【例文あり】絶対に読まれるエントリーシートと志望動機の書き方

Post Thumbnail

【例文あり】絶対に読まれるエントリーシートと志望動機の書き方

エントリーシートは、就職・転職活動で重要な役割を持つ応募書類です。なかでもエントリーシート内の志望動機は、採用担当者が絶対に読む項目となります。企業にエントリーシートを提出する際には、適切な書き方で志望動機などを書いていくことが大切です。

そこで、これからエントリーシートを書く就活生のために、エントリーシートの概要と志望動機の基本的な書き方を解説していきます。

絶対に読まれるエントリーシートとは?

エントリーシートとは、就活・転職活動をする人が企業に提出する応募書類の一種です。entry sheetの頭文字をとって「ES」と呼ばれたりします。

エントリーシートは、書類選考で使うものです。また、書類選考の通過後は、履歴書・職務経歴書とあわせて面談での参考資料として使われることもあるでしょう。

なお、履歴書・職務経歴書・エントリーシートには、厳密にいうと以下の違いがあります。

l              【履歴書】応募者の住所・経歴・学歴・志望動機といった個人データを確認するもの。入社後は、大事な人事データとして会社で保管される。

l              【職務経歴書】転職者がこれまでの職務経歴・スキルを詳しく説明するための書類。中途採用のみで使用。

l              【エントリーシート】応募者が志望動機・自己PR・過去(前職・学生時代)に頑張ったことなどを記載するもの。採用選考で使用する書類。

一行目で「この人おもしろそう」と思わせる

エントリーシートを作成するうえで最も大事なことは、文章の一行目を見た採用担当者に「この人おもしろそう!」や「活躍してくれそう」などのポジティブな興味や興奮を与える書き方をすることです。

新卒採用や大量採用の場合、担当者は多くのエントリーシートを読むことになります。そこで自分に興味を持ってもらうためには、最初の一文で自分の魅力と要点が伝えられる書き方が重要です。

たとえば、以下①と②の志望動機の例文をみてみましょう。

①             私は学生時代、アルバイトを頑張りました。

②             私は焼肉店のアルバイトで、たった2ヵ月で売上を30%以上伸ばしました。

こちらでは②のほうが、「その短期間でどうやって売上アップさせたの?」などの興味や興奮が生じやすくなるでしょう。

エピソードに「自分らしさ」がある

エントリーシートの志望動機には、自分らしさが必要です。自分らしさとは、他人が絶対に書けない「体験+気づき」の要素が入っているかどうかになります。

たとえば、ある大学生が英語スピーチコンテストに出場したと仮定します。エントリーシートにこの体験について書く場合は、体験内容はもちろんのこと、自分だけの“気づき”を盛り込みましょう。

具体的には、以下のイメージになります。

<例文>

大学1年生の夏に、◯◯主催の英語スピーチコンテストに参加しました。そこには、日本人のほかにドイツ人や中国人、アメリカ人が多く参加していました。

私にとっては、「外国人から見た日本」を知る良い機会になった次第です。

また、コンテスト後の交流会では、私の発表内容や視点に興味を持った方々と英語で意見を交わす場面もありました。

こうした体験からさまざまな文化や価値観に触れることの面白さを知り、海外の皆さんと多くの接点を持つ仕事に就きたいと考えるようになった次第です。

他人が書けない「体験」+「気づき」はもちろんのこと、そこから「何を考え、どう動いたか?」までを書けるとよいでしょう。

企業が求める要素とマッチしている

エピソードの“裏テーマ”となるのが、企業の価値観と一致しているかどうかです。

たとえば、先述の英語スピーチコンテストの例でいえば、採用担当者にその文章を読んでもらうことで、「異なる意見や価値観の受容力」や「知的好奇心の高さ」、「思考の柔軟性」などのアピールが可能になるはずです。

