次に紹介する例文のように構成を意識するだけで、誠実さ・理解力・志望度の3つを同時に伝えられます。

「本日は丁寧なご説明をありがとうございました。貴社の○○に関する取り組みを知り、業界の課題に対して積極的に挑まれている姿勢に感銘を受けました。選考を通じて、さらに深く貴社を知っていきたいと感じております。」

・相手への配慮ある言葉を使う

感想文では、つい「自分の感じたこと」だけを書きがちですが、相手(企業や社員)の立場を考えた言葉選びが非常に重要です。特に、他社との比較や過度な自己主張、断定的な表現には注意しましょう。

また、「〜して当然」「〜するべき」など、上から目線に感じられる表現も避けましょう。相手を尊重する姿勢を言葉に乗せることが、結果的にあなた自身の評価を高めます。

まとめ

会社説明会の感想文やアンケートは、自分の想いを言葉で伝える第一歩です。たとえ選考とは直接関係がない場面でも、誠実に丁寧に書かれた感想は、企業との関係性を築くうえで大きな信頼につながります。

ポイントは、「感謝の気持ち」「印象に残ったこと」「自分との共通点」「今後の意欲」という4つの軸を意識して、無理に飾らず、自分の言葉で伝えること。業界や企業の特徴に合わせた表現を選ぶことで、企業研究の深さや志望度の高さもしっかりアピールできます。

この記事で紹介した例文や質問例を参考に、あなたらしさの伝わる感想文を作ってみてください。丁寧なひと言が、次のチャンスを引き寄せる大きな力になります。

この記事を友達におしえる!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です