これらの要素は、企業や各業種・職種が求める人材像の価値観・スキル・敵性などと一致している必要があります。業種ごとの求められるスキルや価値観は、以下のようなものになるでしょう。

l              【商社】⇒主体性、突破力 

l              【メーカー】⇒課題発見・解決力 

l              【小売・サービス】⇒傾聴力、協調性

まずは企業のホームページや求人情報を見て「求められる人物像」などを確認し、そこにつながるエピソードを考えると、採用担当者から「自社にマッチする人材だ!」と感じてもらいやすくなるはずです。

「学生時代に力を入れたこと」(ガクチカ)の書き方と例文

学生が新卒採用を目指す場合、エントリーシートにガクチカ(学生時代に力を入れたこと)を適切な流れで書いていくことも大切です。

1.             【結論(1~2行)】一番伝えたい成果・経験 

2.             【背景(1~2行)】課題や問題点 

3.             【行動(3~5行)】自分が何を考え、どう動いたか 

4.             【結果(1~2行)】成果・数字・周囲の反応 

5.             【学び(2行)】そこから得た気づき・成長

具体的な例文を見ていきましょう。

<例文1>

私は大学の学園祭実行委員として、ステージ企画の来場者数を前年比の2倍に増やしました。

学園祭の前年度は、出演者の知名度不足と広報力の弱さといった課題があり、来場者数は1日あたり約1,000人にとどまっていました。

そこで私はまず、事前アンケートを行い学生が求めるジャンルを分析しました。その結果、「学生バンド」と「SNSで話題のゲスト」を組み合わせた企画が良いと気付き、提案してみた次第です。加えて、InstagramとTikTokを活用し、ターゲット層へのアプローチを強化しました。投稿頻度や内容ももちろん見直し、興味を引くストーリー仕立てに変更しました。

こうしたさまざまな工夫をしたことで、学園祭の当日は目標の2,000人を大きく上回る3,000人が来場しました。その成果が評価されて、実行委員会内でも表彰も受けた次第です。私はこの経験から、「課題を分析し、ターゲットに刺さる施策を考え、実行に移す力」を身につけることができました。

<例文2>

私は大学のフットサルサークルで、練習環境の改善に力を入れました。

私がフットサルサークルに加入した当初は練習参加率が低く、チームとして機能していませんでした。そこで私は、メンバーへのヒアリングを行い、希望の時間帯や内容を集約してみた次第です。また、アンケート結果を基に練習スケジュールを見直し、練習メニューも技術別に段階を分けて再構成することにしました。

その結果、参加率は平均40%から80%に向上し、地区大会で初のベスト8進出も果たすことができました。この経験を通じて、課題を可視化し、周囲を巻き込んで改善する力を身に付けたと思っています。

エントリーシートの志望動機の書き方・徹底ガイド

エントリーシートを作成するなかで特に重要となるのが、志望動機の書き方です。採用担当者を惹きつける適切な志望動機をつくるためには、志望動機が最重要とされる理由などもきちんと理解したうえで、適切な構成ステップの文章をつくる必要があります。

また、志望動機の内容が原因で書類選考に落ちてしまう問題を防ぐためには、志望動機におけるNGパターンも知っておく必要があるでしょう。

志望動機が最重要となる理由

企業の採用担当者が重視するポイントは、「この人は自社で活躍してくれそうか?」ということです。エントリーシートの志望動機は、その判断材料になるものといえます。

企業側で「活躍してくれそう!」と感じるポイントには、さまざまなものがあります。なかでも大事な要素となるのが、熱意・意欲・方向性です。いわゆるカルチャーフィットと呼ばれる項目になります。

まず、その会社で働きたい熱意を示すものに、「企業情報を深く調べた証拠」があります。たとえば、「御社の三代目が仰っている◯◯◯という理念は、ほかの会社にはないものです」といった動機は、さまざまな会社の情報を見るなかで「この会社がいい」や「この理念の下で働きたい」という熱意や差別化のアピールになるでしょう。

また、企業が製品づくりをするうえで大事にしている価値観や、「こういう未来にしたい」「こういう業界にしていきたい」などの方向性が一致していることも大切です。

入社後に「自分がどうなりたいか?」や「どのように会社に貢献できるか?」を具体的に書くことも重要となります。

たとえば「立派なカバン職人になりたい」という漠然としたものよりは、「カバン製品を通じて牛革の魅力を幅広いお客様に伝えられる職人になりたい」といった具体的で貢献意欲を含めた内容にすると、エントリーシートの評価を高めやすくなるでしょう。

志望動機における4つの構成ステップ

採用担当者を惹きつけるエントリーシートの志望動機は、以下の4ステップで構成を考えることが大切です。各ステップのポイントを見ていきましょう。

① 結論

志望動機における結論とは、「自分はなぜその企業への入社を志望するのか?」です。最初の結論は、採用担当者が必ず目を通す大事な部分になります。具体的には、「私は○○という理由で貴社を志望しています。」などと書くとよいでしょう。

志望動機は、4ステップを通じて徐々に内容を掘り下げていくイメージで作成します。最初の結論部分は「わかりやすく簡潔に」書くことが大切です。最初の一文が長すぎたり読みづらかったりすると、その先まで目を通してもらうことが難しくなります。

② きっかけ

結論の次に書くのが、その会社および仕事に興味を持ったきっかけです。ここで大切になるのは、その企業に特化した要素ときっかけを関連付けることです。

<例文>

大学の◯◯学科で発酵に関する研究をするなかで、食べ物や飲み物の美味しさと発酵に密接な関係があると知りました。そして、父が大好きな日本酒の仕事に就きたいと思うようになりました。

そういうなかで全国の酒造会社さまの情報収集をしていたところ、父の出身地である◯◯市で御社の存在を知り今回の応募に至った次第です。

③ 共感

ビジネスには、仕事の進め方などの「やり方」と、その土台となる価値観などの「あり方」の2つが必要です。志望動機で共感すべき対象は、「あり方」になります。

l              【やり方】目に見えるもの(仕事の進め方・技術・商品・サービス など)

l              【あり方】目に見えにくいもの(大切にしている価値観・理念・創業者の想い など)

例文を挙げてみます。

<例文1>

私は以前から個性的な陶磁器に関心を持っていました。そのため、貴社のホームページにかかれている「器の常識を変え、世界を変えていく」という理念に共感した次第です。

<例文2>

創業者の◯◯◯さんが大事にされていた言葉「◯◯◯◯」を胸にしながら、100年間も伝統の味を守り続ける皆さんの熱意に感銘を受けた次第です。

④ 将来像

志望動機の最後に書くのが、「自分の強みをどう活かし、どのように貢献していくのか?」です。

仕事の成果は、先述の共感や情熱だけで出せるものではありません。エントリーシート内に書いた熱意に説得力をもたせるためには、自分の強みとなる明確なスキルや資格に加えて、「自分には◯◯スキルを使ってこういう貢献ができる」という具体的なアピールをする必要があります。

<例文1>

これまで法人向けSaaSサービスの分野で磨いてきた営業力で、ぜひとも貴社の売上アップに貢献させていただきたいです。

<例文2>

私には、ECサイトからの販売個数を10倍に押し上げたマーケティング力があります。このスキルを通じて、御社の製品を世界中のお客様に知っていただくお手伝いがしたいです。

文系・理系・業種別の例文

ここからは、文系理系と業種別の例文を紹介しましょう。自分の応募業種に合うものがありましたら、ぜひ活用してください。

1. 文系・営業志望

<例文1>

私は「人の想いを形にする仕事」がしたいと考え、貴社を志望しました。

大学時代、地域商店街の広報活動に携わる中で、地元企業と顧客をつなげる喜びを感じました。貴社は顧客密着型の営業スタイルを強みとし、単なるモノ売りではなく、課題解決型の提案を重視されている点に対して、私は大きな魅力を感じています。

私は相手のニーズを聞き出すことに自信があります。入社後はその力を活かして、お客様の本質的な課題を捉え、信頼される営業を目指したいです。

<例文2>

私は、地元の◯◯県◯◯市で日本酒に関する仕事がしたいと思い、貴社を志望しました。

私に入社動機が生まれたきっかけは、大学時代に住んでいた首都圏では貴社の日本酒を見る機会がほとんどなかったからです。

こうした気づきのなかで、「地元の日本酒をもっと多くの人に知ってほしい」という想いが芽生え、今回の応募をすることになりました。

貴社の場合、地元の飲食店とのコラボメニュー開発やイベント出店などもされていることから、「日本酒を通じて地域の食や観光を盛り上げたい!」という地域貢献への意欲にとても共感した次第です。

<例文3>

私は大学の観光学科で、観光マーケティングや観光施設の利活用に関する研究をしていました。また、大学の卒業研究では、食品加工業のSNS戦略に携わり前年比◯%の売上アップに貢献した次第です。こうした私のマーケティング力を通じて、貴社の日本酒販売やブランディングにも貢献させていただきたいと思います。

2. 理系・開発職志望

<例文1>

私は「ものづくりを通じて社会課題を解決する仕事」に携わりたく、貴社を志望いたしました。

私が貴社の応募を決めたきっかけは、大学で行ったバイオプラスチックの研究を通して、持続可能な製品開発への関心が高まったからです。また、貴社が環境技術に強みを持ち、特に再生可能素材を用いた製品開発に注力している点にも強く共感しています。

私は大学時代の実験・検証を通じて得られた知見と粘り強さを武器に、環境負荷の少ない新技術の開発に貢献したいと考えています。

<例文2>

私は、御社が2025年4月から稼働する次世代型データセンターで働きたいと思い、この応募に至りました。

私はもともと、大学の情報システム学部でデータセキュリティの研究をするなかで、以前からデータセンターに関心を持っていました。その一方で、データセンターでは多くの消費電力を使うことから、CO2排出量削減との関係で問題意識を持っていた次第です。

貴社のデータセンターでは、自然の冷却源を最大限に利用し、冷却効率を高める工夫を多く取り入れられています。

貴社の経営理念には、地球温暖化防止への深い想いがあることから、こうしたお考えに共感してぜひとも働かせていただきたいと思った次第です。

なお、私は大学在籍中に、セキュリティ系資格の◯◯と◯◯を取得しました。これらの資格取得で身につけた知見を通じて、貴社のデータセンター事業に貢献させていただきたいです。

志望動機に含めると刺さるポイント

エントリーシートで志望動機を書く際には、その業種・業界・職種で求められるスキルや適性を盛り込みましょう。そうすることで、採用担当者に「自社で活躍しそうな人材だ!」と感じてもらいやすくなります。

ここでは、各業種・業界で求められるポイントを見ていきましょう。

・商社

商社で活躍するためには、自ら課題や目標を見つけ出し、解決に向けて進んでいく主体性が必要です。また、近年では、産業のグローバル化が進んだことで、海外志向やグローバル視点を持つ人材へのニーズも高まるようになりました。

VUCA時代のなかで確実にビジネスを進めていくためには、スピード感を持って行動する姿勢や売り手と買い手をつなげる調整力、交渉力などが求められるでしょう。

・メーカー

近年のメーカー系企業には、市場のグローバル化や顧客ニーズが多様化するなかで、市場競争力を含めたさまざまな問題が起こりやすくなっています。

また最近は、原材料費・人件費。物流などのコストが増大しやすい状況です、こうしたなかで事業を続けるためには、目の前にある課題を迅速に解決しながら、目標達成に向けてできることを続ける継続力やモノづくりへの情熱が必要です。

また、グローバル化によって競争が著しくなるなかで競合との差別化を図るためには、イノベーションや技術力向上、自社製品を通じた社会貢献への意識も必要でしょう。

・小売・サービス

小売業・サービス業で活躍するためには、人との接点やコミュニケーションを楽しめることが大切です。

また、これらの業界でも、近年では顧客ニーズの多様化やグローバル化の影響が生じています。こうしたなかで商品・サービスを販売し、多くのファンや売上を獲得していくためには、顧客目線での提案力や迅速な対応力が必要です。

お客様に寄り添おうとする姿勢やスキルは、現場力ともいえるでしょう。

・金融

金融とは、お金や株式といった資産の動きを管理することで経済を支える業界です。この業界で活躍するためには、数字への強さや正確な処理能力が求められます。

また最近は、金融機関の不祥事も多い時代です。こうしたなかでお客様の大事な資産を預かったり適切な処理を進めたりするうえでは、強い責任感も必要になるでしょう。

高い情報収集・分析力があると、自社とお客様がWin-winになるための提案も進めやすくなるはずです。

・IT・WEB

近年のIT・Web業界は、生成AIなどの普及により急速な技術革新が進んでいます。こうしたなかで、プログラマーやエンジニア、プロジェクトマネージャーなどの仕事をするためには、新しい技術への理解やそれらに対応する柔軟性が必要です。

また、顧客ニーズが多様化するなかで競合に負けないビジネスを進めていくためには、自社の課題を論理的に分析しながら迅速に解決する改善志向が必要です。また、イノベーションを生み出すためには、創造性も求められるでしょう。

エントリーシートの志望動機NGパターン

エントリーシートの志望動機には、「書かないほうがいいこと」や「書くべきではないこと」もあります。ここでは、6つのNG例とその理由、改善ポイントを解説しましょう。

抽象的・一般的すぎる志望動機

・NG例

l              「人と関わる仕事がしたい」

l              「社会に貢献したい」

l              「安定しているから」

・なぜダメ?

上記のような抽象的・一般的すぎる志望動機がNGな理由は、どこの業界・企業でも通じてしまう内容だからです。

これらの動機は、「なぜうちの会社なのか?」の答えになりません。また、たとえば「人と関わる仕事がしたい」という動機を読んだ採用担当者は、「人と関わることができれば、どんな仕事でも良いという話なのかな?」と違和感を抱いてしまいます。

一般的や抽象的な志望動機には、自分の都合や思いつきに感じられる問題もあります。

・改善ポイント

志望動機は、「なぜその企業なのか?」につながる内容にしましょう。たとえば、「地元の◯◯市の酒蔵で、日本酒製造の分野から地域に貢献したい」であれば、かなり具体性や説得力が増すことになります。

また、「学生時代にアルバイトでお世話になった」などの自分の経験や、「◯◯市唯一の酒蔵だから」などの固有性を入れると、採用担当者に力強い訴求ができるでしょう。

企業理解が浅い・表面的

エントリーシートで企業理解が浅いとNG的な表現になってしまいます。

・NG例

l              「説明会で雰囲気が良かった」

l              「CMで見て知っていた」

・なぜダメ?

たとえば「説明会で雰囲気が良かった」では、「どの雰囲気がどう良かったのか?」という疑問が生まれます。また、「CMを見て知っていた」では、「CMを見てうちの会社の何を知ったの?」と思われてしまう可能性が高いです。

これらの志望動機を書いた場合、「本当にうちの会社のことを調べている?」と思われてしまいます。競合にも使える動機をエントリーシートに書いた場合、「それは他社にもいえる特徴だよね?」などの印象から、その会社に絶対に入りたい情熱などが伝わりづらくなるでしょう。

・改善ポイント

志望動機のなかで他社と差別化された内容を書くためには、応募先企業のホームページやパンフレットを開き、以下のような内容をしっかり読み込むことが大切です。

l              企業理念

l              事業内容

l              取り組み

そのなかで大切にすべきポイントは、「他社との違い」になります。-「説明会で〇〇というエピソードを聞き、△△な社風に惹かれた」など具体的な書き方を心がけましょう。

条件・待遇ばかりに言及

・NG例

l              「福利厚生が良い」

l              「給与が高いから」

l              「地元の◯◯市で働きたいから」

・ なぜダメ?

条件や待遇は、どちらかといえば「自分都合(自分中心)」の理由です。たとえば「給与が高い」と書いてしまうと、「ほかに給与が高い競合があったら、そちらに行ってしまうのかな?」と思われるでしょう。

また、最近は、多くの企業が福利厚生の充実や待遇改善に力を入れていることから、上記の内容は、「その企業でなければならない理由」になりません。待遇目当てと捉えられた場合、仕事へのやる気や熱意が疑われて、低い評価になるでしょう。

・ 改善ポイント

志望動機の軸は、その会社の事業・価値観・仕事内容に感じた魅力的要素を中心にしましょう。待遇に触れることはNGではありませんが、志望動機のメインにはしないほうがよいでしょう。

自分の話だけで終わる(企業との接点ゼロ)

・ NG例

l              「私はリーダーシップがあります」

l              「語学力に自信があります」

l              「海外留学経験が豊富です」

・ なぜダメ?

たとえば、「私にはリーダーシップがあります」と言われても、企業側ではそのスキルをどこでどのように活かすのかをイメージできません。場合によっては、「それでなに?」と思われてしまうこともあるでしょう。

自分の能力に対してその活かし方を言及しなければ、一方的な自己アピールに終わってしまいます。

・ 改善ポイント

自分の強みを書くときには、「強み×活かし方」をセットで書きましょう。たとえば、「TOEIC◯点の英語力を活かして、外国人観光客の皆さんとたくさんのコミュニケーションを図りたいです。」といった動機にするとよいでしょう。

他社でも使い回せる(コピペ志望動機)

・ NG例

l              「私は貴社の成長性に魅力を感じ志望しました」

l              「私は以前から貴社サービスのファンでした」

・ なぜダメ?

その企業の「色」がまったくなく、会社情報の分析などをしていない印象を与えてしまうからです。上記のあとに「成長性の中身」や「ファンになった理由」が書かれていなければ、志望動機のコピペと捉えられても仕方がないでしょう。このパターンは、書類選考に落ちやすい典型例になります。

・ 改善ポイント

志望動機を書くときには、ホームページなどで以下のカテゴリを確認し、その企業ならではの固有名詞を必ず入れましょう。

l              企業独自の強み

l              特徴

l              理念

l              業界でのポジション

l              他社比較など

キャリアのゴール・ビジョンが曖昧

・ NG例

l              「とにかく成長したい」

l              「いろんなことにチャレンジしたい」

・ なぜダメ?

「何をどうしたいのか」の具体性に欠ける動機です。成長やチャレンジによって「仕事にどう貢献できるか?」もわかりません。上記の文章を読んだ担当者からは「うちの会社でなくてもよくない?」と思われてしまいます。

・ 改善ポイント

キャリアのゴールやビジョンは、具体的であるとともに企業に貢献できる書き方にすることが大切です。また、伸ばしたいスキルも具体的に書いたほうがよいでしょう。たとえば、「多くの開発現場で設計とマネジメント経験を積み、エンジニアとしての成長を経て貴社のプロジェクト管理に貢献できるマネージャーになりたい」などです。

NGパターンをGOODパターンに変えるポイント

ここまで紹介したNGパターンを、GOODパターンに変えるポイントも整理しましょう。

①抽象的を回避

以下のような抽象的な表現は、すべて具体的な書き方に変えましょう。

「人と関わる仕事がしたい」

→「貴社の○○というサービスを通じて、△△な価値を届けたい」

何をどこまで具体的にすればいいのかわからないときには、5W1Hのフレームワークを使うのも一つです。

l              「When(いつ)」

l              「Where(どこで)」

l              「Who(だれが)」

l              「What(なにを)」

l              「Why(なぜ)」

l              「How(どのように)

②企業独自性を入れる

その企業ならではの固有名詞や特徴を入れましょう。そうすることで、「御社で働きたい」という想いが伝わりやすくなります。

「説明会の雰囲気が良かった」

→「説明会で聞いた〇〇プロジェクトに強く共感した」

③具体化する

採用面接では、一段掘り下げた質問をされることが多いです。エントリーシートでも、「弊社の社会貢献のどこに興味があるのですか?」と深堀り質問された想定で、より具体的なエピソードを書くとよいでしょう。

「社会貢献に興味がある」

→「○○事業の社会貢献性に魅力」

④ アピールが弱い

自分のスキルや強みを「何に役立てられるのか?」を明確にしましょう。

「私はリーダーシップが強み」

→ 「アルバイトで培ったリーダーシップを、貴社の○○業務で活かしたい」

NGからGOODへ改善した例文

エントリーシートのNG文からGOODに改善してみた例文を紹介していきます。

・NG

「社会に貢献したいと思い、貴社を志望しました。」

・GOOD

「大学時代に地域イベントの運営を経験し、人々の役に立つ仕事にやりがいを感じました。貴社は○○業界で“□□”という社会課題解決に取り組む姿勢に強く共感しています。自分の経験や積極性を活かし、現場で社会課題解決に貢献したいと考えています。」

・NG

「日本酒の製造に携わりたいと思い、貴社を志望しました。」

・GOOD

「私はこの◯◯市で22年間生活してきました。大学在学中に成人になり、貴社の日本酒を初めて飲んだときに、あまりの美味しさから「この味を多くの人に知ってもらいたい」や「日本酒から◯◯市の魅力を発信したい」と感じた次第です。貴社の理念にある◯◯にも共感しています。大学在学中に学んだデータ分析やマーケティングのスキルを活かし、日本酒の製造・販売戦略に貢献していきたいです。」

よくあるNGワード集

エントリーシートで使うと印象が悪くなるNGワードには、以下のようなものがあります。避けたほうがよい理由も含めて紹介していきます。

「なんとなく」

⇒その企業や仕事への強い関心や熱意が感じられません。それはつまり、採用メリットも感じられないということです。

「興味があったので」

⇒企業が求めているのは、興味ではなく自社への貢献です。興味だけをアピールしても好印象にはなりません。

「他の業界とも迷ったが」

⇒これも情熱が感じられない動機です。また、応募先企業の業界に決めた明確な理由や動機を伝えなければ、まだ迷い続けている印象を与えてしまうでしょう。

「親が勧めたから」

⇒いわゆる他責思考の動機です。他責思考の場合、「あの人が言ったから!」などの他人のせいにすることで、人間関係トラブルが起こりやすくなります。成長の機会も失いやすいです。

「有名だから」「安定しているから」

⇒いわゆる安定志向と感じられる動機です。たとえば、イノベーションや発想の転換、山積する課題の解決などが求められる業種・職種では、安定志向の高さが短所と捉えられる可能性があります。

「たまたま求人を見て」

⇒自社の理念・価値観への共感や貢献意欲などが伝わらない動機です。「なぜ自社なのか?」や「他社との違いは?」といった部分でも著しく弱い志望動機になります。

まとめ

今回は、就職・転職の成功につながるエントリーシートや志望動機の書き方を徹底解説しました。

エントリーシートの志望動機は、結論から始まり、応募のきっかけ、共感、将来像と書き進めていくのがおすすめです。また、その企業ならではの独自性や固有名詞をしっかり入れたうえで、自分がどういう強みでどの分野に貢献できるかを書くことも大切になります。

記事で紹介した例文を参考にしながら、ぜひエントリーシートを上手に作ってみてください。

この記事を友達におしえる!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です